今回はMOSFETで定電流回路を作ってみたいと思います。
今回は実験として、オペアンプを使った場合・オペアンプを使った場合など3通りの方法で行っていきます。
ちなみに実用化として使えるのは3つめのオペアンプを使った回路になります。
・今回使う部品
家にあった部品を使用しています。
- 2SK2231
- 可変抵抗
- 安定化電源
そのほかにも抵抗等を使用していますが、それらは回路図に記載されています。
・1.MOSFETの特性を使う方法
MOSFETのId - Vds特性を使用します。
結論からいうとこの方法はやめた方が良いです。
試しに作ってみましたが、MOSFETが発熱する -> 内部抵抗が下がる -> 発熱・・・
の無限ループになり、最終的には燃えます。
また非常に不安定なのでやめた方が良いです。
久しぶりにMOSFET燃やしましたね。
MOSFETが抵抗になってしまいましたw
.・2.オペアンプを使う方法その1
オペアンプを使うことで電流のフィートバッグをかけながら電流量を調整していく方法です。
MOSFETの寄生発振防止としてゲートに47Ω抵抗を入れています。
上のオシロ画像は電流波形です。
若干振動していますね。
まあしょうが無いですが。
・3.オペアンプを使う方法その2
上のオペアンプを使う方法その1を使うと、オペアンプが発振してしまい、電流が揺れる可能性があります。そこで発振防止としてコンデンサ・抵抗を追加します。
この回路であれば非常に綺麗な定電流源が確保できました。
・MOSFETによる熱
試しにモーターを繋ぎ、定電流動作をしてみましたが、MOSFETが激アツになりました。
簡単に言うと、MOSFETによりいらない電圧分は全て、熱として消費されます。
上の様な定電流回路があるとして、2Aを定電流として制御するとします。
すると抵抗 R1 は 1Ωですが2Vの電圧降下が発生します。
しかし、下のMOSFETの代替である抵抗には 10Vかかります。
定電流動作なので 2A × 10V = 20Wの損失が発生していることになります。
実は20Wの損失というのは相当な損失です。
具体的にいうと、電子工作で使う安い半田小手が20 ~ 30W位なのでそれくらいは発熱することになります。なのでそれでは熱すぎて使い物になりません。
MOSFETが先に逝ってしまいます。
もし少電流であれば、放熱器等を付けて放熱をする等の対策を取らないとかなり危険ですね。