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東京新聞望月衣塑子記者と歩む会で出逢った人たちの会  · 

 

安倍元首相襲撃事件の山上徹也被告への検察の求刑、無期懲役によせて!「戦後前例のない事件」と断じた検察官は、よもや山口二矢:おとやをお忘れなのでしょうか?(判決は来年1月21日)

 

「安倍元首相襲撃事件を受けて日本社会は事件の本質とは異なるところで反応し、軌道修正がされないまま安倍元首相は神棚に祀り上げられようとしているが、私たちが見逃してはならない事件の要はこうである」

 

「すなわち今回の犯人のような、親の入信で家族と自分の人生を破壊された宗教二世の存在は、こうした事件が起きて、初めて社会の眼にふれるのだということである。私たちの社会は貧困・宗教・病気などで疎外された人びとが這い上がれる社会ではない」

 

「追い詰められて事件を起こして初めて、私たちはようやくその苦しみを発見するだけなのだ。こうした底辺に注がれる政治の眼は冷たく、そもそも見ていないというほうが正しい。長く政権の座にあった安倍元首相の国会答弁の姿が何よりの証拠である」

 

「野党の質問をのらりくらりとかわしてまともに答えず、突っ込まれて逆切れし、薄笑いしながら野次を飛ばす。国会での質疑は一言一句議事録に残り、後世に伝えられるが、そんなことは知ったことではない人が一国の首相だったのである。そして、国民の代表が集う国会でそんな答弁に終始した人の眼は、徹底して国民を見ていなかった」

 

「いわんや宗教二世の苦しみなど眼中にあったはずもないが、国民の苦しみに背を向け続けた人が国葬とは何の冗談かと思う」

 

(作家の髙村薫さん、『サンデー毎日』への寄稿

 『暴力を正義面で糾すより底辺の現実を受け止めよ』から)

 

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