「曲がる」以外の付加価値もそろそろほしい

 
もはや忘れられた存在になっているかもしれないRoyoleのFlexPaiにファームウェアアップデートがやってきました。世界初の折りたたみスマートフォンでありながらも、ヒンジ部分のカーブ半径が大きいため、閉じたときに厚みがあるのがFlexPaiの弱点でした。しかしその部分にショートカットアイコンを配置することで「第三のディスプレイ」として使えるようになっているのです。



とはいえ配置できるショートカットは「録音」「新規メモ」「WeChat PayのQRコード」「カメラ」「AlipeyのQRコード」のみで、FlexPaiをサブ用として使っていると実質使えるものはカメラくらい。せっかくのショートカットも生かしきれない状態でした。



しかし最新のファームウェア「Wear OS 1.1.2」によりショートカットに配置できるアイコンが自由にカスタマイズ可能になりました。これで閉じた状態でスマートフォンとして使うとき、片手操作で好きなアプリを簡単に起動できるようになったのです。設定画面の「Edge Screen Shortcut」に、FlexPaiにプリインストールされているアプリすべてが表示され、自由に選べるようになりました。



さっそく普段使っているアプリ、Chromeや電卓をショートカットに登録。



これで片手で持ちながら画面をスワイプしてアプリを探すことなく、すぐにブラウザなどが起動できるようになりました。



FlexPaiのヒンジ部分の厚みはかなりあるため、本体をポケットに入れてもかなり出っ張ってしまいます。とはいえ片手で持ってみるとヒンジ部分のふくらみはグリップのようになるため握りにくいということはありません。もちろんもっと薄くたためるほうが使いやすいのですが、曲げ角度がゆるやかなためディスプレイの寿命は他のフォルダブルディスプレイよりも長いでしょう。



折りたたみスマートフォンも2019年は4つの製品が出そろいました。現時点では「曲げられる」だけでもメリットがあるように思われますが、今後は何かしらの付加価値をつけていかなければ「高いだけのスマートフォン」になってしまいます。2つのアプリを使うならLGやマイクロソフトの2画面スマートフォンでも十分となってしまいます。

FlexPaiも自社の手書きタブレットと連携できる手書きメモアプリを搭載するなどしていますが、今後はPCや他のスマートフォンと連携できる機能も求められるでしょう。この大画面を他のスマートフォンから利用できる、そんなソリューションも提供してほしいものです。