漫画制作にちょっと時間がかかるんで、ここで自分の話をちょこっと。
私は、27歳くらいの時に漫画を描き始めた。
きっかけは、"結婚" 。
勤めていた職場の契約期間が切れたので、それに合わせて入籍。
で、家事以外は完全に自由な時間を得てしまった私は唐突に閃いてしまった・・・!
「そうだ、漫画描こう」と。。。。
思考0地点から全ての経過を吹っ飛ばして、いきなり100まで行き着くという、あの「閃き」である。
お気に入りの漫画はあっても、漫画通と呼べるほど読んできたわけではない。
しかし、絵を描くこと自体はもともと好きだったし、一応小学生の時は「漫画クラブ」という文化系ど真ん中の部活に所属していた。
単なる落書きとも言えるレベルのものを描いていたあの頃から倍以上も生きた27歳。
空白の十数年。
漫画を描く技術も知識も何も培ってこなかった。
世間ではどんな漫画が流行っているのかもよく知らない。
でも、気持ちはあの頃と変わってはいなかった。
小学生時代に感じていた あの心の底から湧き出るワクワクとした創作意欲。
その気持ちが再び蘇った。
そして、私はある少女雑誌の『漫画家デビュー』の募集を目にし、それを目標に動き出したのである。
気分はすでに『漫画家☆』
20年先の私は、漫画界の巨匠となっていた。
腱鞘炎で手が動かなくなってしまう程の売れっ子となり、日本を代表とする漫画界の星となっていた。
白髪が混じるボブのヘアスタイルと個性的な眼鏡が、何ともアーティスティックな雰囲気を演出している。
妄想はどこまでも止まらない。
これ以上妄想が続いたら、現実との境が曖昧になって、職業記入欄に本当に「漫画家」と書いてしまいそうであった。
いや、もしかしたら書いていたかもしれない。(書いてない書いてない)
そんな大き過ぎる期待を胸に、まずは漫画を描く道具から集るため、あらゆるジャンルの画材が揃う『世界堂』へ意気揚々と向かうのであった・・・。
当然、そんな根拠のない妄想は、現実という壁によって木っ端みじんに砕け散るのが宇宙の法則の一つである事は、この時は知る由もなかった。
長くなってしまったので、この続きはまた。
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