今回は電池の内部抵抗を測ってみようと思います。

 

前回の記事では電池の内部抵抗についてざっくりとまとめましたが、今回は実際に実験してみようと思います。 電圧計と電流計があれば簡単に測定できます。

 

電池の内部抵抗については下に貼り付けて置きます。是非ご覧ください。

 

 

 

・回路図

注意点:電流計と並列に電池をつなげてはいけません。壊れます。
 
まずこの状態で電圧を測定します。
 
電池に何も繋がずに測定してください。
 
こうすることで内部抵抗に邪魔されないE(回路図中ではBT?) が測定出来ます。
 
(正確には電圧計にも抵抗はあるのですが、それを言い出したらキリが無いので...)
 
 
イメージではこんな感じです。
 
 
 
次は抵抗に電流を流した電池の電圧を調べます。
今回は20.4Ωを使用しましたが、ここはぶっちゃけなんでもいいです。
 
ただし小さい抵抗にしないと電圧降下が発生しないため、実験に失敗します。
またあまりにも小さすぎる抵抗値(1Ω等)にするとショートして電池を痛めますし、また電流計も壊れる可能性があるので注意して下さい。
 
 

・計算方法と私がやった結果

今回は単2アルカリ乾電池と単3アルカリ乾電池を使用しました。
 
結果は上のようになりました。
 
 
ここから計算方法をやっていきます。
 
まず内部抵抗で発生した、電圧降下を計算します。
 
電圧降下は 起電力 - 端子電圧で求める事が出来ます。
 
単2 : 1.529V - 1.508V = 0.021V
単3 : 1.609V - 1.58V = 0.029V
 
となりました。
 
今上で求めた電圧は内部抵抗で発生した電圧降下です。
そこで次は電流を使って抵抗を求めます。(オームの法則です)
 
R = V / I  で成立するため
 
単2 : 0.021V ÷ 60mA = 0.35Ω
単3 : 0.029V ÷ 65mA = 0.45Ω
 
となりました。
 
よって単2の内部抵抗は0.35Ω 単3の内部抵抗は0.45Ωでした。
 
ここでもう一つ注意点ですが、内部抵抗は製品によっても変わりますし、どれだけ使ったかによっても変化します。そのため今回出た結果は私の家においてあった電池の内部抵抗です。
 
 

・注意点

今回はテスターを使って測定しましたが、もっと正確にやるためにはマルチメーターなどの高精度な計測器が必要です。またテスターでは出来ませんが、もっと正確に電圧が測定出来る4端子法と呼ばれる方法があります。
 
私の家にそこまでの機材はないので、今回はテスターで行いましたが、本来であればそのような計測器を使い、正確性を上げるべきだと思います。
 
 
またお高いバッテリーテスターでは正弦波交流を使用して、測定しているらしいです。
詳しい説明のページは下に貼っておきます。(日置電機のページです)