糧なき土地 1922年に発見されたスペインの村 | ポークビッツ博士のB級映画探索隊

糧なき土地 1922年に発見されたスペインの村

今回は趣向をかえてドキュメンタリー映画をご紹介します。

ラス・フルデス(las hurdes)という秘境を取材した1932年の作品です。



監督 ルイス・ブニュエル

なんでもシュールレアリズム、いやシュルレアリスム?の巨匠らしいです。
シュルレアリスムって美味しそうですが食べ物のことじゃないですよね。

そのシュル・・(超現実主義)という表現方法の特徴なのか、映像は一切の感情を廃して淡々と流れていきますが、内容はかなり悲惨で残酷です。

1922年(日本では大正11年)までスペインではこの場所の存在を知らなかったと言われているほど、このラス・ウルデスというポルトガル国境近くの場所は辺鄙でした。
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先祖は迫害を逃れたユダヤ人という事ですが、映像の中ではマリアを信仰が行われているようでしたので、違うのかもしれません。

しかしそんなことはどうでもいいほど貧しく、救いようがない人ばかりの悲しい土地。
そんなラス・ウルデスの村をカメラは一つ一つ訪ねて行きます。

「路上で横たわる少女、しかし誰も介抱しない。
のどが大きく腫れているが、我々はどうすることも出来ない。彼女は二日後死んでいた。」
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川の水にパンを浸して食べる子供や、蚊による伝染病に村人全員が感染し(恐らくウエストナイル熱)死に瀕している村、近親結婚による知的障害の村・・。

30分足らずの作品ですが、1時間くらい見ていたような気になります。
ヨーロッパ版の日本残酷物語、といったとこでしょうか。

現在のラス・ウルデスはこんな感じです。

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DVDありました。

 [DVD] 糧なき土地-ラス・ウルデス

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