丹下左膳餘話百萬両の壺
昭和10年と非常に古い映画なのですが、これがナカナカ面白い。
まだ時代劇というジャンルが形になっておらず
無声映画からトーキーに変わった時期なので
俳優も芝居のやり方すら暗中模索の中で作られている感じです。
なので、私たちが思ってるような時代劇のスタイルではありません。
技術的な面では、あまりクローズアップも使ってませんし、
生々しい描写もほとんどありません
内容的にも、かなりアッサリした印象を受けることでしょう
そんな映画なんですけど、全然古さを感じ無いんですよね。不思議なことに…
現代の時代劇だと着物の裾が肘に引っかかっているような
乱暴な動きをしている人が多いのに、
この時代の役者は和服の着慣れ方がしっかりしてて、
凄く自然なんです。
黒澤明が時代劇を作る時、当時のリアリティーを描くために
役者のカツラを凸凹にしたり、着物を土に埋めてボロボロにするなど
過剰な演出をやっていました
だけど、この頃の映画は、そんなことをやらなくても、
ある程度の雰囲気は出せていたんですね。
面白いことに、この作品は、少年ジャンプの漫画
ONE PIECEの作者が強く影響を受けている作品の一つで、
作品中に登場するロロノア・ゾロのキャラクター造形は
この作品がベースになっていることが、この映画を観るとよく分かります。
丹下左膳が刀を口に咥えて抜刀するシーンの格好良さは今観ても身震いがしますね。
※殺陣シーンだけ集めたMADムービー
この作品はパブリックドメインに帰した作品なので、
映画の全編はニコニコ動画でも観ることが出来ます
興味がある方は是非。
