ヘッドブロックのリフレッシュ

分解したシリンダーヘッドブロックのリフレッシュを行います。


まずは灯油を注いでバルブの密着度を検査します。

特に漏れはなかったのでカーボンの除去と軽くすり合わせを行うことにしました。




キャブクリーナーを吹き付けカーボンを除去していきます。




取り外したバルブ、スプリング類です。

スプリングは自由長を測り使用限界に達していないか見極めます。


バルブはシートカット部への密着面の確認、軸部の計測、シリンダーヘッドに装着して振れ幅を測定してバルブガイドの状態を確認します。


各数値はサービスマニュアルに記載があります。

この車両は一度ウエマツさんでエンジンをOHしてある車両のためかどれも問題ありませんでした。


せっかくですのでバルブを取り外したついでに、カムシャフトを空組して回転に異常がないかチェックします。



 カムホルダー締め付けトルク : 11.7nm



規定トルクにて締め付けを行い回転をチェックしました。がたつきやひっかかりもなくスムーズに回る良い状態でした。




細めのバルブコンパウンドにてすり合わせを行っておきます。


あたり面、綺麗に均一な幅で出ていました。


念のためバルブステムシールも交換しておきます。

さすがウエマツさん、こちらのシールも交換されており弾力がある状態でした。良い状態ではありましたがせっかくなので新品に打ち替えておきます。


バルブガイドの摩耗によるバルブの振れもなく、シリンダーやピストンリングもマニュアル規定値内だったのでそのままとしました。

白煙などの不具合が一切ない車両でしたので大丈夫だとは思っていましたが、予想通りの状態で満足です。