【撮影日:2020年 3月21日/その1】
この日は阿武隈急行の前線全駅を撮影してきました。この記事では福島~富野間の撮影を進めてまいります。それでは当日の収穫を。。。
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【阿武隈急行線について】
阿武隈急行は福島県の福島駅から保原、梁川、角田を経て同線の宮城県の槻木駅間を結ぶ路線延長59.6kmの第三セクター鉄道です。
開業に際しては1986年4月1日に国鉄再建法の第1次特定地方交通線に指定された国鉄丸森線の丸森~槻木駅間17.4kmを同社に移管して運行を開始、合わせて同区間の交流電化工事と未成線のまま1981年に工事が凍結されていた福島~丸森駅間の工事を再開、1988年4月1日に福島~槻木駅間59.6km(東北本線の福島~矢野目信号所4.7kmを含む)の全区間で運転を開始しました。
■福島駅
|5.6km
■卸町
|0.9km
■福島学院前駅
|1.0km
■瀬上駅
|1.1km
■向瀬上駅
|1.5km
■高子駅
|1.4km
■上保原駅
|1.3km
■保原駅
|1.1km
■大泉駅
|1.5km
■二井田駅
|1.6km
■新田駅
|1.3km
■梁川駅
|1.7km
■やながわ希望の森公園前
|2.1km
■富野駅
|3.1km
■兜駅
|4.2km
■あぶくま駅
|8.1km
■丸森駅
|1.7km
■北丸森駅
|2.4km
■南角田駅
|1.7km
■角田駅
|1.9km
■横倉駅
|2.5km
■岡駅
|3.6km
■東船岡駅
|3.6km
■槻木駅
赤文字の区間(富野~丸森駅間)は2019年10月の豪雨により不通になっている区間です。
福島駅(阿武隈急行・福島交通)
阿武隈急行と福島交通の福島駅はJR福島駅の東口から北へ約100mほどの場所に設置されています。
阿武隈急行線の福島駅は1988年7月1日の丸森~福島駅間の新線開業の際に福島交通が使用していた駅設備の一部を使用して開業して乗り入れを開始しました。
阿武隈急行と福島交通の出札窓口は個々に設置されていますが事務室は共用となっているようです。 阿武隈急行の発券業務は自動券売機2台とPOS端末1台で対応しています。
改札口での入鋏は福島交通の駅員が担当、集札と清算は到着列車に合わせてそれぞれの駅員が担当しています。また、改札口にはJR線との連絡改札口も併設されています。
福島駅のPOS端末発行券
福島駅発行No,01-7220
福島→卸町
福島駅で使用されている窓口端末(POS端末)は熱転写式プリンターが接続されています。
福島駅の自動券売機発行券
福島駅自(05)発行No,3411
福島→阿武隈急行260円区間(小)
入場券は買い忘れました。
AB900系2号車運行開始記念フリー乗車券(表面)
No,0086
このフリー切符は2020年3月14日から新型車両AB900系電車2号車(みどり)の運転開始を記念して発売されたものです。発売額は1枚900円、発売期間は2020年3月14日から売り切り次第発売終了、発売個所は福島駅の阿武隈急行窓口と保原駅、梁川駅、丸森駅、角田駅の出札窓口(窓口の営業時間が限られていますので注意が必要です)、発売限定数は900枚となっています。
AB900系2号車運行開始記念フリー乗車券(裏面)
フリー乗車券は硬券と同じ素材で縦60mm×横124mm、表面にはAB900系電車2号車の写真をデザインしています。裏面には利用上の注意書きに加えて災害による不通区間がある事が記載されています。
福島駅の構内(阿武隈急行・福島交通)
ホームは頭端式1面2線構造で西側(左側)を阿武隈急行、東側(右側)を福島交通が使用しています。
福島駅で購入したフリー乗車券
本来であれば列車で移動しながらの撮影を原則としてきましたが、新型コロナウィルスの影響と豪雨災害による運転見合わせ区間内各駅を含めた撮影となる事から車を使用しての移動となります。せっかくなので各駅の入構票代わりに1日乗車券を購入しました。
次は車で卸町駅へ
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卸町駅
卸町駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたものです。
2012年4月1日以降は無人駅として出改札機器を撤去、駅舎内の待合室は隣の蕎麦店の開店時に開かれるようになりました。
卸町駅の構内
ホームは島式1面1線構造になっています。
次は車で福島学院前駅へ
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福島学院前駅
福島学院前駅は2000年3月15日に開設されたもので阿武隈急行線としては一番新しい駅となっています。
当駅は開業当初から無人駅になっています。
福島学院前駅の構内
ホームは単式1面1線構造になっています。一般道路への連絡口はビル3階分の階段のみとなっているため体か不自由な方の乗り降りは難しそうです。
福島学院前駅に到着する富野ゆき電車
この編成が2020年3月14日から運行を開始した2号車(みどり)です。
福島学院前駅を発車した
