戦国大名の武田氏の居城といえば、現在の甲府市にある躑躅ヶ崎館が有名ですが、武田氏が滅亡する直前に武田勝頼が甲府から西へ15kmほどのところに新たな本拠地となる城『新府城』を築いたことはあまり知られていません。

 

というわけで今回はその新府城へ行ってみることにしました。

 

JR中央本線に乗り、甲府から10分あまり。

新府城跡最寄の新府駅に到着しました。

現在の新府駅は普通列車のみ停車する無人駅です。

新府城は武田勝頼が断崖と川に囲まれた自然の要害に新たな拠点として築いた城です。

完成すれば難攻不落の城になったのではないか、という説もありますが、実際は完成前に織田氏に攻められ、武田氏は滅亡します。

 

新府駅から坂道を10分ほど歩いたところにある小高い丘の上に新府城跡がありました。

現在は本丸跡に神社がおかれており、参道となっている石段を登ります。

5分ほど階段を登ると新府城の本丸跡へ到着しました。

現在の新府城は先述の神社と武田氏ならびに家臣を称えた石碑がありますが、いわゆる城跡のような再現した城のような建物はありません。

 

丘の西側を見ると八ヶ岳や長野方面への道を見渡すことができます。

また、西側には富士山が見え、また、甲府方面の見渡すことができます。

たしかに、守るにはうってつけの城です。

もう何年か早く、武田信玄が存命の間にこの城ができていれば、日本の歴史は少し変わった可能性があるのかもしれない、そんなことを思いながら新府駅へ戻ることとしました。