「ちゃららちゃららちゃららちゃらららんらんちゃららちゃららちゃららちゃらららんちゃ...」
...ん「ホテルカリフォルニア」で思い出した訳ゃなぃけど、そろそろ晩ご飯買いに行かな スーパーの場所はエレーナちゃんに確認済み。
ルーブル持って、鍵持って、サム子をベッドの下にしまい、くちゃぃエレベーターで下に下りる。部屋の天井もそぅだけど、ロビーのはまた更に高い。玄関は黒光りのする重厚そぅな木製ドア。取っ手なんか小粒な私の目線の高さまでもある。
「むっ なんこのドアっ めっちゃオモっっ」
周りには誰も居なぃ。ググググッっと根性で押し開ける まだ8月の終わりなんに、ハッとするほど肌寒ぃ。ちゃんの地図の通り、左へポツポツ歩ぃてく カーブを回って右手側のコンクリートの建物...コンクリートの…
「はっ...廃店っっ」
建物のずっと手間には、ミルク売りかなんかのブースがある。でもその奥の「お店」には、何の広告も看板も無ぃ。外はガラス張りゃけど、景色の反射で中は見えん。人の出入りも見当たらんし...
と、どこからともなく1人のマトリョーシカ(スカーフ巻いたおばぁさん)がよた〜よた〜と現れて、建物の中へと入ってく。と、すると今度は別のが建物の中から現れて、大きなガラガラを引っ張ってく。
「なんゃ お店、ちゃんとやっとるゃん」
ふん、確かに近ずいて行くと、中で人が動くのが見える 番台の様な物が点々と並び、その上になんかモノがある。至極寂れた「道の駅」みたぃだ。
「でぃぇ〜ゔぅしか(お嬢さん)、入るの入らないの」
おっと私、茶髪のおばさんの道塞いでる。はぃはぃ、入ります入ります
こぅして見ると、は殆どがおばぁさんで、は余りスカーフをしてない。慣習的なものなのか、髪の毛の量のせぃだろか。
にせかされ、中に入ると、殆ど無臭の乾いた空気。生鮮食品が無いのが分かる。番台の上にはほぼ何もない。ジャガイモ、ビーツ、トマトの缶、あとは瓶詰めピーマンか…
「ピーマン…瓶詰め......」
まぁ最初から野菜は買う気なぃし、何がどんな形であろぅが無かろぅが、全くもって衝撃じゃなぃ。奥を見渡すとチーズのブースとパンのブース。
「よし、あれとあれと、外のミルクで今日と明日の朝は決まりゃな」
ケースの中には色んな種類のチーズがある。
うゎ アメリカに負けてへん 値段安ぃし、ブルーいこ、ブルー
「すみません ブルーチーズ100gくださぃ」
「…100っ 100っ」
え なに なになに 100じゃダメなん だって「グラム売り」って書いてあるじゃん
でもどぅ見てもは不服そぅ...
「えと...あの...じゃぁ...200...かな」
「だ〜 はらしょ〜(ハィOK)」
はらしょ〜って言われたって、冷蔵庫も無いんにどぅするん でもまぁ元々カビってるし、1〜2日くらぃなら…
ありこれってマギーブイヨンじゃね 1箱10キューブのヤツ。よく見ればパッケージはアルファベット。めちゃくちゃ舶来モンゃんか アメリカ製なんゃか こんなん庶民の人、買えるん 値段は......
「え バラ売りっ 1個づつバラバラ売りっ」
1個1㎤くらいのマギーブイヨンを、箱をバラしてバラ売ってる んなコトしてOKなんっ 衛生的にも法律的にも、んなご丁寧なコトしてOKなんっ
ありぇな〜...くはもはゃなぃ ここにこぅしてありぇてるっ 買いたくなぃ...別に頼まれちゃなぃけれど、絶対こんなモン買いたくなぃ 出どころとか賞味期限とか、全くもってわからんゃん
訳の分からんマギーブイヨンはさて置いて、さっきから見えるパンのブースがめちゃくちゃ気になってぃる 気のせぃか、ブースの上をハエがブンブン飛んでるょな。ヤツらがパンに止まる前に、さっさと買ってしまゎなきゃ
けどパンの大きさが段じゃなぃ 非常に非常に段じゃなぃ 三つ編みパン、美味しそぅ...でもこれ1人じゃ3日分 あ、でも黒パンなら日持ちどぅゃろ。もともとが固いんゃし。
「あの〜…黒パンを1ローフ…」
ドキドキしながらブースの中のに頼む... ここでも「1っ」って言われたらどぅしょぅ...
「でぃぇ〜ゔぅしか...」
ナニっおばさんっ あたし絶対買わなぃよっ 2つは絶〜対買わないよっ2つとか言ぅならもぅ要らんゎっ
「でぃぇ〜ゔぅしか...どっちの黒パンが欲しぃの」
え あ、そぅか よく見りゃ黒パン、2種類ある いけんいけん、神経がカルチャーショックにヤラれかけとる
「えっと...この真っ黒ぃほぅを...」
「はらしょ〜」
...疲れた... なんかムダに疲れた でもブルーチーズと黒パンゲット。あとは外のブースでミルク買うだけ。店頭にあったんは1ℓのカートン容器ゃったっけ。あれも明日までやったら大丈夫ゃろ。
「すみませ〜ん、ミルクください。え ミルク無い え だってそれ... え、ケフィールかよっっ」
もぅケフィールも日本に入ってご存知の方も多いだろぅが、ミルクがヨーグルトに変わる中間地点の半トロ液と思って貰ぇば、味も喉越しも間違ぃなぃ。
寮に帰って、収穫物をベッドに広げる。ブルーチーズに黒パンにケフィール🥛...なにこの「酸味・すっぱ」尽くし。喉が乾いて死んでまぅゎ
「やっぱここいらのお店ゃダメゃゎ... 明日は町まで行かなゃゎ...」
黒パンをかじってケフィールをちびり。すっぱぁ〜 もぅ今日はチーズ要らん
再びベッドにバタンと倒れ、なんとなくTV📺をつけてみる。ロシア語の映画🎞に英語のニュース📰 イギリスのMTVにドイツのスポーツチャンネル⚽️ MTVにセットする。
Ace of Base... ダレ 初めて聞く名前。アメリカのMTVとはだいぶ曲種が違ぅ...まぁここヨーロッパゃもんなぁ…🌍
「ヨーロッパ大陸に来たんゃなぁ...🌍」
そんな事を考えながら、全く未知の Ace of Base のイマイチ聴き慣れなぃビートを耳に、イマイチ寝慣れないベッドの上で、イマイチ不満気にウトウトまどろむ...
次回「戸惑いのお友達編」へとつづく