劇部屋24シアターズ

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劇部屋24のオリジナル作品「月羽妖夢伝」制作近況や
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ということで ナイナイ おこづかいを

 

はたく、<ベシベシ>

 

おっと、1000円があるぞ。

 

ではでは これで

 

カクテルつくるやつを

 

買っちゃいましょうか。

 

ってなことで。

 

早速手に入れました。

グラスも併せて買っちゃって・・・・

 

さて。どうしたものか。

 

考えるだけで疲れた。

 

では、また

ヘルシー+ノンアルコール+おいしいかも+自作+冷たい=

 

ボクが求める飲み物は

 

これなのであーる。

 

冷蔵庫のなかで冷やしても

 

せいぜい5度くらい。

 

やがてぬるくなっちゃうの

 

コー〇ばっかり飲んでても

 

糖分すごいことになっちゃうので

 

どうしようどうしようどうしようどうしよう・・・

 

 

そのうちひらめいた!!

 

そうだ! 酢だ!!

 

ということで スーパーに走り、

 

「酢」をゲット。いまの酢の種類ってこんなにあるのねって

 

妙に感動。

 

代表格5種をピックアップ。

 

これ以降、どんどん

 

つくっていきます。

 

酢に詳しい先生方にも助言いただきたく

 

リンクでも張っておこうかと思いました

 

では また

6月になってしまう。

 

今年も暑くなりますよ~

 

だってさ・・・

 

思うんだけどさ

 

夏をのりきるためには

 

なにがあればいい?

 

今年は・・・考えてみた。

 

とりあえず帰ってきてから

 

キュウ~~~ッとやれるのがいい。

 

つめたくって おいしくて

 

それでいて、ヘルシーで。

 

かといって・・・↓はいかん

 

これ、 サケ じゃなくて ミズね。

 

ボク酒のめないので、

 

ノンアルコールで・・・

 

こりゃまた ハードルが高そうだ。

 

では また

5月も末になり、

 

健康診断も行われた。

 

結果は・・たぶん 内科的には異状ないと

 

おもう・・

 

おもうのだけど・・・

 

問題がある

 

問題があるのだ

 

それは 今年も夏がくるということ

 

年を経るたびに

 

どんどんどんどん

 

どんどんどんどん

 

あつくなっていきます。

 

そこで、対抗措置として

 

健康ドリンクを自製しようと思い立ちました。

 

実験台はすべてボク。

 

材料はコメントをくれた人にだけ教えます

 

あ、そうだ、ここ 声劇のとこでもあったな

 

カクテルにちなんだシナリオでも掲載できたらいいな。

 

では、また

華音版~四十九条賭博物語 エピソード3~


★登場人物★
カノン(華音)→おおらか姉御肌な性格な賽振り。プロとして生きていて、
紅の賽打ちとして噂され、華会では桔梗の華音と名乗っている。
この世界の組(ヤクザグループ)の主催する「華会」を何度も取り仕切っている。
彼女の場合、イカサマを行わず、場を盛り上げ、穏便に取り仕切るほうを優先するため
特定の組には所属してはいない。そのため、技術のわりには収入や地位は低い。
護身用に短刀を持ち歩く。日頃から訓練は行っている模様。
→一人称:アタシ、アタイ。 口調:男勝り 姉御調

アキラ (明)→明るく器用な性格をしている。アマの賽振りとして生きていて、
平日は堅気の仕事、夜や休日にイベントとして賽振りとしてイベントを取り仕切る。
自称「緋色の晒の賭場師」。その名の通り、赤いサラシを巻いている。
極貧で幼年時代を暮らす人々が一人でもいなくなってくれればと思う。
温厚で純血派。やや気が弱いところがある。
昼の仕事は運び屋。都のなかで荷物を運搬する業務なので、筋肉質である。
→一人称:ボク。 口調:丁寧 やや弱気。

 


★現在

カノン>56、57、58、59、60!・・・ふう・・おわった・・・

アキラ>素振りなんて・・全く・・精がでますね。カノンさん

カノン>アキラ・・・。どうして、ここが・・・

 

アキラ>おひとりだというのに・・・見上げたものです・・・

 

カノン>アキラ!・・どうしてここが・・・


アキラ>そんな声 出さないでくださいよ・・・

だって、これに彫ってあるじゃないですか・・・

カノン>えっつ?

 

アキラ>なまえ・・それから、住所・・・・

 

カノン>あっ・・・・

 

カノン>その出会いに、この話は始まる

四十九条賭博物語エピソード3

 

アキラ>話はこの日の昼下がりにもどる。

ボクが仕事をしていると、店内にこえが響いた。

 

カノン>こんにちわー

アキラ!いる?

 

アキラ>カノンさん!・・

 

カノン>おおーいたか。

ちょっと いただいたものだから、おすそわけ、な・・・

 

アキラ>これは おいしそうな 果物だ!

