ヒトおよびその他の哺乳類(ほとんどがイヌとネコ)に咬まれたものを「咬傷(こうしょう)」と呼びます。
咬傷は、傷が浅く小さく見えても、普通の傷とは異なり感染のリスクが非常に高い為注意が必要です
感染が重度の場合は切り開いて洗浄・壊死組織を除去(デブリドマン)したり、腕や足を切断しなくてはならないこともあります。
従って、ヒトや動物に咬まれた時は早めの治療と対策が必要です。
自力での処置は難しいので、早めに外科系の医療機関を受診すべきです。
咬傷に対して自分でできることは限られますが、まずは咬まれた部位を流水でしっかり洗浄します。
なお、出血している場合はガーゼなどでしっかり圧迫止血します。
続いて、医療機関へと向かいます。
診察の結果、細菌感染のリスクが高いと判断されれば抗菌剤の処方を受け、破傷風のリスクに対してはワクチン接種を受けます。
なお、破傷風ワクチンは小児期に定期接種を受けていると思いますが、効果は10年程ですので大体22才以上の場合は破傷風に対する免疫は維持されていないため、改めてワクチン接種が必要です。
また、医療機関では、どの部位を咬まれたか、何時ごろに咬まれたか、最近破傷風の予防接種をしたか、咬まれた後どのような処置を行ったかを説明し、受診後も慎重に経過をみることが必要です。
以上、「咬まれた!どうする?」のお話でした。