この奇妙な怪物が身にまとうものといえば  


骸骨の頭上にグロテスクに載った  モックキングのおぞましき王冠のみだ  


拍車も着けず 鞭もふるわず 馬を走らす   黙示録に出てくるような赤毛の怪物は  


癲癇病みのようなよだれを鼻からたらし  主人ともども空間を駆け抜けて前進する  


足元の神を踏みつけにしながら   騎士は燃えさかる剣を振りかざし  


馬を走らせ群集を蹴散らし  尊大な皇子のように進んでいく   


巨大な墓場が冷え冷えと果てしなく広がる  そこには青白く生気のない陽光につつまれ  


古代人や現代人どもが横たわっている


                                             <幻想的な版画>