19歳のときにカズトトロと初めて出会い、
22歳のときに再会したときに、すでにカズトトロは精神のお薬を飲んでいた。

わたしは、カズトトロが大好きだった。
好きで好きでたまらない相手だった。
この人のそばにいたい。この人の気に入られたい。
この人に好きだって言われたい。
この人の彼女になりたい。この人の…!!
再会した22歳のときに、カズトトロから、自分は神経の病気を患っていると聞かされた。
「神経の病気??」わたしは一瞬固まってしまった。
神経の病気ってなんだ?カズトトロは具体的な病名と病状を話してくれた。
だけど、それがいったい本当はどういうものなのかなど、わたしにはまったくわかるはずもなかった。
でも!!
わたしは、あの大好きなカズトトロに助けてほしいって言われた。
だから!!
わたしは、もう、必死になって頑張った。
カズトトロの病気を少しでも良くするために。
カズトトロのために!!
カズトトロに呼び出されたら飛んでいく。
極度の不眠症のカズトトロが寝付くまで、わたしがわたしの睡眠時間を削って電話する。
大学の単位が足りずに卒業できそうにないと知れば、わたしが代わりにレポートを書く。
試験問題を予想し、ノートを作る。
(ちなみに、わたしはO大学幼児教育学科、カズトトロはK大学経済学科、
そう、まったく違う大学に通ってたのです)
喫茶店に入って、カズトトロの神経を逆なでするような客がいようものなら、
その客に『早く出て行け~~』光線を送り続けて、店から退出してもらう。
デートコースも、話題も、全部わたしが考えた。
カズトトロのために!
わたしは彼のSPだ。
わたしはカズトトロを守るために生きる、そう決意したのだ。
わたしとカズトトロ、20代前半。
わたしの戦いは始まった。

今から20年以上も大昔。

京都のとある予備校で、わたしはカズトトロと出会いました。

わたしの目の前に突如現れた、色白のイケメン。

背はすらりと高く、足も長く、ちょい悪風のそいつは、開口一番こう言いよりました。


「なぁ、俺って男前やろ?!」


思わず言葉に詰まる私。

何か、もうすべてを見透かされたような、超先手を打たれたような、

それでも、どうにか負けずに、そいつに言い返しました。


「うん、男前やな」


「なんや、こいつ、なんちゅう反応返すねん」


それが、カズトトロと最初に交わした会話です。

今でもはっきり覚えています。


こんな人間がこの世に存在するんだ。

わたしが今まで出会ってきた男どもと、なんか違う。

なんなの?この余裕といい、アホさ加減。

なんなの、こいつ??

それがわたしのそいつへの第一印象。


ま、これを「一目ぼれ」っていうのかちら~~~??

カズトトロは父ちゃんが苦手

大好きなんだけど、父ちゃんが苦手

好きで好きでたまらないけど、父ちゃんが苦手

父ちゃんに感謝もしてるんだけど、

何よりも父ちゃんことを一番に考えているんだけど、父ちゃんが苦手


父ちゃんのようになりたくて

父ちゃんの期待に答えたくて

父ちゃんに認められたくて

自慢の息子になりたくて


だから、父ちゃんが苦手


カズトトロが、わたしと結婚を決めた最大の理由は

「長男の嫁として役割をこなせるかどうか」

カズトトロにとって結婚は自分だけの問題じゃない

自分の長男としての立場を充分に考えた上での結婚だ


そして、わたしが現れた


わたしはカズトトロと父ちゃんの橋渡し役になった


カズトトロの気持ちを父ちゃんに代弁する

父ちゃんがカズトトロに攻撃をしかけてきたら守る


父ちゃんはカズトトロがノーと言えないのを知ってるのか知らないのか

カズトトロはなぜか父ちゃんには絶対服従なんだ

父ちゃんの言うことには逆らえない

逆らうことを知らない


世間一般のワンマンな父親と長男の関係


カズトトロはそれが苦手

苦手な自分が嫌い

苦手な自分を責める

そして病状が悪化する 荒れる 暴れる・・・


だからわたしが変わりに伝える

父ちゃん、実はこうこうこういうわけなんですよ・・・

父ちゃんには全部は伝わらない

だから、わたしがカズトトロの代わりをする

長男の嫁としての責務を果たす

カズトトロが安心できるように

カズトトロと父ちゃんの橋渡しをする


これで安心

カズトトロは大安心

苦手な父ちゃんと関わらなくて済む

何かあればわたしから指示がくる

だから安心

距離をつめなくていいから安心

安全な距離を保てるから安心

入り込みすぎたら、取り込まれすぎたら

わたしがまた調整するから安心


わたしは守る

全身全霊をかけてカズトトロを守る

だからね、カズトトロ、わたしのこと大事にしてね

わたしたちは一心同体なんだから


もうダメだ。

頭でわかってはいても、気がおかしくなる。

もうヤメテ。

タバコをやめて。


これを読んでる人、タバコぐらいでグダグダ言うなとか、

それぐらいいいんじゃない?とか

なぜにそれほどタバコに固執するの?とか、

そういう突っ込みは一切無しでお願いします。

彼と共に20年以上過ごしてきて、全身全霊で彼とかかわり、

いったいどんなことがあったかなど、ここに書けるものじゃないんです。

ただ、最終的にこの「タバコ」だけは、もうどうしても許せないもんなんです。


怒ってます。わたし、最高に怒っています。


何?あと2本??

半分ずつ吸ってる??


ああもう聞きたくない!!

タバコをやめろ!!

やめてくれ!!


あんたがタバコを吸ってるのを考えるだけで、わたしの胸は締め付けられるんだ。

あんたがタバコを吸う夢を見るたびに「やめて!!」と大声で泣き叫びながら

汗だくでわたしが目覚めるのを知ってるだろう?

うなされているのを知ってるだろう?


もうイヤだ、今すぐやめろ。

今すぐタバコをやめてくれ!!!


あんたには通じないのは知ってる。

人の立場に立って相手の気持ちを考えられないのも知ってる。

そういう病気だっていうのも知ってる。

だから、だから今まで黙っていた。

いずれやめてくれるだろう、

やめないならやめないで、あんたの人生、尊重しよう、とも思っている。


だけど!

わたしの気持ちはどうなる!

わたしの人生はどうなる!!

胸が締め付けられて苦しくなる、わたしのこの思いはどうなる!!

それはいったいどうなるんだよ!!!


よく聞け、カズトトロ!!


このまま行けば、わたしは死ぬ!!

あんたを心配しすぎてわたしは死ぬ!!

あんたに殺される!!!


わたしは死ぬのなんか

絶対イヤだからね!!!


とうとうわたしは、カズトトロにぶちまけた。

そして、カズトトロの部屋を飛び出ると、自分の部屋に戻って、ドアを思いっきり乱暴に閉めると

わたしは布団に潜って大声で泣いた。

思いっきり泣いた。



なんかすっきりして、わたしは寝た。

すると明け方・・・・


ぐえ~~ぐえ~~っと音がする。

トイレでカズトトロが何かもどしている。

「ど、どうしたん?」

「なんか胃液が上がってくる」

「だいじょうぶ?」

「うん・・・」


少しすると落ち着いたようで・・・カズトトロは眠ってしまった。

そして、さっき、カズトトロが起きてきた。

「昨日、吐いてたけど、だいじょうぶやった?」

「うん。めっちゃ苦しかった」

「なんやったんかな?」

「・・・・・・ニコチンやわ」


あら。そうなの?わたしの叫びが響いたみたいね。

やっぱつながってるわ~、わたしとカズトトロ。

だからといってカズトトロがタバコをやめるかは知らない。

それはカズトトロの問題。


わたし、我慢してちゃあかんね。

そのまま直球ストレート。投げるときは投げなきゃね。

それが本当の信頼ってものかも。

あー激しい夫婦だこと。

でも、起きたらすっきりなのよね。


さて、カズトトロ、今日はどこへ参りますか?


カズトトロ、最近よくウソをつく。

ウソというより、ごまかしかな?


