今回は、3.3Vと5Vの切り替えができるブレッドボード用の電源回路を作っていこうと思います。

この記事では、回路図とパターン設計をやります。

 

 

 

 

 

  やりたいこと

 

LCDを使う関係で、3.3Vと5Vを切り替えられるブレッドボード用の電源がほしいなぁ。じゃあ作ろう!となりました。

それと今回は、レーザープリンタを用いた印刷物での基板作りもやってみようと思っています。(長くなりそうなので別記事にします)

 

今現在、基板に実装しようと考えていることは

  • 9~12Vから3.3V・5V電源を作る
  • 3.3V・5V切り替えスイッチを作る
  • 供給時に光るパイロットランプ
  • ショート時の保護

こんな感じで設計していこうと思います。

 

 

 

  部品

 

部品

個数

TA7805

1

TA78033

1

セラミックコンデンサ 0.1uF

3

電解コンデンサ 100uF

3

LED

3

抵抗 1kΩ

2

抵抗 10kΩ

1

ポリスイッチ 50mA(トリップ100mA)

2

 

○TA7805 TA78033

定番の三端子レギュレーターです。

低ドロップアウトレギュレーターのため、ほしい電源電圧 + 0.5V位を入力するだけでほしい電圧が取れます。(例えば3.3Vが欲しかったら3.8V以上を入力するだけで3.3Vが取得できるという意味)

この特性は5V -> 3.3V時に必要になります。

(まあ5V – 3.3Vで1.7V位はあるので問題ないような気はするのですが、一応です。)

 

今回は1Aタイプを使用しましたが、手持ちが1Aしかなかったためです。

(50mAポリヒューズをつけているので1Aもいりません)

 

正直言うと 78L05とかの方がいいかもしれません。

(1Aレギュレーターだと、1.5A位流れた後に、トリップするのでACアダプタに負担がかかるかもしれません。

ただ、もっと容量の大きいACアダプタを使うという手もありますが)

 

今回は放熱板を使わないため、連続使用では0.2Aくらいが限度です。

 

この表は簡易的に損失を出したものです。(実際にはもう少し損失が多いと思います)

電流

12V

5V

損失

0.01A

0.12W

0.05W

0.07W

0.05A

0.60W

0.25W

0.35W

0.10A

1.20W

0.50W

0.70W

0.15A

1.80W

0.75W

1.05W

0.20A

2.40W

1.00W

1.40W

0.25A

3.00W

1.25W

1.75W

0.30A

3.60W

1.50W

2.10W

0.35A

4.20W

1.75W

2.45W

0.40A

4.80W

2.00W

2.80W

 

上の表から放熱板なしだと2Wが限界みたいです。

ということからMAX0.25Aくらい。多少マージンは取って0.2A位だと思います。

 

上の製品だと、5V->3.3Vが若干きついかもしれません(特に出力電流1A付近)

 

 

○セラミックコンデンサ

おまじないです。

今回は、並列に電解コンデンサも使うので0.1uFで大丈夫だと思います。(適当)

 

 

 

 

 

○電解コンデンサ

電圧変動用とかいろんな用途として入れています。

おまじないです。

今回は、100uFを並列に入れています。

 

 

 

 

○LED

今回は3mmのLEDを使用しました。

色は何でも良いですが、3.3Vラインに青色LEDや白色LEDは止めておいた方がいいかもしれません。

(青色LEDは順方向電圧が3.0V程度と比較的高いので、付けるLEDによっては暗いかもしれません)

 

今回は

  • 12Vラインに緑
  • 5Vラインに青
  • 3.3Vラインに赤

を採用しました。

 

(これ安いので結構おすすめです)

 

 

○抵抗

今回はLEDの電流制限用に使います。

もし電流計算が面倒ならCRD(定電流ダイオード)でもOKです。

 

12Vラインには10kΩ

5Vラインには1kΩ

3.3Vラインには1kΩ

としました。

ただ、12Vで10kΩは大きすぎたようで、若干暗いです。

5.1kΩくらいがいいかな?

 

 

 

 

 

○ポリスイッチ(リセッタブルヒューズ)

過電流対策用(主にショート対策)です。

作動に時間がかかるので、個人的には好きではないですが、保護回路を自作すると結構面倒なので今回はポリヒューズを使います。

 

ポリスイッチの動作原理としては、過電流によりポリスイッチが発熱します。するとポリスイッチの中に入っているPTCサーミスタにより、抵抗が急激に上昇し、電流を遮断するという仕組みです。

発熱を伴わないと、電流は遮断されないため過電流が発生してから100ミリ秒~2秒ほどタイムロスがあります。

 

はじめは170mA(トリップ340mA)を付けていたのですが、ショートさせたときまさかのACアダプタ側の保護装置が働いてしまい、このままだとポリスイッチを付けた意味が無くなるので、致し方なく50mAまで下げました。

 

 

 

 

 

 

  回路図

 

結構簡単な回路ですね。

 

 

 

  パターン設計

 

結構、雑なパターン設計ですが、まあ高周波を扱うわけでもないのでまぁ。

 

今回は、エッチングの際の限界を知るという目的もかねて作るため、最小0.5mmで設計してみました。

また、あえてGNDベタを採用し、どれくらいきれいにエッチングできるのか試しました。

あと、PCのデータが吹っ飛んだことにより、自作フットプリントが無くなったため、標準で入っているフットプリントで作ってみようと思います。

 

 

次はエッチングをやります。