ハイエース サクションコントロールバルブ交換 | デントリペア津島のブログ

デントリペア津島のブログ

ペイントレスデントリペアに関すること
趣味のことなど、のんびりと気が向いたときに更新します。

当方のハイエースは2KDエンジン、2500ディーゼルなのですがちょうど1年くらい前にエンストが発生しました。

その後ディーゼルワンを添加してアイドリングも落ち付きいい感じだったのですが、アイドリングがリズムを刻むような感じに( ̄_ ̄ i)

そこで今回は伸ばしに伸ばしていたサクションバルブの交換を行いました。

2KDオーナーであれば、ディーラーさんで対策交換した方もみえると思います。

ディーラーさんのお見積もりでは、技術料込みで65000円くらいでした。

お勧め添加剤の価格も含まれていたので、実際は6万円ちょっとでしょうか。

部品代はトヨタ部品共販で確か28000円くらいです。


サクションバルブの交換は検索するとプロアマ問わず多くの書き込みがあり大変参考になります。

しかし多くの書き込みは  取り外しました! 交換しました! 終了! みたいな感じのものも多く

実際作業して大変なところや必要工具等あまり書かれていないようなので少し詳しく書いてみたいと思います。

 




助手席を上げて下の方に見える丸い部品がサクションバルブです。

これは対策部品になる前で全長が短いです。

2本のボルトで止っているだけで、交換自体は簡単なのですがボルトへのアクセスが大変なのです・・・( ̄ー ̄;





手順書ではEGRクーラーを取り外します。

これを取り外すと冷却水も抜けるのでLLC交換となります。

今回は時間がないのでEGRクーラーは取り外さずそのまま作業です。

外す時間の余裕があるなら外したほうが作業は格段にラクです。

但し外す場合は、ガスケット等新品を用意しておく必要があるかと思います。



上がEGRクーラー

下がサクションホース



手前の太いサクションホースも外します。

ホースバンド2本で固定ですので、少しかたいですが簡単に外せます。

パワステフルードタンクが邪魔なのでステーのボルト2本を外して前の方によけておきます。

最初の画像のサクションバルブのグレーのコネクタの上の燃料ホースも抜いておきます。

ここで軽油まみれになります( ̄□ ̄;)



サクションバルブに刺さっているコネクタを抜きます。

妙にかたくて、隙間にマイナスドライバを刺し込みロックを押しながらドライバーをひねって外しました。



この状態でサクションバルブのボルトを外します。

手前の見えているボルトはいいのですが、裏側のボルトが緩めにくいので大変です。

ここで使う工具は、ロングへキサゴンソケットです。

短いへキサゴンソケットにエクステンション延長では、ソケット部分が干渉してボルトが回せない場合もあるかと思います。


私のはこれです↓ KTCロングヘキサゴン ビットソケット 5mm


全長128mmですが、75mmのものでは短いかもしれません。

無い人は迷わずこれに近いものを買いましょう。 このタイプの工具でないと無理じゃないかと思いました( ̄Д ̄;;



この作業は僅かなゴミも厳禁ですので、サクションバルブを取り外す前に周辺をパーツクリーナーでしつこく洗浄して、砂埃等洗い流しています。

作業は出来るだけ屋内か、無風や雨天の時がいいかもしれません。

ボルトが抜けたら引っ張ってやればサクションバルブが抜けます。

取り外したら取り付け面をきれいに掃除しておきましょう。




これが対策品となったサクションバルブ

全長が長くなりアタッチメントも付属し、ずいぶん全長が伸びます

これが裏側ボルトの取り付けを困難にします



新しいサクションバルブを取り付けるとき、キットに付属のガイド棒を先に取り付け穴に手締めで刺しておきます。

これで位置決めできるので助かります。

Oリングが2個ありますが、固定前にずれたり落ちたりする可能性も無くはないので私はシリコングリスを塗ってアタッチメント(スペーサーのような部品)のOリング溝にくっつけておきました。

本来はエンジンオイルを塗っておくようです。



サクションバルブを慎重にガイドに通して燃料ポンプに差し込みます。

最後ややかたいのでカタッとはまるまで押し込みま しょう。



バルブがはまったら、まず見える側のガイドピンを抜いて付属のボルトを締めこみます。

反対側のガイドピンを抜いたときサクションバルブが動かない程度に仮締めしておきます。



次に反対側のボルトを締めますが、これが最大の難関ですΣ(゚д゚;)

まずガイドピンが短く見えないので外すのが大変です。

つまんで何とか外せましたが。。

ボルトも裏側は見えないので大体の位置を勘で合わせますが、ハーネスも邪魔でほんとやりにくいです(´Д`)

 

工具もここは上記のロングへキサゴンを使いましょう。

先に指でボルトを入れておく、なんてことは無理でした。

ロング六角レンチもスペースが無く回せないので使えません。

ボールポイントではボルトが保持できないので無理です。

また位置合わせをしている最中にポロッとボルトが落ちたら探すのが大変なので、バルブ下に布等置いておきましょう。

私はへキサゴンの先端にグリスを塗ってボルトが落ちにくいようにしていましたが、更にテープでボルトと工具を固定しておきました。 

しかしそれでもなかなか位置が合わずやりにくかったので、サクションバルブの下に小さな鏡を置いてボルト穴の位置を確認しながら作業しました。

締め付けはトルクレンチを使いたいところですが、EGRクーラーが邪魔で使えなかったので手締めで。

(9N・m)


