こんにちは、東京都大田区・田園調布税理士事務所の所長の山内です。
経営あるあるの一つ。
「黒字なのに税金が払えない」というものがあります。
・・・ん?
なんだかオカシな話ですよね?(苦笑)
基本、税金は黒字でなければ発生しませんよね?
黒字であれば、通常はお金が手元にあるハズ。黒字なんですから。
そして、基本的には税金は黒字に対して10%とか20%といったアンバイで計算されます。
ということは?
たとえば、100万円の黒字が出たという状況では、税金が100万円以上になることは絶対にありえないってことなんですね~。
(※)
税務調査などがあったことで、延滞税が数年分課せられたりすれば、もともとの黒字額を超える支出額になることはありえます。
さて、この話を踏まえて今日は「黒字なのになぜ税金が払えないのか?」または「黒字なのに税金を払うのが大変なのか?」ということをご紹介したいと思います。
この現象が起きるケースは、もうおおよそたった一つの理由によって説明がつけられる場合があります。
「現金が、何かに化けたんじゃないんですか???」ってパターンがほとんどでしょうね~。
たとえば、500万円の黒字が出たということは、何を意味するか?
単純計算で言えば、500万円の現金が手元にあるor500万円が増えたということになります。
この500万円を、現金として手元に持っていれば、納税として200万円と計算されたとしても、そんなに問題はありません。
でも、ここからが厄介なんです。
車が好きな社長が、BMWの社用車を購入したとき。
これが500万円の車だったとしましょう。
500万円の車は、減価償却資産に該当するワケですから、一括で500万円の損金(経費)の計上はされません。
ですから、黒字額は500万円から動かないことになります。
(減価償却費が計上されますので、500万円からは少しは目減りします。)
よって、納税額は、ほぼ200万円のまま。
でも、現金はありません。
これがおおよその、「黒字なのに税金がはらえない」のメカニズムです。
同じ理由で、消費税も払えないようなパターンがありますね~。
消費税の場合には、これがまったく恐ろしいのが、「黒字でも還付になることがあるし、赤字でも納税になることがある」という点です。
(消費税のメカニズムは、お客さんから預かった消費税と、自分が支払った消費税を相殺しあって、残った金額を支払うものですから、当然といえば当然です。)
こういった珍現象がおきて、一気に経営が傾かないようにするには?
やっぱり、普段から試算表を見るなりして、「現時点で納税はこのぐらいかー」ということをちゃんと把握することでしょうかね~。
そうすれば、手元に500万円の現金があるからといって、BMWを買おうかなーなんてなりませんからね(苦笑)
財務資料の見方は、ご要望さえあれば田園調布税理士事務所でも取り扱いがありますので、ご相談くださいね~!
今日もお読みくださりありがとうございます!