あまりこの話題を取り上げるのは気が進まないが、仕方がないので取り上げよう。
ロシア人力士達や親方、またその弁護士までが検査の不当性をむやみに訴えるので、世の中では件の精密分析の精度について疑問を持っている例がある様である。
どの様な分析方法なのか一切伝えられないので推測の域を出ないが、この様な検査を行う場合は常識的にHPLC(高性能液体クロマトグラフ)もしくはGC(ガスクロマトグラフ)が用いられる。何らかの必要があって非常に高性能な分析機器が必要である場合はHPLC-MS(液マス)、GC-MS(ガスマス)という機器もある。
これらは、色々な物質を含んだサンプルを注入すると、色んな理屈で順番に溶かしだしてくる装置である。検出はHPLCならば紫外線の吸収であったり、GCであれば熱伝導度の変化であったりする。単に、何らかの順番で溶かしだしてくるだけであれば、偶然同じ順番に溶け出てくる物質がある可能性もあるが、ある紫外線の波長を吸収するという特徴まで同じ事はないから、他の物質とは完全に分離出来る。
さらにこの様な検査を行う場合は、目的物質が何分何秒で出てくるのか標準品(この場合大麻の成分であるテトラヒドロカンナビノールの純粋品)でもって確かめてから検査するし、類似物質と完全に分離されるかどうかのテストも行ってから検査するので、何らかの原因で装置の調子が悪くて類似物質が混ざって検出されるという可能性もない。
無論、標準品が混ざってしまうことがないという事は確かめてから検査される。
つまり、現代科学では「何が入っているか分析して下さい」と言われるとさすがに困るが、「物質Aがどれくらい入っているか分析して下さい」と言われれば100%で疑いのない結果が出せるのだ。今回、「ロシア人兄弟力士の尿にテトラヒドロカンナビノールがどれくらい入っているか分析して下さい」と言われれば、痛み止めやカフェインやその他物質の影響を完全に排除して、結果を出すことは非常に簡単なのだ。
「どれくらいの確度の検査結果なのか報じられていない」のは、100%なのが常識なので誰も語らぬわけだ。
ここで親方達の反応だ。「本人がやっていないと言っている以上は」と未だに言い続けているが、それはクロだとはっきりする前までだけ許される行動である。確かに、日本中の誰もが疑っていても親方が信じてやらないで誰が信じてやるのだという事から、その様に養護するのはわからぬでもない。但し、その様な事を言っていて弟子がウソをついていた時には、親方がともに責任を取るという覚悟でなければならないが、果たしてその覚悟をもって言っていたのか。
親方が「親同然だから」と思って親同然の行動をとるのは良いのだが、外国人の弟子の方は親方のことを「親同然」と思っているのか。他のスポーツのコーチか、興業プロモーターぐらいに思ってはいないのか。
それでいて、2つ目サンプルの検査拒否というおかしな方法で「陽性」を確定させておいて、弁護士まで雇って検査に異議を唱えるというのは、果たして相撲道から外れていないのか。
相撲ファン層は、一般の日本人よりも「相撲道」を求めるのだぞ。
ここは、北の湖理事長、大嶽親方共に、相撲道に則って「潔い」対応を求めたい。
では、またこの話題以外で会おう。フヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ!