「魔法使い」の物語。そういうのって一度は書きたくなる。
だから書きました。短い一話完結です。
か、感想くれたら嬉しいだなんて思ってないんだからっ!!
■ ■ ■
遥か遠い昔、二人の女の子が居た。その二人は仲が良く、
友達同士の二人だった。
ある日、二人は魔法を教わった。メキメキと才能を伸ばした彼女達は
自分自身に魔法をかけた。
「人を助ける素晴らしい人間になる魔法を」
「誰にも負けない強い人間になる魔法を」
二人は見事にそれぞれ意思が分かれてしまった。
彼女達が15歳になったある日、世界を二つに分ける魔法戦争が起きた。
人を助けるために、強くなるために、二人は戦争に参加した。
大軍同士の激突。世界は焼け野原になった。
「人を助けるためにやった事なのに……」
一人は絶望した。だが一人は歓喜した。
「人が全体的に減った。これでまた強くなった」と。
一人は世界中を巡って看病をし続けた。
一人は世界中を巡って人を倒し続けた。
そして世界は彼女達以外誰も居なくなった。
残ったのは二人だけ。
「あなたの心は汚れきってる。救ってあげれるのは私だけ」
「お前が世界で一番強い。倒せるのはあたしだけ」
世界で最後の人類同士の戦い。彼女達は全力で戦った。
大陸が割れ、海が裂け、大気が蒸発した。
二人は戦いながらも思い出していた。昔、一緒に遊んでいた事を。
皆が居て平和だったあの頃は楽しかった。
魔法学校のクラスメート、先生、近所のおじさん、おばさん。
お父さん、お母さん……。皆が居たあの頃が。
二人の想いが一つになった。瞬間、二人は涙をこぼした。
「なんで……、なんでこうなったのよっ!!」
「あたしは……とんでもない事を。うわあああああああ!!」
星の命が終わる中、二人は抱き合った。
「私はあなたを……、この星を救う事が出来なかった。ごめんなさい……」
「あたしは……自分の罪を償う。強さを求め、命を殺めた事に」
彼女の手に魔法力が結集し始める。自ら命を絶つつもりだ。
「なんでそうなるのよ!!!!」
「えっ……?」
「力を何のために使うと思ってるのよ!!
滅ぼすためじゃない!!生かすためよっ!!!!」
「……っ!」
「この星を復活させる魔法を。二人の強大な魔力だったら出来るはず」
「……ありがとう。私を救ってくれて」
「こちらこそ……協力をありがとう」
二人は手を繋いだ。何年ぶりに繋いだだろうか?その手は温かい。
全魔力を解放した。この身が砕けちろうとも構わない。
「また会えるといいね」
「今度会う時は楽しくやろう」
約束を交わした二人は笑顔だった。久しぶりに二人で笑った。
星の大気は正常に戻り、草木が生え、海が穏やかになった。
生物が生まれた。猿が誕生した。人間へと進化した。
……そしてどのくらいの時が過ぎただろう。
■ ■ ■
「あなたってファンタジー小説好きなの?」
「ん。そうだよ」
学校の昼休み。平和な昼休み。
「魔法とかそういうの好きなんだよ」
「私も。今は魔法なんて無いけど、でもおかげで平和」
「あっははははは!!!!!」
二人は笑った。涙を浮かべながら笑った。
「会いたかった」
「うん」
今度は平和な世の中を……。
おしまい。
以上です。感想くれたら泣いて喜びます。
だから書きました。短い一話完結です。
か、感想くれたら嬉しいだなんて思ってないんだからっ!!
■ ■ ■
遥か遠い昔、二人の女の子が居た。その二人は仲が良く、
友達同士の二人だった。
ある日、二人は魔法を教わった。メキメキと才能を伸ばした彼女達は
自分自身に魔法をかけた。
「人を助ける素晴らしい人間になる魔法を」
「誰にも負けない強い人間になる魔法を」
二人は見事にそれぞれ意思が分かれてしまった。
彼女達が15歳になったある日、世界を二つに分ける魔法戦争が起きた。
人を助けるために、強くなるために、二人は戦争に参加した。
大軍同士の激突。世界は焼け野原になった。
「人を助けるためにやった事なのに……」
一人は絶望した。だが一人は歓喜した。
「人が全体的に減った。これでまた強くなった」と。
一人は世界中を巡って看病をし続けた。
一人は世界中を巡って人を倒し続けた。
そして世界は彼女達以外誰も居なくなった。
残ったのは二人だけ。
「あなたの心は汚れきってる。救ってあげれるのは私だけ」
「お前が世界で一番強い。倒せるのはあたしだけ」
世界で最後の人類同士の戦い。彼女達は全力で戦った。
大陸が割れ、海が裂け、大気が蒸発した。
二人は戦いながらも思い出していた。昔、一緒に遊んでいた事を。
皆が居て平和だったあの頃は楽しかった。
魔法学校のクラスメート、先生、近所のおじさん、おばさん。
お父さん、お母さん……。皆が居たあの頃が。
二人の想いが一つになった。瞬間、二人は涙をこぼした。
「なんで……、なんでこうなったのよっ!!」
「あたしは……とんでもない事を。うわあああああああ!!」
星の命が終わる中、二人は抱き合った。
「私はあなたを……、この星を救う事が出来なかった。ごめんなさい……」
「あたしは……自分の罪を償う。強さを求め、命を殺めた事に」
彼女の手に魔法力が結集し始める。自ら命を絶つつもりだ。
「なんでそうなるのよ!!!!」
「えっ……?」
「力を何のために使うと思ってるのよ!!
滅ぼすためじゃない!!生かすためよっ!!!!」
「……っ!」
「この星を復活させる魔法を。二人の強大な魔力だったら出来るはず」
「……ありがとう。私を救ってくれて」
「こちらこそ……協力をありがとう」
二人は手を繋いだ。何年ぶりに繋いだだろうか?その手は温かい。
全魔力を解放した。この身が砕けちろうとも構わない。
「また会えるといいね」
「今度会う時は楽しくやろう」
約束を交わした二人は笑顔だった。久しぶりに二人で笑った。
星の大気は正常に戻り、草木が生え、海が穏やかになった。
生物が生まれた。猿が誕生した。人間へと進化した。
……そしてどのくらいの時が過ぎただろう。
■ ■ ■
「あなたってファンタジー小説好きなの?」
「ん。そうだよ」
学校の昼休み。平和な昼休み。
「魔法とかそういうの好きなんだよ」
「私も。今は魔法なんて無いけど、でもおかげで平和」
「あっははははは!!!!!」
二人は笑った。涙を浮かべながら笑った。
「会いたかった」
「うん」
今度は平和な世の中を……。
おしまい。
以上です。感想くれたら泣いて喜びます。