たとえば、夜11時以降は家の外に出ないっていう決まりがわが家にはある。

どうしても、カズトトロ的症候群には、「ウロウロする」というものがあって、

ちょっと「徘徊」にも似てるのかもしれないような、そんな症状みたいなものがある。


一箇所にじっとする

という行為は結構集中力がいる。

カズトトロはそれがちょっぴり苦手。


特に寝る前は、何かの調整なのかな?カズトトロは急にそわそわし始める。


部屋に入る。ベッドに潜る。突然起きてドアを開け、廊下をどっしんどっしん行進する。

カズトトロ独りなのに、なぜかわたしは「行軍」のような気がする。

何かを引き連れて行進している、そんな感じ。

それほど足音には迫力があり、存在感からの圧迫すら感じる。


「あ、始まったぞ、行進が」

軽く突っ込みを入れてみるけど、カズトトロはちょっと違う世界にチューニングしているようだ。

わたしの声が何パーセントしか届いていない様子。


以前、カズトトロが怪獣だったころは、

この時間になると人格が変化して、急に走り屋になっていた。

真夜中の危険なドライブに出かけるのだ。

何度止めても、懇願しても、泣いて訴えても、怪獣カズーには聞こえない。

お薬を飲んだ状態で、しかも、頭のスイッチが「ヤクザ」にチューニングされてる怪獣カズー。

そのお話はまた後日詳しく書くとして、

ま、そういう世界に入っちゃっていたということね。


その癖はやっぱり今も消えない。


お医者様に「車の運転は絶対ダメ!」と言われているのと、

「それを破ったら、110番して国家権力を総動員するぞ!」というわたしの脅しで、

車の運転はしないでいる。

(でも、車のキーはわたしの部屋においてある)

自分も「事故すると誰かを殺すかも」という思いがあって自制している。


で、ウロウロする。

ある程度は自由にしてもらおうって思うけど、何か枠は決めたほうがいい。

だから11時以降はなるべく外出禁止。


やっぱね、ひっそりと寝静まった住宅街を、ちょっとだけ焦点の合わない、

でっかいおっさんがよろよろ徘徊してたら、

今のご時勢悲しいかな「危ないおっさん」のレッテルも貼られかねない。

たまーに、思い出し笑いにしては笑いすぎやろう?っていうぐらい

大声で大爆笑してたりもするので、拍車がつくかもしれない。


ま、そんな話を直接カズトトロにもして、なるべくウロウロしないでいようにねって約束している。



でも、守れない。

ちょっと台所でお茶汲んでくると言い訳し、外へ出る。


約束とか決まりは破るためにあるようなものだから、仕方ないっちゃー仕方ない。

だけど、放置っちゅーわけにもいかない。


ううむ・・・。


お!こうしよう。


ガチャリ。


わたしは裏口の鍵を閉めた。


カズトトロ、戻ってくる。

開かない裏口。

慌て困惑するカズトトロ。

開かないドアをガチャガチャやってる。


わたしは鍵を開けた。


ばつの悪い表情のカズトトロ。


「出ないって約束したじゃないか!」

「ごめんなさい」


だけど、ここまで。これ以上は言っちゃダメ。

瞬間の勝負。

瞬間的教育的指導!!

これを何度か繰り返して、学習してもらう。


だって、カズトトロはもうすでに違う次元へチューニングを変えているから。

もう「徘徊」のチューニングじゃないのだ。


その場で叱らないと、もう意味はない。

ちっちゃい子どもを叱るときと同じで、そのとき言わないとわからない。

動物的なのだ。

「どうしてこんなことしたの?」とか

「わたしがどれほどいつもあなたのことを心配してるかわかってるの?」とか

「何回言わせれば気が済むの!」とか

「あなたは、何度言ってもわたしの気持ちなんかわかってくれないのよね!」とか

そういうの、意味がない。全く効かない。


これ、結構辛い。

わたしがぶれると、思いも心も届かない。

でも、ぶれるもん。いろんな思いが交錯するもん。

でも、カズトトロに瞬間的教育的指導するときには、このぶれ、邪魔。


わたし、部屋にとじこもって泣きました。

どうしてわたしの想いが通じないのかな?どうして何度言ってもわからないのかな?

わたしのやってることには意味があるのかな?

えーんえーん。


隣からは、テレビを見て笑ってるカズトトロの声が聞こえてきます。

わたしは余計に悲しくなってきました。

えーんえーん。


わたしのやることなんか全部無駄なんだー!

どうせろくな結果にはならないんだー!

もうダメぇぇぇぇぇ!!

えーんえーん。


(内輪通信入れます。ヒトラーねーさん、昨日は元型つぶし屋の大宴会でした!)


