『あの人の歌』

あの街からジョン・レノンの看板が外された
『偏っているから』が理由だそうだ
『War is over』という言葉の、
どこが悪いんだろう
祈りを口にしては、いけないのかい?

思えばここのところ、何かが違う気がする
歌いことを歌えやしない
『あの夏』のことが、
頭っから離れてくれないんだ
何かが自分から消えちまった

憤りばかりが、悲しみばかりが、駆け巡るんだ

戦争が起きちまった  震災が起こっちまった
生命が、心が、削られてゆく
誰かが叫んでいる  それを誰かが嘲笑っている
そのたび、世界が冷えきってゆく

この曇り空の下、君の笑顔すら、
忘れちまいそうだ

それでも聴こえるんだ  まだ、『あの人』の歌
心を、叩くんだ
諦めそうで倒れそうな時、でも『あの人』は、
笑うんだ
『大丈夫、大丈夫、まだ折れちゃいないだろ』

昔、『あの人』の真似をして、
屋上でタバコを吸っていた
どこまでも空は青くて
どこまでも世界は広がっていた

何処かの駐車場に、車を停めて
スローバラードを聴いていたんだ、二人で
月の光が、眩しくて、美しくて
風が二人を  優しく撫でたんだ

切なくなって、全てのことが
いとおしくなったんだ

そうさ、あの夜と同じ  今も『あの人』の歌
心を、叩くんだ
今もまだ、あの日の風のように、
そう『あの人』は、笑うんだ
『大丈夫、大丈夫、そうさ、
楽しんで行こうぜ』って

そうだ、『あの人』は歌ってる

愛し合ってるかい?愛し合ってるかい?
愛し合ってるかい?Baby、愛し合ってるかい?

例え今日が苦しくっても、
君に『大丈夫さ』って伝えたい
あの日の空のように、風のように、
『あの人』のように
君に『大丈夫さ』って伝えたい

愛し合ってるかい?愛し合ってるかい?
愛し合ってるかい?愛し合ってるかい?

愛し合ってるかい?愛し合ってるかい?
愛し合ってるかい、Baby、愛し合ってるかい?

作詞・作曲/野楽亭

今日のことではなく、一昨年のこと。
あの『強行採決』に、心底がっかりした。
こんなくだらない政治で、
こんな腐った政治家たちで、
一体どこに民主主義があるのだろう?
こんな連中に、
ワタシらは生活を牛耳られちまうのか?と。

今も、繰り返されている。

まるで清志郎さんが言った通りじゃないか。

でも、だからこそ、
こんなところで潰されたくないな、と。