冷やしておいて、帰りにでも、たべるとしようか・・・

 

カノン>うんうん。それがいい。

 

アキラ>カノンさん!ほんとうに ありがとう!

 

カノン>いいってことだよ・・
それじゃ、あたしは このへんで。

 

アキラ>あ、あれ?

カノン・・・さん?

 

カノン>ん?

 

アキラ>カノンさん・・きょうは また はやくお帰りなんですね・・・

 

カノン>ああ。そうだけど・・・どうした?

 

アキラ>あ、いや・・・カノンさん・・・、

いつも長居して行くのに・・・って・・・

 

カノン>アハハ、バッカ!

あたしにも用事というものは あるさね。

 

アキラ>そっか!それも、そうですね。

おすそ分けの分、ありがたく頂戴します。

では、お気をつけて

 

カノン>ああ。またな!

 

アキラ>さって・・・ボクは、仕事がまだまだだ・・・

じゃあ、もうひとがんばり、いきましょうか!

 

カノン>それから 数刻の後、 日が傾いたころ・・

 

アキラ>すみません。このわすれもの・・・

護身用にしかみえなくて・・・

どうしても 届けたかったんです・・・

 

カノン>それはそれは・・・ありがとう・・・

 

アキラ>それにしても・・・

 

カノン>え?

 

アキラ>鍛冶師にこんなことさせるなんて・・・

カノンさんってすごいんですね・・・

 

カノン>べ、べつに・・・すごくないさ・・・

 

アキラ>それに 武士でもないのに

素振りだなんて・・・・

ひとりぼっちで・・きまじめというかなんというか・・・

カノン>いや・・アキラ・これはだな・・・

私が単に生真面目だから

やっているわけではないんだ。

それに、私はひとりぼっちじゃない・・・

アキラ>え・・それって・・どういうことなんです?

カノン>まあ・・いいか・・せっかくだから話しておこう。

アキラ>・・・?

カノン>それは、まだ私が幼かったころ・・・



★過去

カノン>1・2・3!

スバル>・・・

カノン>4!5!6!

スバル>・・・

カノン>7!8!9!カノン0!おわった!

スバル>ふう・・・

カノン>どうしたんだよ!兄者!なに溜息なんかついてるんだよ?

スバル>それは・・だ

スバル>カノン・・おまえの将来性を考えると・・だな・・

カノン>またその話か・・・

スバル>そりゃそうだよ・・

カノン>このあいだ、もう、その話はしないって言ったばかりじゃないか

スバル>それはそうだよ。そうだったけど・・・・

カノン>・・・

スバル>やっぱり心配だよ・・・

カノン>兄者!

スバル>そういうのウザく感じるのはよく分かっているのだけど・・
 

カノン>心配なのだろ?あいかわらず心配性だな

スバル>それはそうだよ。

今回の昇進の話だって異例中の異例なものじゃないか。

カノン>・・・


スバル>おかげで君に対しての敵視はすごいことになっているはずだ。

カノン>まあ・・そうだが・・・

スバル>ヘタしたら、いつ暗殺されるかわからないじょうきょうになっているんだぞ!わかっているのか!

カノン>ああ、わかっているさ。兄者。そんなに熱くなるなよ

スバル>いいや、わかっていない。わかってないぞ。カノン

カノン>兄者・・・

スバルどうして、そんなに冷静になれるんだ!どうしてそんなに簡単に自分の感情を殺したりできるんだ!?

カノン>・・・・・

スバル>
俺にはまったく理解出来ん!!お前はからくり人形なのか?

カノン>・・・

スバル>どうか言ったらどうなんだ!!

カノン>・・・。

スバル>カノン!!

カノン>兄者は勘違いをしている。

アタシは怖くって何も言わなかっただけなんだ。

スバル>なんだって・・・・・


カノン>本当の強さとは・・こう着した状況の中で勇気を持った発言をすることなのだと思う。だから、本当に強いのは、兄者なんだ!
 

スバル>そうか・・・そう思っていたのか・・・・

正直、光栄だな・・・・

カノン>兄者・・・・

スバル>それを聞いて安心した。

カノン。人として生きてくれ。モノノケの心になんか、なるなよ。

 

カノン>わかったよ・・・兄者・・・・

 

スバル>ところで、だ・・・・ ひとつだけ お願いをしておこう。
もしも、俺が死んだら・・君が俺のの分まで生きてくれ。頼む。

★現在

カノン>そういって、兄者・・・スバル兄者は去っていったんだ・・・

アキラ>去っていた?もしかして・・・・家出?

