人生は神秘的 誰もが独りで生きなくてはならない
あなたが私の名前を呼ぶのが聞こえる
それはとても懐かしい響き

あなたの呼声 それは小さな祈りの言葉のよう
私は跪き あなたをそこへ連れて行きたい
真夜中にあなたの力を感じる
それは祈りの言葉のように 私はあなたを連れて行くわ
私には夢のように思えるの 
まるで祈りの言葉のように あなたの声で天にも昇る気持ち


MADONNA - LIKE A PRAYER LIVE8
何も覚えていない
夢なのか現実なのか
叫びの衝動は胸の奥底に潜み
残酷な沈黙が私を押し止める

今 この葛藤が終わり
私は目覚め始めるけれど 何も見えない
自分の残像さえ残せない
全ては夢の中の出来事でも 今 痛みを感じる

暗闇が私を閉じ込める 見るもの全て
この上もない戦慄
生きることも死ぬことも出来ず
罠を仕掛けた 密室で

地雷が視界を遮る
私の声も 視覚も奪い
腕を 足を奪い 魂も奪って
地獄のような生に私を置き去りにして

私は死を望み息を止める
ああ 神よ どうか私を
この悪夢から目覚めさせてくれ
この地獄から私を救っておくれ

Metallica   One

納税は国民の三代義務の一つ だが時折

税金の税の字は 贅沢の贅を用いた方が

正しいのではと疑問を抱くものだ

権力を盾に国民から税金を貪り贅の類を尽くしきる役人たち


悲劇の女王と呼ばれたフランスの王女

「私は退屈が怖いのです」

自由気ままに生き革命の渦に巻き込まれ

断頭台にかけられる 気丈な女王は最期の時も

頭を下げることは決してなかったと言われている


太く短く生きるという言葉の典型である

かのように生きてみたいと思うのは

所詮 平民の夢の続きであるけれど(失笑)




Complications  -saya's world-

やがて冷たく暗い季節がやってくる
  

短かった夏の光よ おさらばだ
  

早くも中庭の敷石の上では
  

薪の燃えさしが音を立てて崩れ落ちる

  

冬のあらゆるおぞましさが忍び入る
  

憤怒 憎悪 恐怖 戦慄 そして苦悩
  

太陽は極地の地獄に沈み
  

私の心は赤煉瓦のように凍てついた

  

薪の崩れる音が聞こえる
  

首吊り台が軋むよりも鈍い音だ
  

私の心は 仮借ない槌の一撃で
  

砕け散る塔のように果敢無い

  

単調な薪の音を聞いていると
  

どこかで棺に釘を打っているようだ
  

誰がため? 夏は去り今は秋
  

この不思議な音は葬送の調べのようだ





Complications  -saya's world-






遥か遠い昔 この地球上の人間は
笑っていた
彼らは愛と平和の事以外は何も考えなかった
だが世代は幾度も移り変わり
自分たちが未来の人間に対し
紛争を起こすことに
気付かなかった
一つの戦争がいつまでも続いて
激化するとは思ってもみなかった

主よ 明日の終盤には 
世界はどうなっているのだろうか
もう見て見ぬふりはやめよう
私たち 人類は来たるべき未来まで生き残れるのかと


  EUROPE      In the Future to Come

荒々しい風が音を立て 夜が冷たい
  

眠りよ ここに来て 悲しみを包んでおくれ
  

だが朝日が東の崖に頭を出した
  

夜明けの騒がしい鳥たちが 地上のものたちを笑う


見てみろ どんよりした空の天上へ向かって
  

悲しみを纏いながら
  

私の調べが舞い上っていく
  

夜の耳を打ち 昼の目に涙させ
  

吠え立てる風を狂わせ 嵐と戯れつつ

  

雲に隠れた悪霊のように
  

苦悩に呻きながら
  

夜の後を追いかけ 夜と共に行こう
  

私が東に背中を向けるのは
  

そこから慰藉が押し寄せるからだ
  

光が脳を捉えると 苦痛で気が狂いそうだ




                                     <狂気の歌>


Complications  -saya's world-



人を傷つける力を持ちながらそうしない人
  

威厳に満ち溢れていても 態度に表わさぬ人
  

他人を動かしながら自分は石のように
  

動揺せず冷静で誘惑には慎重な人

  

彼らこそ神の栄誉を担った人達だ
  

彼らは自然の富を節約して浪費しない
  

自分の顔の主人でありオーナーだ
  

これに比べれば普通の人は執事に過ぎない

  

夏の花はひっそり咲いて散っていくが
  

夏に華やかな彩りを齎してくれる
  

だが忌まわしい病気にかかると
  

その威厳は雑草にも及ばなくなる
    

どんなに美しいものも行いに因っては不快になる
    

腐った百合は雑草より嫌な臭いを立てるものだ



Complications  -saya's world-

もっとも平安な そして純粋な喜びの一つは

労働をした後の休息である


苦悩は活動への拍車である

そして活動の中にのみ

我々は我々の生命を感じる


静かに深く考えれば考えるほど
ますます常に新たに
そして高まりくる感嘆と崇敬の念をもって
心を満たすものが二つある
それは 我が上なる星空と 我が内なる道徳律である

成功に至る第一歩は

自分が心で何を望んでいるかを見つけ出すことである

それが明確に判らぬうちは

何を期待しても無駄であろう


                               

                                     カント


沙耶の世界   -saya's world-

私は何をなすべきか

このことについてはっきりした考えを持つこと
それは 私にとって真である

真理を発見することであり
私がそのために死んでもいいと

思えるような理念を見出すことである
いわゆる客観的真理の発見 

哲学の全体系の考究と概観
しかしそのような仕事が

なんの役に立つと言うのだろうか
  
人間は <理性という普遍的本質をはみ出た者>

という意味で<実存>であり
死という自己の最終的な在り方において

単独者として神の前に立つ
その時 人間は 自己のうちに

自己の根拠を持つわけではない

そこにこそ<絶望>が実存するのだと



                    


                     セーレン・キルケゴール


沙耶の世界   -saya’s world-





誰も知らない遠くの国で


独り海を眺めて泣いた


海は青く膨らみ 波だけが白い


切ないことを言うのはよそう


哀しいことも今は忘れよう


独りでぼんやり海を見ていた


誰も知らない遠くの海に


孤独の涙が沈んでいく
 

零れ落ちた私の涙は
 

誰にも見えることなく消えて行った




沙耶の世界   -saya’s world-