特別手配中のオウム幹部、菊地直子が逮捕されました。
潜伏先が川崎とか相模原とか町田とか、妙に近い所だったことに驚いています!
残るはあと一人。
・・・でも時間の問題でしょうね。
17年前の「地下鉄サリン事件」の日のことは、今でも忘れることができません。
その朝、ボクはいつものように小田急線に乗り、地下鉄への乗り換えのため代々木上原駅で下車し、ホームの反対側に到着する千代田線を待っていました。
ところが、いつもならタイミング良くスッとホームに入ってくる千代田線がその日はなかなか到着しません。
アナウンスのないまま10分近く待たされたでしょうか。
乗り換え客が少しイライラし始めたころ、こんな放送がホームに流れました。
『車内に石油のようなものが撒かれたため、到着する車輌は清掃のためそのまま車庫に入ります・・・』
「えーっ?!」
「迷惑なことするヤツだなぁ」
「なんで石油なんか持ち込むんだ」
そんな声がホームのあちこちから聞こえてきました。
まさかあんな恐ろしいことが起きてるなんて誰も夢にも思いません・・・
アナウンスの後、乗客を載せないカラの電車が霞が関方面からやって来てホームをゆっくりと通過していきました。
そうです、悲劇の起こった車輌がまさに目の前を通過していたのです。
しばらくして別の車輌がホームに到着し、待ちかねた乗客たちで車内はすぐにいっぱいになりました。
車内でも先ほどと同じように「石油のような薬品が撒かれた」という状況についての説明があり、あわせて「この電車は霞ヶ関駅を通過して運行します」というアナウンスも流れました。
霞ヶ関駅にさしかかった時、電車はスピードを落とし徐行で駅を通過しました。ボクは車窓からホームを覗き込みながら疑問に思いました。
「車内で石油、駅を通過、なのにホームに誰一人いないのは何故・・・?」
何が起こったのかわからないまま新御茶ノ水駅で降り、なんとか遅刻もせずに会社に到着、いつものように仕事にかかりました。
・・・10時過ぎだったでしょうか。
救急車やパトカーのサイレンが鳴り響き、外が騒がしくなってきました。
今日はなんだか落ち着かない日だなぁと思っていた矢先、福島に住んでいる友人から会社に電話が入りました。
(その当時は携帯電話なんて普及してませんから、私用でも会社電です)
友 人:「もしもしヤマト?大丈夫?」
ヤマト:「??」
友 人:「たしか千代田線で通勤してるって聞いてたから・・・」
「え?知らないの?テレビ観てみなよ、早く!」
・・・そこで初めて恐ろしい事件が起きていることを知りました。
たまたまボクは難を逃れましたが、何千人もの罪のない市民が被害を受けました。
中身がサリンとは知らなかったとはいえ、駅員の方の的確な判断と捨て身の回収がなかったら、さらに被害は甚大なものになっていたことでしょう。
地下鉄サリン事件で亡くなった犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、残る高橋容疑者の一日も早い逮捕、事件の全容解明を期待いたします。