夕べ、「芸術ハカセ」という番組を途中から見ました。

中々面白かったですよ。


世界の名だたる芸術家達の面白逸話、驚き学説を楽しく検証する番組です。


例えば作曲家でピアニストであったリストが凄いイケメンで、彼の演奏を聴いていた女性が次々と失神したとか、クララ・シューマンは才色兼備で、多くの芸術家からラヴレターならぬ、多くの曲をささげられたとか、ブラームスは才能豊かな芸術家だったのに、ヒドイ恋愛下手で振られてばかりいたとか・・・等々、色んなエピソードが盛りだくさんでした。


あと意外で面白かったのは、シェイクスピアには外交官のゴーストライターがいたという話でした。

常識を覆すびっくり発見ですが、その説明には説得力がありましたよ。


最後に美術の話になり、ピカソが作品を売るために他の芸術家の作品をパクリまくっていたという事でしたが、この話には、納得が行かなかったですね。


最初にパクったとされるのは中世の宗教画でした。ピカソの絵は確かに宗教的なテーマを描いているようですが、描き方は全く違います。構図を真似してるといっていましたが、宗教画の構図というのはある程度パターンが決まっていて、ピカソだけが真似してる訳ではないんですね。


次にルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ ガレット」を真似してるといっていましたが、これに至っては、ピカソは全く同じ題を付けています。つまり意図的にやっているんですね。


ピカソの時代というのは、革命的な画法を産み出した印象派の時代の直ぐ後に来るんですよ。

彼が美術を勉強していた時代、印象派の画家たちは神のように崇められていたんですね。


「ムーラン・ド・ラ・ ガレット」に至っては、ルノワールの最高傑作として絶大な賛美を得ていたはずです。

印象派の時代から、遅れて生まれてきて、有り余る才能を持っていたピカソにとってそんな名画に対してちょっとちょっかいをしてみようという気になったのではないでしょうか?


ピカソが、パクったとされている絵画は殆どすべてその時代に崇められていた有名な絵画ばかりだったと思います。


印象派は マネを始として、それまでの伝統的な画法を否定する画期的な画法だったので長い間人々の間に影響を与えていたんだと思います。


ピカソはその印象派の影響を打ち砕きたいと思っていたのではないかと思います。

本当の芸術は前の時代の手法を真似ていたのでは生まれて来ないと思います。


ピカソは印象派崇拝に凝り固まった人々の常識を覆したかった。

新しいものを作り出したかった。


そして生まれたのが「キュービズム」といわれる作品達ですね。


キュービズムの絵画の中にも昔の有名なものをパクったと言われる物もあるようですが、ピカソがしたことはただ題材として取り入れたに過ぎないんですね。


私は、彼の絵が全て好きという訳ではないですが、反逆児としての彼は好きですね。