カノン>いや、ちがう・・・

正確にはとある組にひきとられていったんだ・・・ドス職人としてな。

 

アキラ>そうだったんですね・・・

でも、兄弟なんだから、いつか会えますよ・・・・

 

カノン>そうかもしれないな・・・だけど、気休めはよしてくれ・・・・

 

アキラ>カノンさん・・・・

 

カノン>アタシたちのところでいう「兄弟」は普通の兄弟じゃない。

血すらつながってはいない間柄・・・

いってみれば あだなに似たものなんだ・・・

 

アキラ>・・・・

 

カノン>一年音信がなかったら 赤の他人。

そう 思えとも教えられたくらいなんだ・・・・。

アキラ>じゃあ・・・スバルさんとは・・・一年以上、音信普通・・・・

カノン>そのまさかだよ・・・・

風のたよりも、文の一つも来やしねえ・・・・

 

アキラ>・・・・。

 

カノン>その時から、アタシは誓ったんだ。

スバル兄貴分も生きようってね。

アキラ>カノンさん・・・

カノン>だから、アタシはひとりじゃないんだ・・厳密にはね・・・

アキラ>いや、カノンさん。君は現実にもひとりじゃない。

カノン>!?

アキラ>ボクも一緒にやるよ!さあ!!つづけよう

カノン>ああ!ありがとう。アキラ!

 

アキラ>そして、太陽が西の空に沈むまで、

ボクたちの声は周囲に響いた

 

カノン>はあ・・・はあ・・・

 

アキラ>はああ・・・はああ・・・・やっと、おわったああ・・・・

 

カノン>見上げたもんだぞ アキラ。まさか、ここまでやるとは

 

アキラ>恐れ入ります。

 

カノン>そうだ、アキラ。もう、こんなじかんになっちゃったし、

今夜はウチでご飯、たべていかないか?

 

アキラ>いいんですか?そんなことしちゃっても・・・

 

カノン>かまわないさ。さ、さ、すわってて、座ってて~

 

アキラ>あ、じゃあ、お言葉に あまえて・・・・

 

カノン>そのときだった

 

スバル>御免。邪魔するぜえ・・・・・

 

アキラ>だ、だれ・・・?

 

カノン>・・・!?

 

スバル>よお。ひさしぶりだな。カノン。

 

カノン>ま、まさか・・・兄者?

 

スバル>おぉ~覚えていてくれたか・・・・

ふふふ・・・おれは満足だ・・・・

 

カノン>酒・・くさい・・・・ 飲んでるの? ねえ!?

 

スバル>飲んでなきゃ やってらんねえっつうの・・・・

 

アキラ>あ、あの・・・これ、どういうこと?

あなたは・・・い、いったい・・・だれ・・?

 

スバル>うるせえ!

ひとに名を聞くときは まずは自分が名乗るのが礼儀だろう!?

おまえは 誰だ?まずはお前が名乗れ。

 

アキラ>申し訳ありません。

自分は アキラと申します。 運び屋の仕事に従事しております・・・

 

スバル>アキラ・・・か・・・・フン!

運び屋ぁ?・・・・フン!! くだらん!!!
おい、アキラとやら。・・・・・俺と勝負しろ。

 

アキラ>!?

 

スバル>おめえがどんなやつか 見定めてやるぜ!!  

 

カノン>やめなよ兄者。

まったく・・・・アキラも、気にしなくっていいからね

 

 

アキラ>・・いえ、ボクはやります。

この勝負、退く理由はどこにもありませんので。

スバルさん、この勝負、受けさせていただきます。

もちろん、表で。決着をつけましょう。

 

スバル>ほう!でかした!!

すばらしい 気力だ!! 気に入ったぞ!
 

カノン>アキラ!

 

アキラ>ボクは大丈夫です。

カノンさん。 あなたは中へ。

 

カノン>もう・・・

 

SE>風の音・・・・

 

スバル>ようやく、ふたりになれたな。 アキラとやら

 

アキラ>ええ。ようやく 二人だけになれました。スバルさん

 

スバル>勝負の前に、はなしがある。

 

アキラ>!?

 

スバル>おめえ、カノンのこと、どうおもってるんだ・・・・

 

アキラ>・・・・・ボクは・・・・

 

スバル>ん?

 

アキラ>ボクは・・・・彼女ことを・・・・・・

・・・・・守りたい存在だと

そう、考えています・・・・

SE>>風の音・・・・


スバル>そうか。わかった。

 

アキラ>!?

 

スバル>それじゃあ、勝負という。

 

アキラ>・・・・!?

 

スバル>いいか? よく見ろ。
勝負は この銭(ゼニ)。 で行う。

 

アキラ>・・・・!!

 

スバル>・・・おもてか?裏か?どっちに賭けるか・・・だ・・・。

 

アキラ>賭けに勝てば これまでどおり・・・

だが、負けてしまった場合は・・・・

 

スバル>即刻、別れてもらう・・・・どうだ?

 

アキラ>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・わかりました。 この勝負、受けて立ちましょう。

 

スバル>そうか・・・・では・・・・・・賭けるか・・・・

 

スバル>ウラ!

 

アキラ>おもて!!

