357数秘カードで物語をつくろうと練習していた時にずっと出てきたカードがらあります。

こちらの色鮮やかで爽やかなカード

何度も出てきてくれたのに、その意味を深く考えもせず、357数秘カードをつくってくださった珊瑚ななさん直々のお勉強会では事もあろうに
…お料理の具材にー。ななさんが心広く笑って許してくなさる方だったので自由にのびのびとリーディングの練習をさせていただきました。
反省しきりです。

何度も出てくるカードってやはり意味がありますね。わかるまで何度もでてきます。

以前ひいた時は物語が全然浮かばなくて、5枚ひいてもなんとなくの導線もわからなかったけど
今は自然にストーリーが浮かぶようになりました。ステキな物語にしようと力まなくてもよかったんですよね。自分ならではのリーディングをすればよかった。それはタロットカードと同じ。
でも357数秘カードの方がかわいい絵から物語が誰でもつくれます。必要だとしたら頭に浮かんだことをどう料理して口に出すかという技術やセンス。あとは話し方の好み。357数秘カードはわかりやすい言葉で伝えながら意図せずに自然と深い意味を持っている。そんな感じを毎回受けます。


あらためてI am freeのカードからつくらせていただいた物語です。必要な方に届きますように。



ここはとある鳥の国。
わたしは鳥になるために修行中。
修行は大変なことばかりだけど日々充実して仲間のみんなと楽しんでいました。
でもなぜかわたしの羽は片方しかなくて、みんなと同じように上手に飛ぶことができません。
それでもいつか飛べると思って一生懸命走ってみんなを追いかけていました。
ある日、みんなが上手にどんどん遠くへ飛んでいくのにわたしは少ししか飛べない。なぜわたしの羽は片方しかないの?なんの呪いなの?
わたしは悲しくて悲しくてわんわん泣いて泣き疲れて眠ってしまいました。



どこからともなく声が聞こえてきました。
「誰もあなたのことを知らない世界に行ってごらん。なぜ?の答えがきっと見つかるから。」



目を覚ますとそこは今まで見たこともない世界が広がっていました。うすぼんやりとした中で
うさぎさんに声をかけられました。
「ねえ、あなた、ちょうどいいところにいたわ。餅つきをするから手伝って。」
わたしは急なことに戸惑って
「でもやったことないし、手は片方しか力が入らないし。」
うさぎさんは答えます。
「何言ってるの?やったことないからやるんじゃない。お餅つくのが大変ならお餅ひっくり返す方やって。ついてるばかりじゃお餅にならないのよ。1人じゃできないの。片方の手に力が入ればできるから。ほらほらはやくはやく。」
急かされるままにお餅を夢中でひっくり返しました。粒々のご飯がだんだんお餅になってきて
わたしはとってもうれしくなりました。
うさぎさんと2人でつくったお餅は今まで食べたどんなものより美味しかった。
うさぎさんは「ありがとう。あなたのおかげで
お餅がつくれたわ。あなたが来てくれてほんとに助かったわ。」
わたしは胸のあたりが熱くなってうれしくて
あたたかいきもちになりました。


最初は明るい鳥の国を思い出してさみしくなったりもしたけれど、うすぼんやりとした世界にだんだん慣れてきました。
今日はうさぎさん達のお祭りの日です。
お祭りの準備でうさぎさん達はおおいそがしです。
「ちょっとちょっとあなたテント張るから手伝ってちょーだい。」
すっかり強引なうさぎさん達の口調にも慣れてきました。
うさぎさんは言います。
「この大きなテントは1人じゃ張れないのよ。
みんなで力を合わせないとね。強すぎても弱すぎてもダメなのよ。難しいんだから。あなたの手、器用になんでもできる手してるわよね。羨ましいわ。さ、バランスよくね、引っ張って引っ張って。」

わたしはみんなと一緒にテントを張りながら
みんなと違うこの手を羨ましいと言われたことに戸惑っていました。わたしの片方しかない羽。みんなと同じように上手に飛べないことがずっと悲しくて呪いだと泣いていたこと。でも今この手が役に立っているんだ。羽じゃなくて手があるから役に立てたんだ。
そうか。ずっと探していた答えが見つかったような気がする。呪いなんかじゃなかった。
強くて優しいうさぎさん達はわたしの見た目の違いも気にせずわたしだからできることがあることを教えてくれた。
みんなと同じでなくてもよかったんだ。自由に飛ぶ為の羽はそばにずっとあった。1人でできないことは、2人でやればいいし、2人でできないことはもっとたくさんの人に助けてもらえばいい。
わたしも1人でできないことは手伝ってもらえばいいし、反対にわたしだから手伝えることもあるんだ。
この国に来られてうさぎさん達に出会えてわたしはほんとによかった。神さまに心から感謝しました。



ある夜またどこからともなく声が聞こえてきました。
「どうやら答えが見つかったみたいだね。まだ君の知らない世界はたくさんあるんだよ。答えも、ひとつじゃない。行くも行かないも君の自由だけど、羽を使わなくても飛ぶ方法もあるしね。
頑張って飛ばなくても楽に飛んで世界を楽しんでみるといいよ。」

わたしはうさぎさん達とのお別れがさみしかったけれどやはりまだ知らない世界を知りたくなりました。あんまり急がないでゆっくりふんわりと少しずつ風に乗って飛んで進むことにしました。
うさぎさん達のところにもきっとまた遊びに来よう。
これからまたステキな出会いが待っているだろうな。新しい世界はどんな場所だろう。楽しみだな。わたしはふわっと風に乗ってゆっくり新しい場所へ出発しました。頬にあたる風は優しくわたしのこれからにエールを送ってくれているみたいでした。


おしまい。


金子みすゞさんの

私と小鳥と鈴と
という言葉を思い出しました。

みんなちがってみんないい。