『表』と『裏』の治療
和魂漢才鍼灸の濱田です。
今回は、
最近、患者さんからいただいた疑問について書いていきたいと思います。
頂いた疑問は以上の二つ!
・岩盤浴にいくと、後に頭が痛くなる
・よもぎ蒸しに行った後に、のどがイガイガして、その後、咳が止まらなくなった…
身体に良いと言われる岩盤浴やよもぎ蒸しを受けた時に何故、体調が悪くなるのか?
この理由の僕の考察をかいていきます!
岩盤浴や、よもぎ蒸しをうけると、多量の「汗」をかきますね。
汗をかくことは、体表から邪を出すためにとても有効な方法です!
しかし、
かえってバテてしまい、からだがしんどくなる、頭が痛くなる、様々な症状が悪化することもあります。
東洋医学では、
からだを『表』と『裏』に分けて考えます。
表とは体表など陽に属するものを指します
裏とは五臓六腑など陰に属するものを指します。
汗をかくことは、
からだの『表』の部分から邪を出すこと!です。
その分、からだの中の陰分(津液などの水)は失われます…
身体が元気で潤いがあり、水分を失っても問題ない場合(陰が充実している場合)は、発汗させて、邪を追い出すことは、表の病にとってすごく良いことです!
しかし、
陰に属する、からだの「裏」側に弱りがある場合、岩盤浴やよもぎ蒸しなどで、無理に体表から汗をかいてしまうと、からだの裏の部分の弱りが余計に進んで…
頭が痛くなる
咽がイガイガして、その後、咳が止まらなくなった…
などの症状が起きてしまうこともあるので、注意が必要です。
鍼灸治療でも、
後頭部の痛み、肩凝り、背中の凝り、腰痛があるからといって、いきなり体表部である背中の治療を行いすぎると…
無理に汗をかかせる状態と同じになるので治療後に、
『しんどくなった…』
『痛みや症状がきつくなった…』
などの反応が起きることもありますね。
そのようなからだの状態の場合、手足のツボやお腹のツボを使って、からだの中を元気にしてから、背中などの背面を治療することが大切になります。
ひとの身体を車で例えると、
からだの裏側である五臓六腑がエンジンで、表側が外面のパーツとなります。
車が故障した場合、エンジンのトラブルなのか?
タイヤなどの外側のパーツの問題なのか?
これらをきっちりと判別して修理していかなければいけませんね?!
ヒトの身体も同じく、
からだの裏側の問題なのか?
からだの表側の問題なのか?
をきっちり判別して治療を行うことがとても重要になります。
その判別には、
脉をみることが一番、有効でわかりやすい!と僕自身は感じています(^^;
次回は、
その判別方法について書いていきたいと思います!
濱田貴之でした!