泣くだけないて、わたしは寝ました。

目覚め、よかったです。

カズトトロは眠っています。

静かな寝息をたてながら。




今日はお天気もよかったし、カズトトロと一緒に奈良の街をドライブした。

気温は20℃を越えていた。

もう車内にエアコンでもかけようかという勢いだった。


「暑い~~~クーラーかけてよ~~~」


暑がりのカズトトロ。

昨日は寝るときにとうとう冷房をかけていたので、速攻、切った。

いくらなんでも冷房は早すぎる!!

どうやらカズトトロ的には、初夏のようだ。


「窓を開ければ気持ちいいよ」


奈良の空気は大阪と違って澄んでいる。

窓を少し開けて、ドライブを続けた。


太陽が沈むと、さすがにちょっと肌寒くなって窓を閉めた。


あれ?????

なんか妙だぞ????

なんだ?この感じ???


窓を閉めて、数分すると車内に妙な雰囲気を感じた。

なんだか胸が締め付けられるような感じ。

慌ててわたしは窓を開けた。

すぅ~っとした。


また窓を閉める。

また重苦しい雰囲気。

窓を開ける。すぅ~っ。

何度かそれを繰りかえす。


そして、わたしは、ハッと気がついた!!


「ね、カズトトロ、石鹸で体洗ってる?」

「洗ってるよ。」

「この前洗ったのはいつ?」

「・・・・・・」


ニヤニヤして、答えないカズトトロ。


「毎日お風呂入ってるよね?」

「うん」

「頭は洗ってるよね?」

「うん」

「じゃあ、体洗ってる???」

「・・・・えへへへ、洗ってない~!」

「え゛!!どれぐらいよ!!」

「一ヶ月~」

「あんた!!体、めっちゃ臭いで!!!」

「げ、うそ!!」


そうなのだ。

窓を閉めた途端に車内に立ちこもった重苦しい空気。

それはカズトトロの体臭だったのだ。


カズトトロ、ただいま、一ヶ月ぶりに体を洗っております。

なにやら聞こえてきました。


「デミちゃ~~ん、一回目、全然泡が立たないよ~~~わはははは~~~」


・・・・・・笑い事じゃないやい。

毎日お風呂に入ってるから油断しとったわたしも悪い。

シーツや布団カバーなんかはマメに代えてるので、気付くのが遅れちゃった。


ときどき、こういう時期があるんですよね。

突然、カズトトロが、フケツマンになっちゃうときが。

こっちが気をつけてないと、ず~~~っと同じ服着てたりね。


お、風呂から出てきたぞ。

いい香りさせてるじゃないか。


カズトロロ、この季節、新陳代謝も活発になるぞ。

臭いとキレイなネーちゃんにも、もてないぞ!!!


ふっふっふっふ。

カズトトロ、キミのやりそうなことはわかっているのさ。

ふっふっふっふ。


ピンときて、貯金箱を開けてみた(開閉がいとも簡単な作りなんです・・・汗)。


あははは、ないじゃん。

大きなお札が2枚。


「こら~~~~!!なんで抜き取るのよ~~~!!

 約束やったでしょ?抜かないって。

 そういうことはしないって!!」

「・・・・○○○○(カズトトロが必要なサプリの名前)買うから、そこから取った・・・」



うそをつくな!

まだそのサプリはあるじゃないか。

それに、サプリ代はわたしに言えばもらえるのをしってるじゃないか。

カズトトロに財布を見るよと了解を取り、開けてみたら

申し訳なさそうに、1万円札が2枚、ちょこんと並んでいた。


「これは取るよ。これは貯金箱に入ってるべきお金だよ」

わたしは、カズトトロの見ている前でお札を抜いた。


貯金箱にいくらたまっているかは、カズトトロが一番よく知っている。

そろそろこっそり抜き取りたい誘惑にかられるのも仕方がない。

そして、それを行動に移すのはごく自然なことなんだ。


それを充分にわかった上で、わたしはカズトトロを叱った。

こういうときは、わたしは大阪のオカンそのものになる。

でも、決してやりすぎない。

ここ、肝心。

自分の呼吸に意識を向けて、決してぶれていないところで「叱る」。

感情的になったら、カズトトロには届かない。


さてと・・・

どうしようかな・・・


あ、そうだ!


わたしはとりあえず、白い紙に「金券 2万円分」と書いて、それをソフトクリームバンクに入れた。


この金券をもっとかわいくてウキウキするような描き方にしようって思った。


この金券は、demilverとカズトトロの間でだけ換金できるものです。


いけるぞ、カズトトロ!