 

スバル>では、まいろうか・・・・・

 

SE>>コイントス・・・・コインが転がる音があってもいい。

 

スバル>結果は・・・・表だ!!

 

アキラ>・・・・スバルさん!!

 

スバル>やったな。オメエの勝ちだ!! アキラ!!

 

SE>>指笛の音・・・・・

 

アキラ>・・・・!し、しかし!!

 

カノン>きいたよ!!やったね!! アキラ!!

 

アキラ>・・・・カノンさん・・・どうして・・・・

聞いてたんですか!?

 

カノン>そりゃそうだよ。負けちゃったらどうしようかと

気が気でならなかったんだからな!!

 

アキラ>・・・・!!

だが、ボクは、心から大手を振って喜ぶことはできなかった

 

<間>

 

SE>>コイントス・・・・コインが転がる音があってもいい。

 

スバル>結果は・・・・表だ!!

 

アキラ>・・・・スバルさん!!

 

スバル>やったな。オメエの勝ちだ!! アキラ!!

 

アキラ>・・・・!し、しかし!!

 

スバル>・・・・この銭は表と表がくっつけられてる。つまり、

表しか出ない 銭なわけだ。

・・・・・この銭を 俺に使わせた、お前の勝利ということさ。

 

アキラ>スバル・・さん・・・・

 

スバル>おっといけねえ。

カノンのヤツに声をかけてやんねえと・・・・・

 

SE>指笛の音・・・・・

 

カノン>はあ・・はあ・・はあ・・・

きいた!! きいたよ!! やったね!! アキラ!!


SE>>鈴虫でも ムーディな音楽でもなんでも・・・・

 

アキラ>・・・・・ふう・・・・

 

アキラ>あの勝負・・・・勝ちなもんか・・・・・・

そうだよ おかしいよ 勝ちなもんか・・・・

 

SE>>石投げる・・・

 

SE>>足音(カノン)

 

カノン>よおっ!アキラ! どうしたんだ?こんなとこで

もしかして、兄者との勝負がひっかかるのか!?

 

アキラ>・・・・ああ、そうだよ。あの勝負、正しく言えば、

負けだよ・・・まったく・・・まいった・・・・まいった・・・

 

カノン>ちがうよ。君は、負けてなんかいない。

君は、勝ったんだ。

 

アキラ>えええっ

 

カノン>正確にいえば、キミのココロが

兄者のココロに勝ったんだ。

 

アキラ>どういう・・・ことだ?

 

カノン>兄者は おそらく 数日前・・・もしかしたら ずっと前から

わたしたちのことを 見つめていたんだ・・・・
そして、興味を持った

 

アキラ>・・・・興味をもった・・・?

 

カノン>ああ。そして。私と一緒にいていい人間なのか、

兄者は品定めにはいったということさ。

 

アキラ>そ、それで・・・?

 

カノン>君が勝ったということさ。

・・・兄者も 心配事が一つ減って・・・

よっぽどうれしかったと見えるな・・・・

 

 

アキラ>まったく・・・かなわないな・・・君の兄者さんは・・・

とっても とっても 強い人なんだな!!ボクも強くならなきゃ

なんだな!!

 

カノン>アキラ・・・・

じゃあ、これからも よろしくな! アキラ!

 

アキラ>ああ!!

エピソード3 おわり。


 

華音版~四十九条賭場物語 エピソード2

 

★登場人物★
カノン(華音)→おおらか姉御肌な性格な賽振り。プロとして生きていて、
紅の賽打ちとして噂され、華会では桔梗の華音と名乗っている。
この世界の組(ヤクザグループ)の主催する「華会」を何度も取り仕切っている。
彼女の場合、イカサマを行わず、場を盛り上げ、穏便に取り仕切るほうを優先するため
特定の組には所属してはいない。そのため、技術のわりには収入や地位は低い。
護身用に短刀を持ち歩く。日頃から訓練は行っている模様。
→一人称:アタシ、アタイ。 口調:男勝り 姉御調

アキラ (明)→明るく器用な性格をしている。アマの賽振りとして生きていて、
平日は堅気の仕事、夜や休日にイベントとして賽振りとしてイベントを取り仕切る。
自称「緋色の晒の賭場師」。その名の通り、赤いサラシを巻いている。
極貧で幼年時代を暮らす人々が一人でもいなくなってくれればと思う。
温厚で純血派。やや気が弱いところがある。
昼の仕事は運び屋。都のなかで荷物を運搬する業務なので、筋肉質である。
→一人称:ボク。 口調:丁寧 やや弱気。
 


アキラ>ここは四十九条街。東西7区画、南北7区画に基盤目状に整備された都。
カノン>この街では、沢山の人が生活を営んでいた。
アキラ>ボク、アキラは昼間は,とある力仕事の商売についていて、
夜や休日は催し物屋として賭場をひらいている、
カノン>アタシはとある組の要請で賭場をひらくことを生業としている。
その手の口から依頼があれば、場所を確保しては会を催している。
 
