南米チリで建設が進む世界で最も標高の高い東京大の「アタカマ天文台」の記念切手が、チリで発行された。東大は23日から、(1)切手(2)切手を含むシート(3)7月7日の発行日印のある封筒--の3点(計3150円)を1000セット販売する。日本の観測施設が海外の記念切手になるのは異例で、天文ファンや切手収集家の垂涎(すいぜん)の的となりそうだ。【須田桃子】



 アタカマ天文台は、銀河や惑星の形成の解明を目的に、チャナントール山頂(5640メートル)に建設されている。今後、口径6・5メートルの望遠鏡が設置される。昨年には口径1メートルの望遠鏡で観測が始まり、切手はこれを記念して発行された。



 切手は星空を背景に山の全景と天文台を配した図柄で、5万枚が用意された。小型シートには、山頂の調査のために急斜面を歩く天文学者の写真が使われ、5000枚作られた。2000枚作られた封筒には、1メートル望遠鏡が撮影した天体などが描かれている。



 販売は、東大本郷キャンパス(東京都文京区)のコミュニケーションセンターで行われるが、電話(03・5841・1039)でも注文を受け付ける。



 プロジェクトを進める吉井譲・東大教授は「チリの人々が天文台を誇りに思っている表れ」と話す。



韓国銀行や関税庁などによると、今年上半期(1~6月)の韓国の対日貿易赤字が前年同期比45.3%増の180億7,000万米ドル(約1兆5,600億円)に達し、半期ベースで過去最高になったことが分かった。世界的な景気回復を受け韓国の輸出が急増し、これに必要な日本産の素材・部品の輸入が増えたことが背景にあるようだ。



 聯合ニュースなどによると、上半期の対日貿易規模は輸出が128億3,000万米ドルだったのに対し、輸入は309億米ドルに上った。半期ベースの対日貿易赤字が180億米ドルを超えるのは、戦後初めてのことになる。



 半期ベースの赤字規模は2008年上半期(171億3,000万米ドル)にピークを迎えてから、同年下半期(7~12月)は155億7,000万米ドル、昨年上半期は124億4,000万米ドルと、減少傾向にあった。しかし、韓国の景気が回復し始めた昨年下半期には152億1,000万米ドルと、赤字幅は再び拡大し、今年上半期に最大赤字を記録した。



 四半期別で見ても、昨年第3四半期(7~9月)の70億7,000万米ドルから、第4四半期(10~12月)は81億4,000万米ドル、今年第1四半期(1~3月)は88億9,000万米ドル、第2四半期(4~6月)は91億8,000万米ドルと、赤字規模は増えている。



 ■依存度は半減、10.3%に



 一方、今年上半期の対日貿易依存度は10.28%となり、ピークだった1990年上半期の22.7%と比べると、20年間で半分以下に減ったことが分かった。



 対日貿易赤字が急増した08年上半期にも、対日貿易依存度は前年同期比0.98ポイント下落の10.66%と縮小が目立っている。



 ただ、赤字の原因となっている部品・素材や機械類での対日依存度は増していることから、専門家の間では韓国国内の部品・素材産業を早急に育成する必要があるとの声が出ている。



 サムスン経済研究所によると、80年代は韓国の対日輸出が1%増加した場合、日本からの輸入は0.96%増加する傾向にあった。だが、昨年第2四半期からの1年間では、韓国からの輸出が33.1%増加し、日本からの輸入は38.6%増加した。



 【ソルトレークシティー(米ユタ州)=吉形祐司】米ユタ州のバス横転事故で、バスを運転していた日本人留学生ミクニ・ヤスシ運転手(26)を雇った「キャニオントランスポーテーション」社が、無免許で複数の州にまたがる商業運行を行っていたことが12日、わかった。



 連邦の監督機関、米連邦自動車運輸安全局は、違反とみて調査に着手した。



 同局のデータベースによると、ユタ州都ソルトレークシティーの郊外にある同社は、登録上、業務を州内に限定されており、ユタ州外での観光客の送迎はできない。しかし、今回の事故では、隣のネバダ州ラスベガスから日本人観光客を乗せていた。



 連邦運輸当局者は12日、本紙に対し、「州をまたがる業務があったなら、連邦自動車運輸安全規則違反にあたる」と指摘、調査に乗り出したことを明らかにした。正式に違反が判明すれば、2万5000ドル(約215万円)の罰金が科されるという。同社は本紙の取材に対し、「ノーコメント」と答えている。



 15歳未満からの臓器提供などが可能になった改正臓器移植法施行を受け、日本脳神経外科学会が全国の医療施設に調査を行ったところ、臓器提供可能施設のうち、15歳未満の脳死下の臓器提供に対応できる体制が整備されているとした施設は全体の16%にとどまったことが11日、分かった。虐待の有無の判断や小児脳死判定ができないとする施設が多く、対応準備が進んでいないことが浮き彫りになった。



 調査は7月、同学会が認定する1124の専門医訓練施設を対象に実施。臓器提供可能な287施設を含む720施設から回答があった。それによると、臓器提供可能施設のうち成人からの提供体制が整備されているとしたのは246施設(86%)だったのに対し、小児(15歳未満)について整備されているとしたのは45施設(16%)だった。



 小児を未整備とした242施設が挙げた理由(複数回答)で最も多かったのは「虐待に対応できない」で99施設。続いて「経験不足」「小児脳死判定ができない」が92施設、「医師不足」が45施設だった。



 同学会の寺本明理事長は「虐待への対応準備などは極めて難しい。まずは小児専門病院で経験を積んでいく必要があるのでは」と指摘している。