記憶喪失
引きこもってるからネタがないので思い
出話をします。
記憶喪失ってマンガやドラマの中だけの
ことじゃないんですよ。
高校1年生のときの秋のできごとです。
部活で器械体操をやっていたのでその
日も体育館で練習していたんです。
自分を含め高校から体操を始めた人も
多かったので簡単な技の練習(ロンダー
ト→バク転→伸身宙返り)をしていたの
ですが・・・。
そのとき事件は起こったのです。
友達のTが失敗して後頭部から落下した
のです。
しかも、運悪くマットをはみ出して体育館
の床で後頭部を強打してしまったんです。
数秒間の沈黙が流れた後、Tは何事もな
かったかのように立ち上がりました。
でも、どこか様子がおかしい。
T「今日って何日?」
俺「○月○日だけど」
T「なんで I がいないの?」
俺「I は夏に部活辞めたやん」
みたいなかんじで質問してきたんです。
会話を続けるうちにどうやら3ヶ月~半年
分くらいの記憶がぶっ飛んでいるようで
した。
それだけならまだよかったんですが・・・。
物を覚えることができなくなっていたので
す。
T「で、今日は何日?」
俺「さっき言ったやん」
T「嘘?聞いてないよ」
俺「○月○日」
T「じゃあ、明日は何曜日になる?」
俺「土曜日だけど」
T「なら明日は部活あるよね?」
俺「あるけど、たぶんおまえは部活でき
んって」
T「なんで?」
俺「おまえ記憶喪失やんか!」
T「うっそー?」
俺「・・・。」
T「ところで I はどこにいるの?」
俺「だから I は辞めたって」
T「マジで?今日は何日だっけ」
俺「・・・。」
T「何日の何曜日?」
俺「○月○日金曜日」
T「で、I は?」
俺「夏に辞めた」
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・
・
・
こんな会話がループし続けたわけですよ。
はじめは心配そうに見てた女子部員も
途中から半笑いでした。
自分が記憶を喪失してることにいまいち
気づいてないからリアクションがおもしろ
いんですよ。
顧問から連絡を受けて保護者が来たん
ですが、そこでも
T「明日は何曜日?」
T母「土曜日よ」
T「じゃあ部活あるよね?」
俺「いや、まぁ、あるけどさぁ」
T「だってさ。8時すぎには家出るからね」
T母「そんな状態で部活行かせるわけな
いでしょっ!」
という状態でした。
そのあと病院に直行したらしいです。
で、月曜日になったら「記憶戻った!」
とか言って T は部活に出てきました。
ただ頭を打った前後の記憶だけはどうし
ても思い出せなかったようですが。
以上、後頭部を打つと危ないよって話でした。