美しい字に出会ったとき、結構どきどきする。
胸が高鳴り、手の指の谷間にジワッと汗が浮き、
頭の後ろが高揚で熱くなる。
そしてとにかく目が離せなくなる。
毛筆をやったことがあるだろうか?
文字を美しく書くこつは、肌の稜線をそっとなぞる指のように、
和紙の上で筆を運ぶことだ。
でも、まずそれをするためには、それができるためには、
手本となる美しい字を、目でなぜ回す必要がある。
一筆をゆっくりと、目で辿る。
輪郭をなで、指の腹でどこを強く押すか、シミュレーションをする。
どこを強く触るか、すっと力を抜いて通り過ぎるか。
そんな事ばかり考えながら、一文字をみつめる。
いざ書く段になって筆を持つ時、
自分にあの美しさを再現できるだろうかと、
心に期待と不安が横切る。
できるという気負いは、
紙と墨と筆を征服したいという深く強い思いになり、
自分がサディスティックな顔になっていくのがわかるのだ。
その時に感じる「 恍惚感 」
それは、何にも変え難い、
とてもエロティックな瞬間だ・・・。
私は、単なる変態なんだろうか・・・・・。
いや、
でも。
やっぱり、
美しい文字には、 「 官能 」 がある。