カノン>はじまりは、とある晴れた非番の日。
アタシが街に遊びに行った時のこと。
アキラ>このとき ボクは いわゆる仕事の日。
ボクはサイコロ相手ではなく、眼前にある「荷物」と戦っている日だった。
アキラ>よいっしょ・・・よいっしょ・・・ふう。これで6つ。

アキラ>あ!お客さん! いらっしゃいませ。あ、商品準備でございますか?
ええ。ええ、ええ。もう、もう、出来ておりますよ。
これでございますね。毎度ありがとうございます。
アキラ>え?これ一式を。ご自宅まで? 了解しました。早速お届けしますので。
はい、はい・・・それでは ありがとうございました。
カノン>やあっ! アキラ!!
アキラ>え? だれ? ボク・・誰かに呼ばれた?
カノン>こっち こっち! 呼んだのは アタシだよ!!
おーい! アキラーー!
 
アキラ>!? こ、こんにちは・・・?
カノン>よおっ 近くを通りがかったものだから、
お邪魔してみたんだよ。元気だったか?
アキラ>あ、あの・・どちらさま・・でしょうか?
カノン>・・・!?
本気で言っているのか? 私だ!カノンだ!!
アキラ>カノンさん!? ほ、本当!?
・・・感じがちがうから びっくりした・・・
カノン>失礼だぞ!コラ!
アキラ>ゴメン・・・
 
アキラ>ところで、ここがよく分かりましたね
カノン>ああ。 いろいろ 歩き回ったからな・・・
アキラ>で、 何の用なんです?こんなとこに
カノン>用か。・・いや・・さ・・・
アキラ>ん?
カノン>・・・用ってのがなかったらきちゃいけないのかい?
アキラ>あ、いや・・・そんなことないですけど。
カノン>ちょっと・・・興味もっちゃったんだ・・・・
アキラ>興味?
カノン>一緒に賭場を手伝ってくれた人間がどんな人だったのか?ということにね。
アキラ>なるほど・・・。
せっかく来てくださったところ申し訳ないんですが、
こちとら まだ仕事なんです。
自由になるのは 日没くらいになるんです・・・・
カノン>そうなのか・・・ 悪かった、邪魔したな・・・
アキラ>いえ・・・・
すんません。全然イケてないブ男でした。すんません。
カノン>じゃ・・・

アキラ>昼からの作業は、配達がメインの仕事となった。
お得意様である、越前屋への反物の納品だ。
アキラ>よっし・・・納品物の最終確認終了・・・・
ここは、早めに出発だ・・・・
アキラ>姉さん!品物がそろったので、そろそろ出ます!
レナ>あれまあ、予定時間はまだ先なのに
ちょと早いんじゃないのかい?
アキラ>いえ。道中何かあってはいけませんので、これで、行きます。
違約金発生しても 払えませんので・・・・
レナ>そうかい。では、気をつけて。
あ、そうだ、おまえさんは、どのルートから行くの?
アキラ>五条大橋を渡るルートを行こうとおもいます。
衝突は避けたいので、なるべく大きい通りを行こうと思っているからです。
し、しかし・・・・なぜ?
レナ>なんでもない。じゅ、従業員の仕事を把握くらいしたって
べ、別にいいでしょっ!!
アキラ>あ、まあ・・・たしかに・・・そうですが・・・・


アキラ>越前屋への道中は町中を走るため、通行人への衝突など 
気を付けなければならないことがたくさんある。
イチャモンをつけられて、予定時間までに到着できなかったということだけは
避けたかった。
以前、同僚がこの状況で多額の罰金を取られたことがあり、
ボクはそれを警戒していたのだ。
 
アキラ>ほっ・・・ほっ・・・ほっ・・・・
アキラ>早くから出たこともあり、道中はすこぶる順調だった。
このぶんなら・・余裕だな・・・・
そこまで考えたとき、ふと、後悔がよぎる。
アキラ>あの娘に、わるいことしちゃったな・・・・・
カノンさん、ちょっと寂しそうだったな・・・・
カノン>よござんすね!しょうぶ!!
アキラ>あのところなんかは カッコよかったよな~
自分では まず できない・・・・
ぜひぜひ ファンにさせていただきたいものだよな・・・・
それに引き換え、ボクは・・・・なにやってんだろ・・・
こんな ちっぽけな要件にさえ 

全力で取り組まなきゃ結果だせないのに・・・
カノン>背後を預けるのは お前ががはじめてなだけだ・・・・
アキラ>向こうは、そこまで信頼してくれたのに・・・・あーあ。
ま、自分には身分不相応な出会いだったということで・・・・

アキラ>そのときだった・・・・
ゴロツキ>おい・・・・
アキラ>!!
ゴロツキ>なにぼーっとしてんだ。
アキラ>あ、いえ・・・・・
アキラ>ボクの背筋に冷や汗がすーっと流れるのだった。