だいじょうぶだよ、カズトトロ!

こっそりも、うそも、大事なんだぞ、カズトトロ!


大好きだぞ、カズトロロ!

貯金箱作成大成功♪

自分で枠を決められないカズトトロには、

こっちが枠を決めてあげたほうがいい。

そのほうが安心するんだね。


枠を決めるときも、面白さと楽しさの工夫を忘れちゃいけない。

それはわたしの腕の見せ所。


着々と千円札がたまっていく。

いい感じ。

「やればできる!」という小さな自信が、カズトトロにはうれしいみたい。


「なんでもいいから」とか「自由に」っていうのは

案外難しいことなのかもね。


さて、カズトトロ、お金がたまったら何するの?

一日・・・円って決めて、やってみた。

いけるぞ、カズトトロ、やればできるじゃないか。


でも、すっからぴんの財布になってるのはちょっとね・・・。

「宵越しの金は持たねぇ~」ってのは言い訳にはならないよ。


どうしようかな・・・

ええと・・・あ!そうだ!!!


わたしは、貯金箱を買ってきた。tyokinbako


どうせなら、でかいのがいい。

どうせなら、カズトトロの大好きなものがいい。

あちこち探してようやく見つけた!


名前も素敵「ソフトクリームバンク」。

とってもお金持ちになりそうなネーミング。


見た瞬間、カズトトロは「おお~~ええな~~それ~~!!」と歓声を上げた。


「ね、これにお金貯めようよ。」

「おお、それはいいな。」

「渡したお金の残金をここへ入れるねん。」

「そうしよう!!」


早速カズトトロは千円札を取り出した。

「これ入れとくわ」

「すごーい、大盤振る舞いやな!」


そして、一人映画を見に行った。

いつもならタクシーで帰ってくるくせに、徒歩で戻ってきた。

そして、

「貯金箱どこや~~?」

「ここだよ~~~」

「3千円入れておくわ」

「ええ??!!すごいやん!!ちゃんと残せたん?」

「おう、貯めて2兆円ぐらいにするわ」


ま、きっと途中でその貯金箱を開けたくなるだろうけど、

とりあえず、出だしは好調だ。


2兆円、よろしく。



こら、カズトトロ!

ダメじゃないか。

あったらあるだけ使ってどうするの!!

一日いくら使えばいいわけ??!!

ものには限度ってものがあるんだぞ。


行きたい場所へ、行きたいところに行ける自由。

それをあなたは手に入れてるじゃないか。


でも、あの使い方はひどいぞ。

一日何万も使ってたら、一ヶ月どれぐらいいくのかまだわからんの??


あんたはなんだってそうなんだ。

うちにおやつを買い置きしないのは、あんたが一日で全部食ってしまうから。

ヨーグルトやアイスクリーム、ジュースも

あったらあっただけ、全部飲み食いするのは許さないぞ。


サプリメントも、あるだけ飲むし、調整できない自分を認めなさい。


それが病気のせいだっていうのは知っている。

だーけーどー

こっちの世界で生きていくことを選んでいるのなら、

ある程度の決まりや枠は守りなさい。


よく「病気を憎んで本人憎まず」って言うけど(言わないか)

それは違うよ。

病気も含めてあなただよ。

病気も個性の一部なんだ。

だからね、

3ヶ月ほど好きにさせたけどさ、

もうダメだよ。

枠を決めるよ。


毎日使っていい分だけ、朝渡すね。

交通費などの諸経費は言えば渡す。

どうしてものときは、カードを切りなさい。

わたしは、カードを預かるような真似まではしたくない。


いいかい、カズトトロ。

あなたには一番難しい「境界線」を体で魂レベルで覚えてくれ。

あなたには説教もアドバイスも無駄なのは知っている。

わたしはあなたの魂に直接届くように話すだろう?

会話一つも命がけなんだぞ。


いいかい、カズトロロ。

あなたはトトロだけど、この現実の世界の住人でもあるんだ。

だからトトロ。ちょとだけ、頑張ってみようぜ。


だいじょうぶだ、わたしがついてる。

絶対依存させない、わたしがついてる。

応援してるぜ。カズトトロ。


世界はあんたのものだよ。

あんたが主役だ。


だからこそ、ここ、越えてみよう。

だいじょうぶ、あんたならできる。

あんたはカズトトロだからな。

わたしはそれを知ってるぞ。