DEAD STOCK UNIONさんが送る沖縄シリーズもの。
沖縄にある、教会を改装した民宿「チャーチ」。そこにはアメリカの基地があった。
そんな「チャーチ」を舞台に送る人情劇!それが『民宿チャーチの熱い夜』シリーズ!
今年に入ってからこれまでの新宿タイニィアリスから中目黒ウッディシアターに舞台を変えた。
タイニィアリスでは「ゆんたく」という沖縄における「飲み会」が行われたが、今回はカット。ちょっと寂しい…
まあでも!ゆんたく目的で来たわけじゃないですから!あくまで芝居が目的ですから!
さて感想を。
今回のテーマは「真実」だったんじゃないだろうか?と思った。
金目的で沖縄を引っ掻き回す動画サイトユーザー。
戦争に出ていた祖父を持つ孫娘。
上からの圧力で真実を修正させられる記者。
ネットの情報を鵜呑みにし、真実が見えなくなる学生。
あ、その学生さんは内田くんというんですが、今の若者の象徴のように思えるわ。
今なんかどこでも閲覧できるネットが情報源になってきてるし、けどネットの情報には噂を集めただけ、もしくは大仰に誇張した情報やら、偏見や中傷まみれの情報等、有害でしかない情報も存在している。
それに1番目のユーザーの情報なんかも加わったら、もう何を信じて良いのかわからない。
特にコイツがタチ悪い!
劇中では沖縄独立を目指すチャダに拓也を変装させて、アメリカ基地にプリンを投げ込ませる始末(それで補導されてるからな)だし、内田くんをそそのかして暴れさせたり、人の会話を盗み聞きしてあることないことをネット記事として書き込んだり…
もうちょっとコイツ懲らしめられなかったのかな!?というのがダメ出し。
結局どさくさに紛れて逃げる始末だったし。こいつが逮捕されろよマジ。首謀者なんだしさ。
ぶっちゃけ、新聞や情報雑誌なんかも、売れるために言葉を選んだりして真実を濁したりする始末。
売れなきゃスクープも何もあったもんじゃないという現実があるとはいえ…
真実に対して、人間は脆いと思う。
真実の中には、人間が目を背けたくなるものもある。
けれど真実は自身で何もしてこない。だから人間がそれらをありのまま伝え、未来の生きる糧としなければならないのだ。
真実として出た事柄は、例えどんな存在であろうと「なかったこと」にはできないのだ。
だが人間は真実が何もしてこないことをいいことに、それらを歪めて娯楽の材料にしたり、受け手に媚びたような伝え方をしたりして、純度を低くしてしまう。
これってどうなんかね?
おねしょした子どもがシーツを隠そうとする行為と似ている。
…話を戻そう。
やはり長く続いてるというのもあって、家族ぐるみのご近所付き合いの空気の完成度が違う。こちらにも「ああ、ここは変わらないな」といった帰郷心をもたらしてくれる。特にインド人のチャダも加わって、にぎやかさがパワーアップしている。
それからレギュラーの渡辺熱さんの締め方!毎度毎度脱帽させられます。飄々としていて「この人大丈夫かなー」といった不安感がありますが、きちっと物語をまとめ、締めてくれる。彼も彼なりに自分の信念を持って沖縄の未来を考えようとしてるんだなってのが伝わる。いつになったらカジノは始まるのやら(笑)
感想は以上です!
いつも予約ギリギリにも関わらず、チケット取り置きありがとうございます。