カノン>そのとき、私はひとりヒマをもてあそんでいた。
カノン>あーあ。もし、アイツを誘うことができたらな・・・
この五条大橋の近くにある茶屋でお菓子おごってやったのにな・・・
カノン>・・・ん? 罵声・・?
騒ぎでも 起こっているのか?
カノン>事実、その声を聞きつけたやじうまが 人垣を作り始めていた。
そして、その中の渦中にある人間をみて、私は戦慄を覚えた。
カノン>あれ? あれは・・・ アキラ・・・!!
ゴロツキにかこまれちゃってる・・・・
私は駆け出していた。

ゴロツキ>てめぇ!これじゃ全然たりねえんだよ!
さっさとカネだせやカネ!
アキラ>そんなこといったって、 ありません!
無いものは ないんです!!
アキラ>なに!?無いだと!? 使えねえ・・・・
これでも 売りさばいてやるかな~
アキラ>いけません! それは それは大切なものなんです!!
ゴロツキ>大切なものぉ? フン! 越前屋に持っていく 反物だろう。どーせ。
おい!みんな!!こいつを売っちまえば、さらに いいカネになるぜえ!!
アキラ>お・・・おまち・・・ください・・・・
ゴロツキ>ん?なんだ おめえ。やんのか?
アキラ>やるもなにも、私たちは、お届けするのが仕事。
こんなところで つまずいているわけには・・・いかないのです!!
ゴロツキ>なーんだとぉ!!
カノン>おまち!!
アキラ>!?
ゴロツキ>あぁ?
カノン>やめな。 嫌がってるじゃないか。
カタギの人間に手ェだすとは なかなか いい度胸してるじゃないか
ゴロツキ>ほおおおお! おめぇ ええ度胸してるじゃないか!
しかも、いい胸してやがる・・・
ゴロツキ>・・・・!? 痛でぇ痛でぇ痛でぇ・・・・!
てめぇ! なにしやがんだ!!
カノン>・・・・今なら、まだ許してやるよ。
アタシを・・・紅の賭場師(とばし)カノンさまを知らないわけじゃないだろう?
ゴロツキ>ちっ!面倒な奴がでてきやがった!!
おい!てめえら!!今日のところは ひきあげるぞ!!

カノン>大丈夫かい?
アキラ>あ、ありがとうございました。カノンさん
カノン>いや、いい。お前には貸しがある。
それより、越前屋への納品は大丈夫なのか?
アキラ>あ・・・はい!大丈夫です!! まだ間に合います!
時間に余裕もって出発しましたから!
カノン>そうか、それはよかった。
では、行ってくるんだな。 私は、これで。
アキラ>ありがとう ございます・・・・
カノン>擦り傷を作りながらも、足早に越前屋に向かう

アキラをしり目に、わたしは、先を急いでいた。
カノン>・・・・・なにか、怪しい・・・・

アキラ>半刻後・・・
ボクは納品を終え、越前屋から納品書を手渡され、

店に戻ろうとしていた。
アキラ>おかしいな・・・・
ボクは 首をかしげざるを得なかった。
アキラ>越前屋の番頭、妙に驚いた顔をしていたな・・・
そんなに 時間通り納品することが 珍しいのか?
いやいや そんなはずはない。
いままでだって 何回も 納品は行っているはずだ・・・・
どういうことだ?これ。
アキラ>違和感を隠しながら、ボクは一路、店へと向かった。

