11-1-4-13)歯から全身を観る医療 矯正歯科医の仕事 
     セファロなしで矯正治療は可能か?
             =小臼歯抜歯を伴う矯正歯科治療の歴史的背景”

「源流医療としてのオーラルケア=ダブハスな歯科医療」
これからの新常識=オーラルケア  

「白く輝く真珠の首飾りより美しい歯列
・正しい噛み合わせの安定性
・すがすがしい口もと

・・・に留まらず
全身疾患予防のための
プライマリ・オーラル・ケアの確立のために
矯正歯科医 鎌倉dentofaco= http://dentofaco.jp
が独自にが取り組んでいる諸問題」

シリーズ “11-1-4-13) 歯から全身を観る医療 矯正歯科医の仕事
    資料採取の重要性 セファロなしで矯正治療は可能か?=小臼歯抜歯を伴う矯正歯科治療の歴史的背景”

 

非抜歯矯正治療5年経過症例

1.主訴 : 歯並びが悪い

2.診断名あるいは主な症状 : 叢生

3.年齢 : 10歳11ヶ月

4.治療に用いた主な装置 : エッジワイズ装置

5.抜歯部位 : 非抜歯

6.治療期間 : 2年1ヶ月

7治療費概算(外税) : 初診料 ¥5,000  診断料 ¥50,000  基本料 ¥540,000  処置料 ¥5,000 

8.リスク副作用 : 所見無し

 

“セファロなしの矯正治療を駆逐せよ!”

昨日のブログで紹介した
一昨年
松本で開催された
日本矯正歯科学会大会で
特別講演で壇上に立った
ノースキャロライナ大の
ペック教授

 

ノースキャロライナ大ペック教授

 

“矯正歯科における抜歯と保定そして安定性
: 矯正歯科における真実を求めて”

・・・中で
ペックは
自身もその会長までつとめた
アングルソサイエティーの
元祖矯正医=エドワード・アングル
(非抜歯論者だった)
・・・の奥方が
“アングルの非適正な治療により生じた
horsey look= 馬ヅラ?
・・・に
生涯悩んでいた”
・・・ことをカミング・アウトしました

我が国に当てはめてみれば
裏千家の宗主が
千利休の悪口を言うようなこと

アメリカ人の真理への探求姿勢について
驚かされます

今回の講演で
矯正界の
歴史上の
錚々たるビッグネームが
その治療中に
“いったいどのくらいの確率で
抜歯を行っていたか”
・・・をスライドで示しました

それぞれのドクターで
バリエーションがあることがわかりました
(ついでに我が国で行われている
 変な100%非抜歯矯正や
八重歯に耐性=バイキン学的用語= tolerance
・・・を示す国民性についても
何人かの芸能人やキャスターの写真で示しました)

ペックがこの講演で特に強調したかったのは

“矯正治療後の噛み合わせの安定性”

たくさんの治療費を払って
何年にもわたり装置を入れて
治療が終わって装置を外したら
たちまち後戻り
・・・なんて
ぞっとしますよね

それと
矯正治療後の顔の美しさ

“デカイ顔”
・・・は褒め言葉でありません

抜歯・非抜歯の診断を誤ると
上であげた
元祖矯正歯科医の奥様のように
“馬面”

イギリス人が私たちがよく悪口で使う“バカ面”
・・・に相当する“fishface= 魚面”

“猿面”

“河童面”
・・・になります

“矯正治療は顔の美しさのためのみに行うものではない
しかし顔が美しくならなかったら行う意味がない”
・・・と
チャンドラーばりの二律背反的に
言い習わされてきたように

やはり
顔が変になれば
もとの顔に戻ってしまうこと必定です

矯正歯科の世界に
“小臼歯抜歯”
・・・を最初に導入したのは
チャールズ・トゥイードです
 

矯正歯科抜歯治療の嚆矢トゥイード

 

師匠の
アングルが非抜歯論者だったため
並みいる先輩たちが
 

元祖矯正医アングル

 

“師匠が抜くなっていっているんだから・・・”

・・・といっているにもかかわらず

“じゃあいいよ!このテーブルの上に自分で治した症例を並べていったい誰が一番うまく治したが比べてみようじゃないか!”

・・・っていったドクタートゥイード
 

青年男性骨格性下顎前突症例1

それ以降
私たち矯正歯科医は
今日に至るまでこの
“症例展示”
・・・を学会でし続けてます

そのため
有名な割には大したことがないヒトがいることも
若いのに腕が立つ医師がいることもよく知っています

学会発表しなかったり
ホームページも
イラストで示したりしていればわかりませんがね!

