SOS地球を救え 1960年伊 秋味スペシャル | ポークビッツ博士のB級映画探索隊

SOS地球を救え 1960年伊 秋味スペシャル

またまた天から何かが落ちてくる!
恐怖のマカロニ・アルマゲドン 第二弾

『SOS地球を救え』

Assignment Outer Space 1960年 伊 

と、その前に・・・


えっ?なんで4ヶ月も失踪してたのかって?

アメバの運営からログインパスワード変えるように言われて
変えた途端、それがなんだったか忘れちゃったんだよ・・。


おまけにリセット用の登録メールアドレスも記憶になくてさ・・・


さよならボクのマイページ・・・。
切ないけど、このまま炭化しちゃおうかと思ってたんです。


でもある日、奇跡的にわかったんですよ、そのパスワードってのが。

なんとフェイス何とかのと同じだったんです!

数ヶ月に一度しかログインしないアレと一緒だっただなんて、
なんという驚きでしょうか。


てなわけでございまして、4ヶ月ぶりの復活となりました
ポークビッツ博士です。


さてこのお話、以前ご紹介した「地球最終戦争」の監督
アンソニー・ドーソンの処女作です。

内容は地球最終戦争と同じくヤバイものが地球に向かって飛んでくる
という話ですが、さぁはたして今回は何が飛んでくるのでしょうか?


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



時代は2017年。(なんと恐ろしいことに今から4年後・・)

ここに宇宙ステーションへ向けて飛び立つ一台のロケットがありました。

その名はBZ88号。

乗り組むのは新聞記者の若者レイとパイロットのアル、
そしてその他数名。




目的地に着くまでは睡眠カプセルというハードな設定ですが
その場所は金星と地球の間でございまして・・・。

果たしてこの距離で睡眠カプセル必要なんでしょうか?


なんて考えてるうちに到着しちゃってんですが、
なぜかこの船宇宙ステーションのだいぶ手前に止まりました。

そんでもって、先に起きたアルがレイを起こし、
宇宙服を着用させて・・。



「よし準備OK。
背中を押してやるから
宇宙ステーションまでピョーンとひとっ飛びだぞ。」

とたんにレイの顔が青ざめました。


「へっ?と、飛んでく?連絡船とかドッキングとかないの?」


アルは朝立ちの余韻が残るレイの股間を見ながら、
横に首を振りました。

「ハッハッハ。残念ながらこの船は中国製なんだ。
でもまぁ心配しなさんな。
お前さんのその立派なロケットがありゃ、あっという間に飛んでいくさ。」


そんな訳で寝起きで宇宙空間に放り出されたレイでしたが、
ふらふらしながらもなんとか宇宙ステーションにたどり着きました。

しかし・・・そこで彼を待っていたもの、それは・・・。




「貴様ァ、一体何しにここへ来たんだ!」

指令官ジョージの冷酷非情なあしらいでした。


「いいか、貴様みたいな奴をなぁ、ここじゃ寄生虫って言うんだ。
仕事もしないくせ飯ばかり食うような能なしに名前なんかもったいない。
お前は今日から寄生虫Z-41号だ。」