アキラ>ただいま・・・
レナ>おお! アキラ! 遅いじゃないか!!
いま、越前屋さんから使いが来てさ・・・
クレームの申請が来てるんだよ・・・
アキラ>ええっ そんな・・・
だって、ボク・・時間内に届けましたし・・
反物にだって汚れとかつけてないし・・・
レナ>とにかく、なんとかしておくれ。
ちなみに 向こうが提示する金額は
これだけだよ・・・
アキラ>ええっ・・・1両も!?
そんなカネ、払うの納得できませんからね
レナ>そんなこと 言うのなら こちらの店としても
もう、守ってやることはできないね! 
クビだよ クビ!!
アキラ>そ、そんな・・・
どうして、そんなことになるんですか!?
レナ>教えないよ 教える必要もないからね!
カノン>おおっと、それは おかしいね。
レナさんとやら
レナ>あ、あんた だれだよ!
アキラ>カ、カノンさん・・・・!!
カノン>よお。アキラ。お仕事ごくろうさんだな・・・・
レナ>カノン・・ああ!あの 紅の賭場師のカノン!!
どっかいきな! ここはお前のような外道が来る場所じゃない!!
カノン>あら、ずいぶんな言いぐさだな おまえ。
従業員ひとりすら守れないやつが、偉そうな口をきくな!
レナ>なっ・・・・
カノン>なあ、アキラ イイことを教えてやろう。なぜ、こいつはお前を守ろうとせず
カネを払うようにばかりするのか・・・
アキラ>金をはらうように・・ど、どういうことなんですか?
カノン>アキラ・・・おかしいと思わないか?
まっとうな会社なら 従業員の事故に対する補償は 請け負って当然だ。
だがしかし、こいつレナが そのカネをクレームに対して払った記録はない。
アキラ>な、なんだと!?
レナ>じゃあ、そのカネ、どこにいったというんだい
どこかのだれかに 盗まれたとでもいうのかい?
カノン>そのまさかだよ。 レナさん お金はすべて お前さんのふところに
あるんじゃないのかい?
レナ>な、なにを根拠に!
カノン>五条大橋に 沢山の男ども・・・まったく 良くそろえたもんだ・・・
アキラ>五条大橋!? ま、まさか、あれのことか?
レナ>・・・・・。
カノン>あいにく あのうちの 一人・・・デブで三遊太ってやつがいただろ?
あいつは あたしに多額の借金があって・・チャラにするかわりに はいてもらったのさ・・
すると やつは 答えたよ。 レナ あんたに雇われたってね・・・・・
アキラ>も、もしかして・・・・ボクの時も・・・
カノン>そのまさか だよ。レナは越前屋と共謀して 仕組んだのさ
五条大橋という辺鄙な場所で あれだけの男に あんたを待ち伏せさせた
男たちによって あんたは 遅刻する はずだった。 だが間に合った。
間に合ったから、越前屋はびっくりして、伝票を作るのが遅れた。
レナ>そ、そんな・・・・ 言いがかりだ!
カノン>念のため、賭場を調べてみたんだ。 そしたら出てくるわ出てくるわ・・・
あんた 賭場に多額の借金をしているな。 こんな事件がある翌日、あんたの多額の
返済があった・・・番頭が言ってたよ。
アキラ>・・・。
カノン>ほかにも余罪多数。
このあとは北町奉行所にて 検めてもらうといい
知り合いの同心には すでに連絡済みだ・・・・

レナ>くそう・・・くそう・・・くそう・・・・

アキラ>事実、この後直後、北町奉行所の同心たちが大挙してきた。
かれらは ついにボクたちに興味すら しめさず レナを運びだしていた。

カノン>・・・ふう
アキラ>カノンさん。本当にありがとうございました。
カノン>いやいや これくらい どうってことないさ
アキラ>でも・・・どうしてなんですか?
カノン>ん? どうしてって?
アキラ>あのままにしておけば、カノンさんたちも儲かったじゃないですか。なにも
奉行所に渡さなくっても・・・
カノン>アタシはさ・・・ヤクザになりたいわけじゃないんだ。
アキラ>えっ?
カノン>アタシはさ、賽打ちで終わりたいのさ。
アキラ>賽打ちで?
カノン>ああ。サイコロを前に精神をつらぬく賭場師。
・・・変かな?
アキラ>いえ・・・そんなことないですかっこいいです
僕もあやかりたいです
カノン>そうかじゃあまた一緒にやってくれるか
アキラ>その機会があればいつでも
カノン>よし約束だぞ
アキラ>はい!喜んで!!
機会があればと言う意味で言ったこの一言。
でもその機会は意外と早く訪れるのだった。
アキラ>でもそれはまた今度の話だ
 

華音版~黎明編 四十九条賭場物語 エピソード1~

<登場人物>

★登場人物★
カノン(華音)→おおらか姉御肌な性格な賽振り。プロとして生きていて、
紅の賽打ちとして噂され、華会では桔梗の華音と名乗っている。
この世界の組(ヤクザグループ)の主催する

「華会」を何度も取り仕切っている。
彼女の場合、イカサマを行わず、場を盛り上げ、

穏便に取り仕切るほうを優先するため
特定の組には所属してはいない。

そのため、技術のわりには収入や地位は低い。
護身用に短刀を持ち歩く。日頃から訓練は行っている模様。
→一人称:アタシ、アタイ。 口調:男勝り 姉御調

アキラ (明)→明るく器用な性格をしている。

アマの賽振りとして生きていて、
平日は堅気の仕事、夜や休日にイベントとして

賽振りとしてイベントを取り仕切る。
自称「緋色の晒の賭場師」。

その名の通り、赤いサラシを巻いている。
極貧で幼年時代を暮らす人々が

一人でもいなくなってくれればと思う。
温厚で純血派。やや気が弱いところがある。
昼の仕事は運び屋。

都のなかで荷物を運搬する業務なので、筋肉質である。
→一人称:ボク。 口調:丁寧 やや弱気。



N>話は元禄の世。戦乱無く太平なりし頃の話。

表の世では町人文化華やいだ世の中となっていたが、

その背景裏側では、止められぬ闇がひそんでいた。
ここは東西7区画、南北7区画に、碁盤目状に開発された、町人の都 通称「四十九条街(しじゅうくじょうがい)」。

この都市では、今日も事件が起きようとしていた。
これは そんな都市で起きたことの事件簿。
その渦中を駆け抜けた、男と女のちょっと変わった、物語。
オーディオドラマ「黎明編四十九条賭場物語 第一話」

 ★シーン1★ 産業館1階会場「昼賭場」
広さ→6畳間和室 半円形テーブルの上に置かれた台で

賭けイベントが行われている。親をやるアキラがサイコロと

ツボを片手に司会をしている。客との間隔は1メートル程度。

テーブルの客は8人いる。それをテーブル外からカノンが

みていた。★★★★★



アキラ>サアサアサアサア、

みなさん寄ってらっしゃい見てらっしゃい!