これまでも
何回か紹介してまいったことですが
これからまた数回にわたって
さらに踏み込んだ
“抜歯・非抜歯”
・・・についての
論議をして行こうかと思います

わたしたち
矯正歯科医は
矯正治療の前に
セファロを含む
歯型や写真などの資料を採取し
それらを分析して
診断を下し
治療方針を立脚して
矯正歯科治療を開始します

矯正歯科=オーソドンティクス

顎顔面整形歯科=デントフェイシャルオーソピディクス

・・・と分けて考え

資料を取り
診断をして
治療方針を立脚し

たとえば

1)下アゴの成長を加速=整形効果

2)上下とも突出した前歯を 何mm 後方移動

・・・を治療目標にして
およそ2年間の
矯正歯科動的治療
=実際に歯を動かしてゆく治療を行います

矯正治療が完了して
装置を撤去したのち
もう一度セファロを含む
資料を採取し
比較検討します
 

初めてのセファロ

“セファロ”は
左右の耳の穴を固定して撮影する
規格写真なので
治療前後の2枚を
重ね合わせることによって
治療期間を通じて
どのような変化が起きたのかを
判定することができるのです

矯正歯科のプロである
矯正歯科医が
矯正治療の診断と
治療方針の立案に使用する
セファロ=頭部エックス線規格写真 http://en.wikipedia.org/wiki/Cephalometric_analysis

・・・では
矯正歯科前に診断と
治療方針の決定ができます

矯正歯科中には
決定した治療方針に沿ってぶれずに
歯が移動しているかを判定ができます

また
矯正歯科後には
治療結果が成功したかどうかの判定ができます

矯正歯科医による
資料採取
セファロ分析
診断
治療方針の立案
・・・をへさえすれば
経過良好で
いい歯並び・かみ合わせまで
一直線

お口の中を見ただけ
もしくは
歯型だけではわからない情報が
頭蓋全体を撮影するセファロでは
わかります

矯正開業医の集団の調査では
60%近くの矯正患者さんに
抜歯が必要であるといった
データを示しておりますが

セファロに頼らずに
お口の中を見たり=口腔内審査
歯のレントゲンと見たり=パノラマレントゲン
しただけでは
治療方針の決定もできません

矯正治療は動くかどうか試してみるものではなく
目標もなしに試しにやってみるものでもありません

やはり
セファロを撮って
矯正治療による変化を受けることがない
患者さんの脳を含む
頭蓋全体から
アゴの位置
歯の角度を
調べてみない限りわからないのです

歯科医師免許があれば誰でも矯正治療をしていいのですが

専門領域との境には
やはり
“線引き”
・・・が必要ではないでしょうか??

アゴの骨の大きさには限りがあります

矯正治療で
大切なのは
歯だけを見るのではなくて
頭蓋全体との関係から
歯とアゴの位置付けを評価すること

これには
口の中の歯を見る
歯のレントゲンを見る

・・・だけでなく
頭蓋全体のレントゲン撮影が必要となります

骸骨上の
でっこみ・ひっこみに
S点
N点
A点
B点
Po点
Or点
・・・などの計測点としての名称を与えて

同一個体では
その経年変化である成長発育の方向と量

また他の個体と比較して
いい噛み合わせ集団と
一体どこがずれているのか?
・・・を数値的にわかるようにしました

タクシーに乗ったら
行先も聞かずに
いきなり走り始めた
・・・なんてことは絶対ないはず

生きた歯を動かして行く
矯正歯科治療
ぜひセファロ装置を常備した
矯正歯科医か
歯科大学・大学歯学部
・・・を受診下さい

計りもしないで歯を動かせば
歯はダメになります

下手をすれば歯は死んでしまいます

私たち矯正歯科医は
“矯正治療”
・・・しかしません

歯を治すのはデンティスト

歯の矯正はオーソドンティスト

知識も

技術も

設備も

経験も

・・・全く違うのです

“歯の矯正は矯正歯科医へ”

        (つづく)

 

 

矯正歯科=歯列矯正についてもっと知りたい方は : http://dentofaco.jp

矯正歯科=歯列矯正のメール無料相談 : kamakura@dentofaco.jp

セコンドオピニオン乃至来院相談 : call : 0467-22-6702
 

矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正
カマクラデントフェイシャルオーソピディクス
鎌倉市小町1-5-21森ビル3F
call : 0467-22-6702
E-mail : kamakura@dentofaco.jp
URL : http://dentofaco.jp
院長:歯科矯正医 山本一宏
日本矯正歯科協会(JIO)正会員
日本歯科矯正専門医認定機構(JBO)認定矯正歯科医
日本矯正歯科学会認定医
日本成人矯正歯科学会認定医
American Dental Association,
American Association of Orthodontists &
World Federation of Orthodontists, Member

 



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