車両基地所属のAB-2編成です。槻木方からAB901-2号車(Mc)+AB900-2号車(Tc)の2両編成(新製2020年・J-TREC総合車両製作所)になっています。
阿武隈急行AB900系電車は2019年に老朽化している8100系電車の置き換え用としてJR東日本のE721系電車をベースに導入、計画では2両編成10本20両が新製される事になっています。
次は車で瀬上駅へ
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瀬上駅(北側)
瀬上駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、当初から無人駅となっています。
瀬上駅(南側)
瀬上駅の構内
ホームは相対式2面2線構造になっています。ホーム間の連絡通路は無く、ホーム毎に出入り口が設置されています。
瀬上駅に到着する富野ゆき電車
車両区所属のA-3編成です。槻木方からAT8106号車(Tc)+AM8105号車(Mc)の2両編成(新製1988年・日本車両製造)になっています。阿武隈急行8100系電車は1988年の福島~丸森間延伸開業及び全線電化の際に用意された交流用の近郊形電車で、同年中に2両編成9本18両が新製されました。
富野駅を発車した福島ゆき普通電車
車両区所属のAB-1編成です。槻木方からAB901-1号車(Mc)+AB900-1号車(Tc)の2両編成(新製2019年・J-TREC総合車両製作所)になっています。
次は向瀬上駅へ
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向瀬上駅
向瀬上駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、当初から無人駅になっています。
向瀬上駅の駅構内
ホームは単式1面1線構造になっています。
向瀬上駅から見た阿武隈高地
阿武隈急行線は2019年10月12日の令和元年東日本台風(台風19号)による強風や豪雨による災害で42か所に及ぶ被害が発生して運休、福島~富野駅間は同年10月23日に通常運転を再開、富野~丸森駅間は軌道に大きな被害を受けた事から復旧工事中、丸森~槻木駅間は同年11月6日に運転を開始しましたが日中の運転を取りやめる暫定ダイヤが組まれています。
現在、不通となっている区間については宮城県知事から「交通手段の早期確保のために鉄道以外の方法も検討する」との発言がありましたが、国からの支援決定により鉄道の復旧が進められる事になりました。
次は車で高子駅へ
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高子駅
高子駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、開業当初から無人駅になっています。
駅前には高子駅開業の記念碑が設置されています。
高子駅の駅構内
ホームは相対式2面2線構造になっています。ホーム間の連絡通路は無く、ホーム毎に出入り口が設けられています。
次は車で上保原駅へ
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上保原駅
上保原駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、開業当初から無人駅になっています。
上保原駅の駅構内
ホームは単式1面1線構造になっています。
上保原駅を発車した梁川ゆき電車
車両区所属のAB-1編成です。
次は車で保原駅へ
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保原駅
保原駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたものです。駅舎は伊達市観光物産協会と保原駅コミュニティーセンターが併設されています。
当初から駅員が配置されている有人駅となっており自動券売機とPOS端末が設置されています。
保原駅の普通乗車券(POS端末発行券)
保原駅発行No,03-2717
保原→上保原
端末番号のNo,02は卸町駅が割り振られていますが現在は使用されていません。
保原駅の普通入場券(自動券売機発行券)
自(01)No,3663
普通入場券(小)
様式はJR東日本とほぼ同じです。
保原駅の普通乗車券(自動券売機発行券)
自(01)No,3664
保原→阿武隈急行180円区間(小)
乗車券もJR東日本洋式になっています。
保原駅で購入したAB900系2号車運行開始記念フリーきっぷ
未使用券の有効期限は2021年3月31日までとの事なので復旧支援を兼ねて次回の撮影旅行用に1枚追加購入。新型コロナウィルスが落ち着いたら次は電車で移動しながら撮影したいと思っています。早く新型コロナウィルスが消滅しますように・・・
保原駅の構内
ホームは島式1面2線構造になっています。
次は車で大泉駅へ
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大泉駅
大泉駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、開業当初から無人駅になっています。
