「相棒 Season13」第9話を見ました。
今回は「介護」がテーマとなる物語。今回のサブタイトル「サイドストーリー」は、物語に深くかかわってくる言葉でした。

『誰も事件の本当の姿を見ず、サイドストーリーに惑わされている』

今回の事件のキーパーソンとして刑事ドラマが好きなおばあさんが登場するのですが、このおばあさんが刑事ドラマを見ながら言った言葉が事件解決の鍵となりました。
成程、被害者や容疑者達の「サイドストーリー」に目を向けてばっかりだと事件の真相が分からなくなる…この話もまさにそうでしたね(ついでに言うと、彼女の言葉は捜査一課コンビが思いっきり間違った判断をしていたことも指摘していました)。
ただ、明かされた真相は例のごとく重いもので…。

被害者側と事件の原因を作ってしまった側とで「我が子を庇う親」という共通性が描かれたこと、そしておばあさんが介護を放棄されながらも息子を想い我が子を庇おうとしていた事が胸に残りました。
ラスト、雲間から差し込んでくる光の映像で少しだけ救いが見えたことが示唆されているのも印象的でした。


次回は元旦スペシャル。第1話に登場した社さんが再び登場します。
子供の誘拐事件を発端として起きた複数の異なる事件。
犯罪の神様と呼ばれる謎の男。
右京さんに宛てた遺書を残して自ら命を絶った一人の女性。
社さんが言っていた「甲斐次長の指示」、「楽しいことの後には悲しいことがある」という言葉、接点がないかのように見えた複数の事件の共通点、右京さんに向けられた銃と二つの椅子、そして――「迷える子羊」。

次回のサブタイトル「ストレイシープ」は「迷える子羊」という意味で、夏目漱石の「三四郎」の登場人物の台詞に登場する言葉です。元をたどると新約聖書の「マタイによる福音書」に登場する言葉だそうですが、この言葉は何を(誰を)指しているのでしょう。

ちなみに次回は羽鳥慎一郎アナウンサーが登場するほか、シーズン5の元旦スペシャルに登場した寺島進さん演じる狙撃手も再登場します。シーズン5の元旦スペシャルでは最後に重要な役割を果たしてくれたこの人が今回どんな役割を果たすのか、気になります。