ダンナが膵臓がんステージ4の告知を受けた年、娘は歯科衛生士1年目の社会人。
我家は何でもお金を出せるような裕福な家庭ではないが、みんなで大切に可愛がって育てた。
娘は順風満帆、キラキラした毎日を送っていた。
幼い頃は、近所の団地軍団と目茶苦茶になって遊んでいた。
気が付けば、まだ夏じゃないのに真っ黒に焼けてる
こちらが恥ずかしいくらいイケイケに、楽しそうに遊んでいた。
眩しすぎ✨
私の妹がいる東京へ遊びに行く時は、自分で行きたい場所を決め、計画を立て連れて行ってもらっていた。
疲れたなんて言わない。
眠くても、電車の中では白目状態だったとしても、目は開けていた。
苦手なのは、側溝の蓋の上を歩くこと。
鉄の格子状のグレーチングの蓋は絶対ダメ。
枠から足を踏み外したら、奈落の底に落ちて死んじゃうと思っていたからね。
日曜日、久しぶりに娘とランチへ行き、買い物をした。
歯科衛生士として5年目。
将来歯科衛生士としてどうあるべきか。
本当に必要としている人は誰なのか。
そういう人たちの役に立ちたいと思っている。
運転している私の隣で娘が語っている。
ハンドルを握っている私の視界は涙で滲んじゃうよね~
母の気持ちとしては、今すぐ車を停めて、ハグして乾杯したいくらいよ。
私達には言えない、ツラいことも人並みにあったと思う。
ツラくて娘が泣くと、私も一緒に泣いちゃう。
私が泣いても娘は泣かないけどね
ダンナの膵臓がんがわかった時は、社会人1年目。
今は5年目。
こんなに成長しているなんて、知ってたかダンナは?
ダンナが膵臓がんって告知を受けた夜、娘が仕事から帰って来た。
私は娘に夕食の支度をしながらダンナの病状を伝えた。
とても向かい合って言えない。
「ホントにそうなの?」
娘が泣いているのがわかる。
私も泣きそう
悔し涙しか見せない娘が泣いている。
悔しいよね。
それからは、私の代わりにダンナを病院へ連れて行ってくれたり、抗がん剤治療の家での抜針をしてくれたり。
副作用のことを調べてくれたり。
お口の中の悩み事を聞いてくれたり。
もちろん、私の愚痴も聞いてくれる。
「ママは何かあった時、誰に相談するの?」
「・・・・・。」
「私がいるでしょ」
「・・・・・。」
私より冷静で、俯瞰で見ることが出来る。
まず受け入れる。
一回飲み込んでから言葉を発する。
あんなにガキ大将バリで、躍起になって遊んでた娘が、大人になっちゃって
色白やせ型。
私より背が高いけど、体重は10キロくらい違う
だけどもね、ダンナ!あなたの娘は強くたくましく育ちましたよ。
私によく似てます
良かったで~す