イベントバナー

 

 

 

 

 

 

つづきです
 
殆ど眠れず迎えた
父がいなくなって3日目の朝…
 
ようやくウツラウツラした5時頃
母の大きな泣き声で
目が覚めました

疲れてすぐには起き上がれず
布団の中で
「老人徘徊」「行方不明」「認知症」・・・
 
何度検索したかわからないワードを
また検索
 
軽い認知症だと体力がまだあるので
びっくりするくらい遠くまで歩いて行くらしい
 
父の体力ではそんなに歩けない筈だけど・・・
 
 
4月28日日曜
 
8:00   大丈夫だからと母をなだめ落ち着かせてから
また探しに出る
もう一度マンションなどの中に入れる駐車場を探した後 橋を渡って川向こうの隣の市へ行ってみる
収穫なし 
 
9:30 義妹がビラを作ってくれたので配るために合流する
 
10:30 昨夜連絡したケアマネージャー から電話
会社の何人かで隣町を探してくれるとのこと
有難い… 感謝して甘える
 
同じ頃パチンコ店にビラを貼ってもらいに行った甥が駐輪場に置きっぱなしの父の自転車がないことに気づく
義妹が警察に念の為また防犯カメラを見てほしいと連絡するが 上司に相談しないとと即答してもらえず…
 
 
そういえば
 
その後警察は何をしてくれているんだろう
捜索願いを出しても 
事件性がないとあまり動いてくれないと聞くけど
 
徘徊老人の場合は
すぐに動いてくれるらしく
そして実際動いてもらえたので
安心していたのですが・・・
 
 
そうだ
 
定年退職したけど元警察官の同級生がいるのを
思いだし
友達を介して
連絡をとってみました
 
経緯を説明して
現状どういうものか教えてもらうと
 
ネットである程度知っていた情報が多かったけど
警察官から直接聞くと
当たり前だけどリアルで・・・
 
「ぜったい引き続き捜索はしているけど
申し訳ないけど
捜査員を何人もあてがうことはできないし
 
防犯カメラの情報河川敷方面に向かったという情報以外
見当がつかないので
手詰まりな感じはあると思う」
 
という言葉に落ち込み
 
「身元不明者が保護されたり
救急搬送されたら
全国ネットワークですぐに照合できるけど
本人が名前を言えなかったら
結構な時間がかかる場合があるよ」
 
の情報に一筋の光を見・・・
 
寄り添ってはくれてるけど
感情も変な慰めも交えず
淡々と説明してくれるのが
かえって冷静になれて
わたしには有難かった・・・
お礼を言って電話を切りました
 
父は友達もおらず
行きつけの店などもなく 
ほんとうに見当がつかないけど・・・
 
やれることをしなくては・・・

12:00~  途中実家に戻って母の様子を見ながら
ビラを見せたり配ったりしながらまた河川敷を進む
 
橋を渡ってまた隣の市へ
渡った少し先にJRの駅が・・・
 
河川敷の目撃情報から
河川敷をずっと進んだのではと見当つけたり
母の 父は絶対電車には乗らない人
の言葉を信じてしまってたけど
もしかしたら電車に乗ったかも??
 
駅員さんにビラを貼ってもらうよう
お願いする
嫌そうだったのでお願いする身ではあるけど
ちょっとムッとした
 
近くのクリーニングさんにも
お願いする
こちらは店員さん 嫌な顔ひとつせず
二つ返事で引き受けてくれる
泣きながらお礼を言う
 
心身ともに疲労困憊だったので
精神状態おかしくハラハラ泣きながら道を
歩くようになってしまっていた
道行く人に声かけて
父が・・・というだけで声が詰まる始末
 
 
 
16:30 スーパーの休憩室で義妹と合流
これ以上どうすればいいのか・・・

堂々巡りの話をして
 
きっと保護されてて
名前が言えなくて
見つけてもらえてないだけよね!
 
と ふたりで心を奮い立たせて結論づけて…
それぞれ帰宅しました
 
 
「行方不明」のニュースを聞くたび
生死がわからないことほど残酷なことはないな
と常々思っていましたが
 
想像を絶するもので…
 
心がばらばらに裂けそうでした
 
 
つづく
 
 
 
 
          

 

 

 

アンケートモニター登録