抗うつ剤が功を奏し症状が改善してくると、これまでの状態が嘘のようになる。
うつ病だと言われたのは何かの間違いなのではないかと思ってしまう程。
そうなるとカラダの自由が利くようになり活動する。
とは言え若干のどんより感は抜け切れていないけれど、これまでに比べれば驚くべき回復だ。
それまでは寝ていることしかできなかったのに、掃除でもしてみようかと思う。
掃除をし始めると、なんだ意外と大丈夫じゃんと調子に乗る。
じゃあ、これも、あれもと手を出した結果、上がった気分と同じ分だけの落ち込みに襲われる。


だからこそ重要なのがこの気分の波をうまく自分でコントロールできるか。
調子の良い時こそ、じっとガマンなのだ。
抗うつ剤がうまく自分とマッチしていれば、このサイン波のトレンドは右肩上がりとなり、次第その波の振幅が小さくなり、健常者と同等の振幅となったところで寛解となる。



この波が荒波のまま時間だけが過ぎるのか、さざ波程度まで収まってくるのか。
これからどうなるかが少し楽しみでもある。

これまでの自分の経過からするとかなりの不安定さを持っているが、その原因は多少なりとも自分であったりするから一概に病気のせいだけにもできない・・・。

自分もそうであるが、
うつになると毎日泣いて暮らすイメージがある。
どんよりとした空気に包まれた毎日。

今、うつ症状を超えたうつ病という状態に陥り感じたこと。
極期と言われるうつ病を発症し、その状態の底にいるときは泣くことすらできない。

想像できるだろうか。
泣くパワーも無い。
感じるパワーが枯渇してしまっているのだ。
瞼を開く物理的なパワーでさえもない。

人間は生を受け、最初に形成される感覚器官は聴覚であり、
死を迎える直前までその聴覚は残されるらしい。
だからお腹の中にいる子供に早い段階から話しかけること、死を目前にした人の耳元で話しかけることはとても意味があることらしい。
きちんと聞こえているらしいのだ。

体を動かすことはもちろん、感じることに対するすべてのパワーが枯渇した状態でも、音だけはきちんと聞こえていた。
というよりはむしろ、聴覚が非常に敏感になっていたように感じる。

うつ病性昏迷という抑制症状を起こした時、多分自分の中でかろうじてつながっていた糸がプツンと音をたて切れ、ダイニングチェアから床に倒れ込んだ。
脇で息子が泣いている。
意識ははっきりしているのに、目が開かない、声が出せない、動けない、閉じた目からは涙だけ流れ出る。
でも悲しいわけではない。
息子がダンナ様と電話をしている。
大丈夫だと言いたい、でもどうしようもない。
床に不自然な状態で横になっているしかなかった。
そんな状態でも意識はしっかりとあり、電話で話をしている息子の声、受話器から漏れ聞こえるダンナ様の声ははっきりと聞こえる。
でも理解ができない。
ただ、ただ、大丈夫だということだけ息子に伝えたかった。

うつ状態とうつ病の境目。
これは感情があるかというところにある様に思う。

うつ状態は誰にでもある。
今までの生活の中で幾度となくあった。
失恋をした、喧嘩をした。
仕事で失敗をした。
その度に落ち込み、気が晴れない日がしばらく続く。
でもそこには原因と結果に起因する感情がある。

しかし今回の状態には感情はなかった。
プツン。
ただそれだけ。
何か得も言われぬどんよりとした何かが心の奥底から湧き上がってきた瞬間、床の上にいた。
ものすごい気持ち悪い感覚だった。
一瞬自分は死ぬのではないかと思い、携帯を手に取り緊急連絡ボタンを押した。
緊急連絡先に登録してあったダンナ様につながったところまでは覚えている。

それからしばらくの間は、ただ横になっている事しかできなかった。
本当にただ横になって目を瞑っているだけ。
寝ているわけではなく、目をつぶっているだけ。
ちっぽけなプライドからか、トイレだけは何とか自分で行った。

今思えば、無償もなく悲しいと感じ泣いていたのはこの様な状態になる前と、状態が少し回復してきてからだ。
うつ病の極期は想像を超えたところにあった。
なにも感じることができなくなる、活動ができなくなる。
だからこそ、小さな感情の山谷で一喜一憂するなというけれど、山谷を感じることができるようになっただけ回復していると実感できる。
喜びの感情以上に、悲しみや怒りの感情はパワーが必要。
その感情が少しでも持てるようになっただけ自分は回復しているんだと。

うつ病の治療には、うつ病を発症するまでの期間に比例した時間が必要だと言われる。
多分私もここまで行く前にうつを疑い、精神科の扉を叩いていればもう少し早く回復してたのかもしれない。
今更タラレバを言っても意味がないが、何かがおかしいと周囲の人が気がついたら迷わず通院を促してあげてほしい。
本人はうつなど全く疑っていないはずだから。

まさか自分がうつになるなんて・・・

それが私の正直な感想。
単なる寝不足だとか、体調不良としか考えていない。
うつ状態の思考回路はスーパー主観的思考だから(笑)
今日は1日ゆっくりと過ごしました。

ここ最近では一番じゃないかと思うほどゆっくりと睡眠が取れたと感じました。

睡眠状態が体調と一番にリンクしていると感じているので、この調子が続くようにコントロールしていければいいな…と思います。

ただ最近動きすぎたせいか、日中の眠気が強かった気が…。
これが単に体力の低下によるものだったら、体力が回復すれば収まるはずだけど、そうでないのであれば、少し活動量を考え直さなければいけないのか…。

まだちょっとした心配事がトリガーになって不安定になることがあれど、ここに来てだいぶ落ち着いてきたような気がします。

明日から2日間、ダンナ様と息子はダンナ様の実家へ行く予定なので、これまで日常どんなことをしてきたのかまとめてみようかな。

まだ、ダンナ様の実家へ行くのは負担が大きいとの主治医のアドバイスによりお留守番です。
お姑さんには色々心配をかけてしまっているので、早くお礼を言いに行ける様になりたいです。