歯の欠損部がある方達の矯正治療について特集中です

前回

前々回と

ムシ歯などの原因で歯を失った方達に
失った歯のスペースを利用した矯正治療法についてお伝えしてまいりました

今回は生まれつき一部の歯がつくられなかった
歯の部分的先天性欠損の矯正歯科的アプローチ

GP= 一般歯科医のセカンドオピニオンとして来院されました

GP= の診断では「乳歯の抜歯とインプラント」左下ではインプラントを植立する十分なスペースがありませんしこのような時期にインプラントをしたところで両隣の歯が成長に伴って生えてくるためいわゆる沈下乳臼歯みたいに低い咬合になってしまうことでしょう

「歯の部分的先天性欠損の矯正歯科的アプローチ」
・・・として

2013年日本矯正歯科学会第72回大会(松本)
・・・にて発表させていただきました

以下抄録の全文です

Orthodontic approach to a partial anodontia case
山本 一宏 YAMAMOTO K.

カマクラデントフェイシャルオーソピディクス山本歯科・矯正(神奈川県)

山本 一宏1 1

カマクラデントフェイシャルオーソピディクス山本歯科・矯正(神奈川県)

YAMAMOTO KAZUHIRO1

【目的】朝日新聞は2011年3月7日、小児歯科学会がおこなった12都道府県で1980年代以降受診の7歳以上の患者15,544人のX線画像分析調査の結果、1568人(10.09%)に1本以上の「先天性欠如」(以後先欠)が認められたと報道した。矯正歯科臨床では治療計画の一環として抜歯を行い空隙は閉鎖される。欠損が先天的なものであっても同様に閉鎖は可能である。しかし歯の先欠を伴う症例報告は少ない。そこで今回、上下左右第二小臼歯の先欠を伴う症例に対して矯正治療を行い、良好な結果が得られたので報告する。【症例】初診時12歳3か月の健康な男性。パントモ所見から,上下左右の第二小臼歯および智歯の歯胚を認めない.一般歯科を受診し、インプラントを勧められたが、セカンドオピニオンを受けるべく来院した。側貌は convex type。FMA31.5°と軽度の high-angle case であるため、IMPA95.0°は不顕しているが、Md1-MB12.5mmで、下唇はE-Plane から大きく突出している。上下左右第二小臼歯の先欠を伴う成長期両歯槽性前突症例と診断した。残存乳歯抜歯後、エッジワイズ装置を用い動的治療を開始した。Anchorage controlを考慮して、上下左右の第一小臼歯の遠心移動を優先した。1年10か月間で先欠部空隙は閉鎖され、良好なinterdigitationと機能的咬合が備わった。【考察およびまとめ】適切なanchorage controlが効奏し、理想的なroot paralleling が達成され、将来永久歯の欠損症に起因するであろう、あらゆる咀嚼障碍、咬合の安定性の崩壊などの危惧は一掃された。上下左右第二小臼歯の先欠を伴う両歯槽性前突症例に対して矯正歯科的アプローチが有効であることが示唆された。

本学会発表が契機となったかどうかは知れませんが
その後
歯の部分的欠損症は健保で治療することが可能となりました

ところが欠損歯の総数が6歯以上が条件で
欠損に悩む方の大半が4歯の欠損

これでは健保適応の意味がありません

本人の努力次第で予防できる
ムシ歯や歯周病と違い
如何ともしがたい先天的な歯の欠損症
早期の法改正が期待されます

カマクラデントフェイシャルオーソピディクス

鎌倉市小町1-5-21, 森ビル3F

call : 0467-22-6702

E-mail : dentofaco@gmail.com

URL : dentofaco.jp

オンライン予約 : https://coubic.com/dentofaco

院長:矯正歯科医 山本一宏

日本矯正歯科学会認定医

日本成人矯正歯科学会認定医

日本矯正歯科協会(JIO)正会員

日本歯科矯正専門医認定機構(JBO)認定医

American Dental Association,

American Association of Orthodontists,

World Federation of Orthodontists, Member

 

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