
「ヤマボウシ」ってどんな樹?

ヤマボウシは日本の在来種であるのに対して、ハナミズキはアメリカからの外来種です。
その昔、東京がサクラをアメリカへ贈った返礼としてハナミズキが贈られてきたという話は有名です。

ハナミズキとヤマボウシは、花が咲く時期が違います。
ヤマボウシは5月~6月に開花、花と葉が同時に
ハナミズキは一足早く4月~5月に開花します。
そして花が咲いた後に葉が出てきます。
日本原産、ミズキ科ミズキ属の植物で、春~夏にかけてハナミズキのような手裏剣状の白い花を咲かせるんだよ。
花びらが頭巾(ずきん)を被った法師のようだということで「ヤマボウシ」という名がついたそうです。
花びらのように見えるのは総苞片(そうほうへん)というガクが変化したもの。
本当の花びらは中心にある緑色の部分なんです。(便宜上花びらと呼ばれています。)
ハナミズキとヤマボウシは、花びらのフォルムにも違いがあります。
ヤマボウシの花びらは先端が尖っているのに対し、ハナミズキの花びらはへこんでいます。
9月になると、その緑色の部分が黄味がかった赤色となり、3㎝程度まで膨らみます。外皮は硬く、特徴的なイボイボがついており、完熟すると地面に落下します。
今の時期、山中に落ちている熊やサル、鳥たちの好物であるこの実を、私たちはあまり食べません。

「ヤマボウシ」の食べ方
完熟後に地面に落下した実は、その衝撃で外皮が剝(む)け、黄色いトロリとした可食部が出てしまうこともあります。
落ちた実を拾う際は、外皮が剝けていないものを選びましょう。
ヤマボウシの実を生食する場合は、よく洗って外皮を剥き、やわらかい中身をスプーンですくって食べます。
中には種が1~4個入っており、口に入れるとジャリジャリするので、種は食べないようにしましょう。
また、洗った実を冷凍し、シャーベット状になった実を食べるのもおすすめです
気になるお味は……ですが、マンゴーやバナナといった南国系フルーツに似た強い甘味♪
香りもよく酸味はあまりありませんので、小さいお子さんでも美味しく食べられます♡
「ヤマボウシジャム」の作り方
乾燥させてドライフルーツする食べ方をはじめ、潰したものを炭酸水に入れて、少量のレモンを絞り入れる「ヤマボウシスカッシュ」といったアレンジ方法もあります♪

●グラニュー糖……200g
注意点
・街路樹や公共の場のヤマボウシの実には、粉塵や農薬が付着している可能性があるため、避けてください。
・ヤマボウシの実には、アントシアニンとβカロテン、シアニジンなどが含まれているため、
・疲れ目の改善効果
・疲労回復効果
・肥満防止効果
・花粉症の予防効果
・抗酸化効果
・美容効果
・活性酸素の抑制効果
・生活習慣予防効果
・皮膚と粘膜を正常に維持する効果
・免疫力の向上効果
・心臓や血管、目、脳の健康を維持する効果
・抗菌作用
などの効能があると言われています。
・アントシアニンはポリフェノールの1つである、色素成分です。
・βカロテンは摂取すると、体内でビタミンAに変換されて同様の働きを担います。
・シアニジンはアントシアニジンの1つで、これらの相乗効果によって健康増進に役立つといわれています。
✤実を乾燥させたドライフルーツにすると、成分が凝縮されてさらに効果が高まるそうです
・ハナミズキとヤマボウシは見た目が似ていますが、ハナミズキの葉や果実は有毒なので、間違わないように注意が必要です