これで後は外した部品を組み直してエンジン始動してみます。



無事に始動できました( ̄▽ ̄)=3







更に燃料ポンプの初期化を行います。

これはDLC3コネクタでできます。

ハンドル下方のパネル、足元から上を覗き込むとOBD2ソケット(DLC3)があります。


1 エンジンOFF状態にする


2 コネクタは台形の16ピンになっています。

  台形の形の細い方を上側に見て、上段・左から4番目の(13番TC)

  と、

  下段・左から5番目(4番CG)を短絡させます。

  私はクリップをUの字に曲げたものを使用しました。
  短絡を間違えると、重大な故障やショートの原因になります。

  十分にご注意下さい。

  ディーラーさんで配線図をもらって確認して下さい。

  ちなみに当方の車両は平成18年式です。 

  年式によって違いがあるかもしれませんので、念のためご確認をお願いいたします。

 

3 イグニッションスイッチをONにします。(エンジンはかけません)


4 3分経過後、イグニッションスイッチをOFFにします。


5 短絡を解放します。


6 エンジン始動・暖機。 暖機状態で数分間アイドリングさせる

マニュアルですと 水温60度以上・燃料温度20度以上となっていました。

※エンジンが始動しない場合は、最初からやり直し 



以上でサプライポンプの初期化完了です。

私のは無事に始動できましたので初期化もできたようです。


以上が作業内容で、ゆっくりやって約2時間ほどかかりました。

うち30分以上は工具を下に落として探していた時間です( ̄ー ̄;

サクションバルブの下に布や新聞紙なんかを突っ込んで落ちないようにしましょう。

アンダーパネルを外す羽目になります。

ボルトやOリングでも落とそうものなら涙目ものです(TωT)



交換後はアイドリングが心なしか若干静かになって安定したように感じました。

車が軽くなった気がする! と思いましたが、これは5日前に新品のバンタイヤに替えたからでしょう。

ほとんど思い込みかと思いますが前よりは良くなっていると思います。


そういえば思い出しましたが、交換直後に徐行で動かした時は気が付かなかったのですが

スピードを上げると40kmしか出なくなりましたヽ((◎д◎ ))ゝ

これには相当焦りましたが、何かのコネクタが邪魔で抜いていてそれを付け忘れました。

フェイルセーフが働いたものと思われます。

コネクタをつけて直りました(;´▽`A``

コネクタをいくつか抜くと思いますが、忘れないようご注意下さい。


作業は難しいものではありませんが、くれぐれも工具だけは揃えておきましょう。

外すのはやりやすいので何とかなるんですが、組み付けで裏のボルト固定が大変です。

組み付けが出来ないと工具を買いに走らなければいけません( ̄ー ̄;


あとこれらの作業は自分でサービスマニュアルやネットで調べて作業したもので、自己責任でやっております。

もしかしたら、手順の違いや間違いもあるかもしれません(?

自信が無かったり少しでも不安ならディーラーさんなんかにお任せして下さい。

実際私も燃圧チェック等アクティブテストができませんので、何がどうかわったかわかりません( ̄ー ̄;)

もしこの記事を見て作業される場合は、当方では一切の責任は負いかねますので

今一度よく調べてくれぐれも自己責任にて宜しくお願い致しますm(_ _ )m




今回使った工具たち

プラス・マイナスドライバ

10mm・12mmソケット  ラチェットレンチ

ロングへキサゴンソケット5mm

小さな鏡

新聞紙

ぺーパータオル

パーツクリーナー





サクションコントロールバルブは現在3種類あるようです。

SV1タイプ

SV2タイプ

SV2(補給品)タイプ


当方のハイエースには おそらくSV2タイプ が付いていました。

(SV1と同じ形状のようですが、金属の板ガスケットが付属している)

また平成19年式のハイエースには、SV2補給品タイプのアタッチメントが付いていないタイプが

付いていました。(全長がSV2補給品タイプより短い)

4種類あるということでしょうか。


搭載しているサプライポンプの部品番号によって使うサクションバルブが違う様で発注前にはポンプの部品番号の確認が必要です。

品番のシールはポンプの見えにくい場所に付いていて確認に苦労します。

上からのぞくとポンプの斜め下あたりでしょうか。

私はファイバースコープで番号を確認しました。


ポンプの品番のハイフンより後ろが 30040 であればSV2(補給品)タイプで良いようです。

(30090 も適合だった気がします)

過去にエンスト対策等でポンプを載せ替えている場合は違う品番かもしれませんので発注時には確認が必要だと思います。

パーツリストや手順書による確認ですので、念のため発注時はディーラーさんや共販さん等で必ずご確認下さい。





追記

このサクションコントロールバルブ交換では、ディーラーさんではECUのアップデートもセットになっているようです。

今回は私の車両ではECUは触りませんでした。

特に問題なく走行できています。

以前同じ型の2KD・2駆のスーパーGLを所有していたとき、平成21年6月にECUの更新データが出ているということでアップデートしてもらった事がありました。

書き替えた後は、冷間時の始動がよくなったように感じました。

しかし走行すると車が重く感じるようになりました。

加速時の黒煙もかなり増えていて、あきらかに燃調が濃くなっていたようです。

いつもの地元と東京の高速往復なんかでも燃料使用量が増えていて、以前と同じように走っていても消費が多くなりました。

冷間時の始動不良というのもこのエンジンでよく言われていたことなのでその対策で濃くされていたようです。

書き換えしなければよかったなあ、とさえ思いましたので気のせいではなかったと思います。

なので今回は書き換えは見送りそのまま乗っています。

その後もアイドリングは安定し、冷間時の最初の始動も以前より良くなっています。









デントリペア津島

https://www.dent-t.com/