自転車操業のきぬこ夫、たつやが家を欲しがっている。


以前書いた通り、きぬこより年下で収入も低いたつやだが、当時は転職前で自営業だったので、年収は550万くらいだった。
きぬこはその頃年収650万くらい。
たつやには貯金が900万ほどあったので、頭金もある。

だが、自営業のたつやがローン組むよりも、大企業務めのきぬこが組んだ方が低金利で条件が良いのだ。

なにがまずいって、その頃まだ任意整理の完済から3年くらいしか経過していないので、住宅ローンの厳しい審査は通らない。

が、そんなことは言えるはずもなく、たつやの家購買意欲は止まらない。
家賃も決して安くなく、月12万の賃貸マンションに住んでいたので、ローン組んでもなにも変わらないじゃん、とたつやの正論が止まらない。

ひまさえあれば不動産屋に連れて行かれ、
不動産屋で勤務先だの年収だの書かされ、営業さんにも買わない理由がないと煽られ、白目のきぬこ。

唯一助かったのが、たつやはある決まったエリアに土地を買って注文住宅を建てたがっていた点。
きぬこは、駅近だけは譲れないとずっと言っていた。
そうなってくると、条件に合う土地はなかなか出てこないので、多少は時間が稼げた。

そうこうしているうちに、きぬこ妊娠。

不動産屋に聞いたところ、産休育休中はローンが組めない、もしくは銀行によっては組めても金利が高くなるため、産後復帰して数ヶ月後、収入証明が出せるようになってからの方が良い、との朗報が。

たつやもこの事情なら仕方ないね、と納得し、家探しは育休明けに延期となった。
その頃には完済後ちょうど5年経過している。
きぬこはピンチを切り抜けた。


その後、出産し、産休育休を経て、(お金が尽きたので)仕事復帰した。

いよいよ土地が見つかったらローン審査となりそうだったので、万全を期したいきぬこはある日の午後仕事を休み、CICとJICCに出向き、自分の情報を開示してみた。
結果、CICに現在保有中のクレジットカードと、消費者金融1社分だけの完済記録のみ。
異動情報はもちろんなかったし、あんなにあった借金もほとんど借りた形跡すら残っていなかった。
ただ後者も4年11ヶ月経っていたので、翌月には消えるであろうことも確認できた。

ほどなくして土地が見つかり、ローン審査に挑んだ。
それでも審査の結果が出るまではドキドキしたが、
あっさり審査も通り、家を購入できることとなった。
ちなみに借りた金額は4,800万円。
頭金と合わせて5,700万。
場所を譲歩すれば1,000万は節約できたのだろうが、まぁこれは仕方ない。私がクズなのもあるし、たつやのこだわりもあったし。


話は戻って、任意整理後、完済5年経てば、住宅ローンは組める。
ただ、いい年齢なのにCICやJICCでクレヒスが真っ白すぎると債務整理を疑われて通らないこともあると聞いた。
きぬこの場合は、1枚だけ残してたクレジットカードでクレヒスを積めていたのも、幸いしたのかもしれない。