そうだ、漫画描こう。5 | 漫画を描いて載せるブログ

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前回の続き

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出版社に持ち込みをしようと決めた私は、気合いを入れ直し、漫画制作に取りかかる。

今まで以上に雑誌のカラーを意識し、絵も綺麗に丁寧に描き上げる。



やはり持ち込みというのは、投稿とは違う。

投稿なら赤っ恥も平気でかける。

強いて言うなら、一番恥ずかしい瞬間は郵便局員の方に「漫画スクール係 御中」と書いてあるB4サイズの封筒を手渡しで出す瞬間くらいである。

なので、こんな事は恥ずかしいうちには入らない。

それに比べ持ち込みは、目の前で自分の分身・・・いや、頭の中の世界ともいうべき作品を読んで貰うわけであり、それはあたかも全裸の仁王立ちを凝視されるに等しいのだ。

全裸を凝視されるのを数分間耐え、さらにその感想を待つ。
 

こんな精神的圧迫、他にあるだろうか。

(関係ないが、全裸のまま街を歩いている事に気がつき、恥ずかしさで気が狂いそうになる夢を時々見るが、どういった深層心理なのだろうか?)




作品の仕上げに入る頃に、出版社にアポの電話を掛け、当日を待つ。

その日までに調べておかなくてはならないのは、電車の乗り換えだ。

滅多に行かない大都会。(死語)

都内の複雑な電車の乗り換えに失敗して迷子になるのを避けるため、下調べは必須なのだ。

それに、慌てずスムーズに電車に乗り、約束の時間の1時間前には最寄りの駅に着いて心を落ち着かせていたい。

出版社の近くのちょうどいい場所にコーヒーチェーンのお店があるので、そこで一服しようと決めておく。(ついでに言うと、何を注文するかも決めておく)


着ていく洋服も重要だ。

緊張で脇汗を大量にかくことが予想されるため、脇汗が目立たない洋服を着なくてはならない。

色は、黒か白だ。

ただ、黒い服というのはモダンでスタイリッシュな印象を与える場合と、暗い印象を与える場合の2通りがある。

暗い印象を与えてしまう事は、避けたい。

特に理由はないが、マイナスと思える要素はすべて排除せずにはいられない心境であった。

よって、白いブラウスを着ることに決める。

完璧だ。

もちろん、PASMOに前もってチャージしておく事も忘れてはいない。

漫画とは関係ない部分に心血を注ぎつつ、その日を待つのであった。


つづく

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