デンタアプローチの開発経緯を半生を振り返りながら記録していきます!

 

ようやく待ちに待ったビルが完成した翌日神戸の街を阪神大震災が襲いました。

 

あの日物凄い揺れで目が覚め、気づいたら頭の上にテレビが落ちてきました。

それを必死でよけ壁にしがみつきながら隣の長女の部屋へ向かいました。

長女と抱き合い揺れが収まるのを待ちすぐに長男のもとへ向かいました。

長男はまだ半分寝ているような状況でした。

 

主人は最初不発弾でも爆発したと思ったそうです。

 

揺れが収まりみんなで1階へ行くとキッチンの電気がリビングに飛んできていました。

食器棚はもちろん倒れて足の踏み場は一切ないのうな状況。

外がだんだんと明るくなりとにかく家じゅうは大変なことになっていましたが、

家族と家は無事だったので、主人は両親のもとにそして私たちは3人で片付けを始めました。

子供たちは学校休みかな?と状況は関係なく少しワクワクしたような様子でした。

 

私もそこまで状況を深く考えていなかったのですが、

一歩外に出て異変に気付いたのです。

お向かえの家は確か2階建てだったはずなのに1階建てのようになっているのです。

お隣もそのお隣も同じようになっていて周りでちゃんと家が建っているのはうちと、

うちと同時に完成したお隣、そして後ろの家の3軒だけでした。

 

「これはいったい何が起こっているんや」

 

庭で呆然としていると主人が両親の家から帰ってきてこう言いました。

 

「お母さんが死んだ」