最近愛をテーマにしたブログを書かれる方が多い。


そのせいで私のなかの古い記憶が呼び覚まされて、早朝に目覚めてしまった。


あれは20代の頃だった。自意識過剰で、傲慢で、それでいて自信が無く、何も見えていなかった。


何も分っていないくせに恋愛とはこういうものだと漠然と思い込んでいた。


あまりに世の中には、恋と本当の愛とを混同させるような誤ったイメージが溢れていた。今でもそうだが・・・。


私はその人のことを頼りになるいい先輩として慕っていた。


恋愛対象ではなかった。


でも考えてみたら、生意気で世間知らずな女の子を親身になって世話してくれるほど世の中は甘くない。


たいていは親に恩義があるからとか、義理で世話してくれる人が殆どだ。


その人とはひょんなことから知り合った。


それ以来家族ぐるみの付き合いになっていった。


何かと助けが欲しいときに救いの手を差し伸べてくれた。


考えてみたら、何もかも持っていた彼にとって私の存在などちっぽけなものに過ぎなかったはずだ。


私もその親切に困惑しながらも、甘んじて受け入れていた。


それ程彼の態度は自然で、何気ないものだったので・・・つい親切に甘えてしまっていた。


でも本当のところはどうだったんだろう。


彼に私に対する何がしかの思いがあったのかも知れない。


でも私はそんなことはないだろうと、自分にそんな魅力がある訳ないという自己卑下で勝手に打ち消してしまっていた。


いろいろ厳しいことも言われた。でも彼の鋭く厳しい批判は、今から思うと事実であり、私自身に見えていなかった私の問題を抉り出してくれていた。


そこには本当の愛情があったのだと思う。


私にはそれが見えなかった。


そのまま別れがあった。


暫くして何かの機会で会うことがあった。


食事をして、別れた。


その別れる間際に、突然ハグしてくれた。


突然のことだったので、一瞬あっけにとられ、茫然自失であった。


愚かな私は、直ぐそばに素晴しい人がいて、愛してくれているというのに、受け入れる術を知らず、その愛を逃してしまったのです。