紫陽花の見ごろ | DEN

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「田」俳句会のブログ



今日のある句会は西茶屋街の吟行でした。

西茶屋街は有名な東に比べて小規模なので、周辺の神社や寺も含めての吟行となりました。

写真は集合場所となった神明宮の大欅。このお宮さんは、「お神明さん(おしんめさん)」の愛称で親しまれていて、境内にある欅は樹齢千年を越える大樹です。

中原中也が少年期を金沢で過ごした際、父親に連れられてこの境内で軽業を観た思い出が『サーカス』の詩となったといわれています。皆この大欅の青葉を見上げ、緑のパワーをもらいました。

このあと、室生犀星が幼少から青年期にかけて過ごした、犀川添いにある雨宝院を訪ね、往時にタイムスリップしたかのような、もの静かなひとときを持ちました。

そこから西の茶屋街へと歩くころには、日差もだいぶ強まり、ときおり吹く風が心地よく、

梅雨のさなかにも拘わらず、絶好の吟行日和となりました。

昼間の茶屋街は人通りも少なく、開いている店で甘納豆を買ったり、豆腐ソフトクリームを食べたり…楽しい時間はたちまちのうちに過ぎ、一行は句会場の善隣カフェへ。

皆で一緒に移動したせいか、今日は同じ句材を詠んだ句が多かったように思いました。なかでも今が盛りの紫陽花はいろいろな種類がいろいろなかたちで詠まれていました。


今年の紫陽花をどう詠むか。吟行句会が終わってから、その課題にむかっての取り組みが始まります。                  史子