てな感じで誕生した寄生虫Z-41号に支給された制服ですが
バックプリントがいかしてます。

ところでこの宇宙ステーション、実はレイだけに限らず
全員が番号で呼び合っているのです。

普通に名前で呼んだ方が早いと思うんですけど、
なんかこれ、司令官の好みだそうです。




さてそんな寄生虫Z-41号に初取材のチャンスが訪れました。

なんでも先ほど自分が乗ってきたBZ88号に、
これから燃料補給をするというのです。


さっそく宇宙空間に飛び出しカメラを回すレイでしたが、
そこへ突然の隕石群が飛来しました。


隕石は大変器用にレイの脇をかすめ、
そばにいた作業員Y-13を直撃しそうになりました。



とっさにY-13を突き飛ばしたレイでしたが、
その反動で作業員Y-13が給油ホースにぶつかり
給油口から外れてしまいました。




おかげでだいぶ燃料が漏れちゃいましたが人命には変えられません。

レイは自分の活躍に酔いしれながら
意気揚々と宇宙ステーションへと引き返したのでありました。


「フッ、これでアイツも認めてくれんだろ。」


ところが・・・帰ってきたレイを待っていたもの、
それは前にも増して怒り狂ったジョージでした。




「ゴラァ!寄生虫Z-41号!貴様のせいで燃料が台無しだ!」

「おい、ちょー待てよ!待てよってば!
俺が助けなかったらY-13号死んでね?それでもいいのかよ?」

するとジョージは細い目を更に細くしてレイをにらみつけました。


「当たり前だ!人一人の命なんかより燃料の方が大切なんだよ!
わかってんのかこのウジ虫、クソ野郎!ウンコたれ!」

激しいののしりでしたが、レイはたじろぐこともなく言い返しました。

「はいは~い、残念でした。クソとウンコって同じですぅ~。
おれ新聞記者だから、そいうの敏感なんですぅ~。」



するとジョージはそっぽを向いて鼻で笑い、

「はい、もう寄生虫と話すのやめました。」

という捨て台詞と共に、レイを司令室から追い出したのでした。


○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


「クソオヤジが・・。こんなとこ来るんじゃなかった。」

憮然とした表情を浮かべたまま船内をうろついているレイでしたが、
昔から捨てる神あれば拾う神ありと申しますように、
彼の前に
偶然先ほど命を救ったY-13号が現れました。




「さっきはありがとう。お陰で命拾いしたわ。」


にっこり微笑むY-13号はなんとナオンではありませんか。

「エッ、Y-13号って君だったの?
俺はてっきりオイリーなハゲオヤジだとばかり・・。」

「いやだわ。私はルーシー。ジョージの事ムカツクでしょうけど
許してやってね。彼も色々大変なのよ。」


じ、ジョージだとぉ・・・・。こっ、こいつらデキてやがるのか・・・。

その瞬間、レイの瞳の中に復讐の炎が灯りました。


Y-13、いやシールー、
お前をぜったいぜったい俺のナオンにしてやる!


○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


しかし状況はにわかに緊迫しはじめます。

先ほど自分の乗ってきたBZ88に、これから司令官とルーシー
その他数名が乗り込み火星基地へ向かうと聞きつけたレイ。

そこに何か重大な秘密を嗅ぎ取ったブンヤの若造は
地球にあるコネを使いBZ88号に強引に乗船しました。


 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆レイの日記より *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 『日記さん。恥ずかしいけど正直に告白しちゃうよ。
 そう、もはやこれはジャーナリズムなんかじゃない。
 まぎれもなく奴への復讐なんだ。
 ボクちんはシールーを自分のナオンにするためだけに
 BZ88号に乗り込むのさ。秘密だよ、日記さん』

 *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆引用終わり *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆




