巨額な資金が市場から一揆に流出している。
その流失の正体は、人間の欲望の結果が創り出した金融不安という
見えない亡霊である。
亡霊は、今や世界市場を暴れまわるモンスターとなって実態経済
に襲いかかっている。
サブプライム、米国における住宅バブルの崩壊。
崩壊の危機は、誰もが予想していた。起こるべくして起こった。
要は転換点となるタイミングの問題だけだった。
そして、資金の流れを逆転させる引き金となったのが、リーマン倒産。
不安の火種は、金融システムの導火線に火を放ち、大爆発!
今、世界のあちらこちらで爆発は繰り返され、金融危機という緊急事態
となった。
着地点はいまだに見えない。
株価暴落、円高、市場金利高。
日本の金融システムは、比較的健全だとされているものの、それを
担保するものは何もない。
特に世界における主要市場の株価下落率(2007.10月末と比較)は、
上海、ロシア、香港、日本と続き、世界で4番目で、それでも、米国
は8番目となっている。
[主要市場株価下落率]
1 上 海 66.4%
2 ロシア 62.0%
3 香 港 52.8%
4 日 本 50.6%
5 ブラジル 43.2%
6 フランス 41.1%
7 ドイツ 39.1%
8 米 国 38.4%
9 英 国 35.8%
10 カナダ 34.4%
(10/11日経新聞朝刊より)
サブプラム危機は、間違いなく日本にも上陸している。
そして、それが実態経済に与える影響は、米国のそれよりも遥かに
大きいのではないか・・・・? 株価下落率は、それを物語っている。
この先、日本の経済に待ち受けるものは何か・・・?
サブプライムにより直接被害を被る企業の姿が、まだ霧の中に覆われた
ままであることが、サブプライムショックの現実身を麻痺させている。