夕暮れ 歩道橋の上 すれ違った 
男のため息をきいた
通りがかった公園  ベンチに座る少女の
溢れる涙はなんだったろう
毎朝  決まった時間  ホームに佇む若者は
物憂げに空を見ている
こんなに曇った街の中で  それでも
子供たちは  ただ笑うんだ  元気に

寂れた毎日のなかで  ただ埋もれてゆくだけ
そんな風に思うのは  俺たちだけかも知れない

下らないニュースばかりが  日々流されている
つまらないことにばかり  揺り動かされる
悲しくて耳を塞いで  苛立って目を閉じる
それでも悪態が口から漏れちまう
こんな夜には  どうしても  どうしても  
どうしても
君と他愛もない話をしたい

こんなに弱くてちっぽけなのは  
俺だけかも知れない
こんなに寄り添ってくれるのは
君だけかも知れない

明日の話をしよう  悲しくても 
 明日の話をしよう
辛くても、どうしようもない今日でも
明日の話をしよう

『大して持ち合わせもないのに
何もかも奪われちまった』
今すぐ君に会いたい
君の柔らかな笑顔をみて、安心したい
君と愛し合いたい

こんなに暗く沈んでいるのは
俺たちだけかも知れない
この世界に残されたのは
俺たちだけかも知れない

明日の話をしたいんだ  君と
明日の話をしたいんだ  君と
明日の話をしよう
真っ暗でも  明日の話をしよう

こんなに哀しいのは、
俺たちだけかも知れない
こんなに辛くてどうしようもないのは
俺たちだけかも知れない

明日の話をしよう
明日の話をしよう
光が見えなくても、音が聴こえなくても
明日の話をしよう

明日の話をしよう
『いつか子供のように笑える』って
根拠なんかなくても、馬鹿みたいに
馬鹿みたいに、馬鹿みたいに、
明日の話をしよう
明日の話をしよう

作詞・作曲/野楽亭

現実感のない現実。
真実がどこにあるかわからない日常。
昨日のことを、よく思い出せなくなる、
日常。

明日がほんとに明日であるように。

ささやかに、願う。