さて、そんな訳で勝手にBZ88に乗り込んで来たレイでしたが
なんと自分の座席がありません。

椅子くれと文句をいうレイにジョージが満面の笑みで答えました。

「お前は空気椅子。」

何言ってんだこのオッサン、
とばかりにジョージを睨み付けたレイでしたがその瞬間、
自分だけヘルメットをかぶってないことにも気づきました。



「ちょ、ちょー待てよ。
てか、みんなヘルメットあるのに、
なんで俺だけノーヘルなんだよオッサン?」


「・・・。」



「コレって国の安全基準に違反してんじゃ?
俺、書いちゃうよ新聞に。」



「・・・。」


「あぁ、そういう事ね。ていうか、アンタってそういう事する人なんだ。
へぇ~。」

そのとき、無言のジョージにかわってパイロットが口を開きました。

「司令官、発射準備完了です。」

するとジョージ、再び満面の笑みで命令を下したのでありました。

「よし、エンジン点火、発射!」


打ちのめされたレイは哀れにもノーヘルで
おとなしく棒につかまる事となりました。




「・・・今に見てろよ・・・。お前の可愛いシールーを
俺様のきのこの山でパックンチョしてやるからな!」



さて、そんなこんなで火星基地に向かうBZ88の元に

別のロケットからの遭難信号が届きました。



「SOS!ロケットが制御不能で、どげもこげもならんとです!」


「了解!火星周回軌道を維持しろ、今すぐ助けに行く!」


「それができんけんSOSたい!
ばってんもうよか、俺はもうよかけん、
さっきロケットから飛び降りた奴ば助けてやってくれ。」

ひゅーぼかん。


ジョージは急いで漂流船へ向かおうとしましたが
残念ながら間に合わず、
漂流船はフォボスに衝突して木っ端微塵となりました。

しかしさっき飛び出したというアホな乗組員は、なんと

火星の水たまりに落ちたので無事でした。



み、水たまりってアンタ・・・・・・・・。



さて、そんなこんなでようやっと火星基地に到着したBZ88号でしたが、ジョージは息つく間もなく金星に向かうと言い出しました。


それは──金星の軌道をかすめて暴走する光子ロケットM-20に
ミサイルを撃ち込むためでした。


この光子ロケットは地球へまっしぐらに向かっており、

このままだと地球に墜落し、人類が滅亡してしまうのでありました。


つまりこのロケットを止めるというのが、
彼らに課せられた極秘任務だったのです。


ちなみに先ほどの遭難船も、この光子ロケットの暴走により発生した

得体の知れないエネルギーフィールドにより制御不能となったのです。



てなわけで金星についたBZ88号はM-20にミサイルを撃ち込んだのですが、
例の光子フィールドに阻まれて撃墜できませんでした。



そこで冒頭に登場したパイロットのアルが(乗ってたのね)
小型の宇宙船に乗って、M-20の光子フィールドの間隙をつき
ミサイルを撃ち込むという作戦に切り替えました。




が、これが光子フィールドに近づきすぎて失敗、
アルは帰らぬ人となりました。


「なんて事だ・・・。」

ジョージが眉間のしわをさらに寄せて嘆きました。

するとさっきまで棒につかまっていたレイが何かに閃きました。

「待てよ。ちょー待てってば。
これってさぁ、アルのおかげでフィールドの隙間がわかったって事だよね。
俺、今から宇宙タクシー使ってちょちょっとM-20に乗り込んでみるわ。
うまくいったら操縦席入ってソレ止められんじゃないかな。」


なんとレイ、アルの犠牲により判明した光子フィールドのわずかな隙間に
宇宙タクシーでもぐり込み、操縦室へと入ろうという言うのです。

そして彼はみんなが止めるのも聞かずに
宇宙タクシー乗り場に向かったのであります。



「まてZ、いやレイ・・。残念だがそいつは俺の役目だ。」

ところが宇宙タクシーへ乗り込もうとするレイの前に
宿敵ジョージが立ちはだかりました。


「俺の拳にかけてお前を行かせるわけにはいかない。
なぜならルーシーはお前のことを・・・。グフッ」

するとレイ、ジョージの台詞を最後まで聞かずに顎に一発お見舞いし、


「へへっ、こんなかっこいい役取られてたまるかよ。」

と、その場に崩れ落ちるかつての恋敵に背を向け、
宇宙タクシーに飛び乗ったのでありました。





はい、これが宇宙タクシーです。


「レイ・・・・。」


M-20へ向けて飛んでいくレイの姿を見つめるルーシーの目から
一筋の涙がほおを這って落ちていきました。

(レイ、きっと帰ってきて・・そして私を強く抱きしめて。
そして・・・できれば秋の味覚で・・・・。)



一方、そんなことは知ってか知らずか、今や熱病のようにわき上がった使命感に全身を支配されたレイ。


彼はタクシーの床に転がっていたスパナやレンチをぽんぽん投げて、
見えないフィールドに当たったのを確認しつつ、
慎重にタクシーをその隙間へと滑り込ませていきました。


しかし!!!

船体まで後一歩のところで、床に転がった工具がなくなってしまったではありませんか!

そこでレイは、なんと自分の酸素ボンベから
レギュレーターらしき装置をもぎ取ると、
ぽーんと見えない壁に向かって投げたのでありました。

バチッ。

見えない壁の場所はわかりましたが、
これでレイは宇宙服に残ったわずかな酸素だけで
任務をやり遂げなければならなくなったのです。


果たして暴走する光子ロケットを止めることができるのか?

人類最後の希望を背負い、レイは暴走ロケットの中へ!


入りました。





んで・・・止めました。


おかげで今回も地球は無事でしたとさ。


めでたしめでたし。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


秋の恵み、サイズは小さくても
国産にこだわっていただきたいものです。