大泉駅の構内
ホームは単式1面1線構造になっています。
次は車で仁井田駅へ
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仁井田駅(南側)
仁井田駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、当初から無人駅になっています。
仁井田駅(北側)
北側には公園が設置されています。
仁井田駅の構内
ホームは相対式2面2線構造になっています。ホーム間の連絡通路が設置されている他、両ホームに出入り口が設置されています。
仁井田駅を発車した富野ゆき電車
車両基地所属のAB-2編成です。
次は車で新田駅へ
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新田駅
新田駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、当初から無人駅になっています。
駅の東側には住宅団地があり、地下通路により連絡されています。
新田駅の構内
ホームは単式1面1線構造になっています。
次は車で梁川駅へ
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梁川駅
柳川駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、当初から駅員が配置された有人駅になっています。
駅の窓口にはPOS端末1台と自動券売機2台が設置されています。
梁川駅の普通乗車券(POS端末発行券)
梁川駅No,04-2990
梁川→やながわ希望の森公園前
阿武隈急行のPOS端末には普通入場券の口座がなく発券不可のようです。
梁川駅の普通入場券(自動券売機発行券)
(自)01No,2529
普通入場券(小)
梁川駅の普通乗車券(自動券売機発行券)
(自)01No,2530
梁川→阿武隈急行180円区間(小)
梁川駅の構内
ホームは島式1面2線構造になっています。
梁川駅の南側にある車両区
駅の南側には阿武隈急行の車両基地が設置されており、当駅を始発又は終着となる列車が設定されている他、ラッシュ時の前後には増解結作業も行われています。
梁川駅に停車中の福島ゆき電車
車両基地所属のAB-2編成です。
運行開始記念のヘッドマークが装着されています。
次は車で、やながわ希望の森公園前駅へ
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やながわ希望の森公園前駅
やながわ希望の森公園前駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、当初から駅員が配置された有人駅になっています。
現在の駅舎は開業した翌年の1989年7月1日から使用を開始したもので、当初は駅員が配置されていましたが、2011年3月11日に発生した東日本大震災で営業を休止しました。
震災復旧後は駅員が配置される事はなく2011年4月1日に無人化されました。
無人化後も駅舎内で営業していた味処「八幡」も営業を終了して駅舎内への立入ができなくなりました。
やながわ希望の森公園前駅の構内
ホームは単式1面1線構造になっています。駅の東側へ徒歩約3分ほどの場所には、やながわ希望の森公園内を走るミニSL鉄道の西口駅が設置されており、毎年4月上旬から11月中旬頃まで運行されています。
やながわ希望の森公園前駅の駅名標
当駅はひらがな読みで16文字となっており、南阿蘇鉄道の阿蘇下田城ふれあい温泉駅と並んで日本で5番目に長い駅名になっています。開業当初は日本一長い駅名を売り出してきましたが現在は他の駅に首位をとられてしまいました。
駅ネコ
駅周辺には何匹か住み着いているようです。
次は車で富野駅へ
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富野駅(東側)
富野駅は1988年7月1日の福島~丸森駅間新線開業の際に設置されたもので、当初から無人駅になっています。
富野駅(西側)
2019年10月12日の令和元年度東日本台風の強風と豪雨の影響で富野~丸森間で被災したため、現在も不通となっています。福島~富野駅間は通常運転を開始しましたが不通区間の復旧には時間がかかるようです。
富野駅の構内
ホームは相対式2面2線構造になっています。ホーム間の連絡通路が設置されている他、両ホームに駅の出入り口が設置されています。
富野駅の槻木方
富野~丸森駅間は復旧作業工事のため、不通となっています。槻木方は保守用車両以外の走行が無くレールが錆び付いています。
ここから丸森駅の間は架線の送電と信号の機能は停止しているようです。
架線には接地棒が接続されて送電できないようになっています。
梁川駅に到着した折り返し電車
車両区所属のA-3編成です。
現在、福島からの列車は出発信号機がある東側のホームを使用して折り返しています。列車によっては交換列車のダイヤで折り返す事から1分程度の停車で発車する行路が組まれているようです。
次は車で兜駅へ
【その2へ】