お待ちかね!丁半勝負の時間だよっ!

取り決めは簡単。種も仕掛けもないこのサイコロ。

こうやって入れ物の中でカチャカチャして
出てきた目をあてるというものだよ~

サアサアサアサア賭けた賭けた!

丁か半か、さあ、さ、はったはった!!

カノン>・・・・

アキラ>サアサアサアサア・・丁がでました半もでました。
その割合は丁がちょっと多いか?
さてみなさん!いかがでしょう?いかがでしょう?

カノン>フン!・・・
アキラ>(ちょっとムッとして)

・・さあ。出そろいました~出そろいました~

いかさま、八百長、口八丁に手八丁、

その類の仕事はやっちゃいませんやりません。
ささ、はったはった~~~~

アキラ>(でたことを確認してから)

さてまいります!よござんすねっ!
しょうぶ!!
アキラ>7!でございましたっ!!


アキラ>さてさて、お客人方・・

宴(えん)ならぬ賭場(とば)たけなわではございますが・・・

ここいらでおひらきといたします。

今宵のごひいき、まいどありがとうございました・・・

 

シーン1-2★産業館1階会場「昼賭場」
客が立ち去り、テーブルを片付けているアキラ。

そこにカノンがやってくる。カノンは座らずに

立ったまま。距離は1メートル。★★★★★



カノン>ちょいと・・・

アキラ>!?ん?

カノン>・・・あそばせてほしいのだが・・・

アキラ>おい、おい、だめだよお。もう花会はおひらきなんだから。

またこんどきなよ?な?

カノン>そんなこと言ってにげるのか?

アキラ>!?

カノン>わたしは そんなに 長居するとはいってない。

ただ、あそばせてほしいといっただけ。
アキラ>・・・

カノン>ははーん さては、おまえ、私がこわいんだな?

アキラ>そ、そんなわけ・・ないだろ・・・ただ・・

カノン>ただ・・なんだ?

アキラ>ここは、もうダメだ。閉館時間が過ぎてしまう。

どうしてもやりたいなら、旅館の一室でも、とらないと・・・

カノン>なるほど・・たしかに、そうだな・・・・

シーン2★旅館「八雲」客室

畳の上に布を敷き作った盆台。

正座してアキラとカノンが対になって座す。

距離は80センチ離れている。★★★★★

アキラ>近くの旅館に、部屋を借りた。どうだ?

カノン>なるほど。文句はないな

アキラ>ところで、いったい何の真似だ?

カノン>?

アキラ>こうやって、勝負を挑むことの意味・・・

わかっているのか!?

カノン>わかっているさ。

なにかを賭けて戦うということなのだろう?

そうさな・・・んじゃ わたしは これでもかけようか。

この身、一夜(いちや)でどうだ?

アキラ>!!大きくですぎだ!!

この身一夜(いちや)なんて、非常識だろ!!

カノン>なんだ?臆病風にでもふかれたのか?

アキラ>・・そ、そんなわけ ないよ・・・

 

カノン>・・・

 

アキラ>・・・わかったよ・・

ボクが・・・ボクが、負けたら、

君の言うことをひとつ、かなえるよう、努力してやろう。

これで、どうだ?

カノン>そうか。それでいい。


アキラ>じゃ・・・じゃあ・・はじめるよ・・・

カノン>ああ・

アキラ>よござんすね・・・・勝負!

カノン>丁!!

アキラ>はやい・・・?

カノン>丁だ。はやくあげろ

アキラ>なっ・・・!あああ!!

カノン>(笑)結果はどうじゃ・・・

アキラ>ち・・・ちょう・・・・

カノン>ふっつ・・・わたしの勝ち・・・

アキラ>く・・くそ・・・望みはなんだ・・・・

カノン>手を・・・

アキラ>え?

カノン>手をさしだしてくれ・・

アキラ>手‥を?うああああああ!!

カノン>悪い。ひとつはひとつだ・・・・

シーン3★中島組 大広間
20畳くらいの広間。長く白い布が敷かれ、
そこには30人のヤクザが座るスペースがある
中央にはカノンがすわり、アキラはその後ろで

眠りこけていた・・・★★★★★

アキラ>どれだけねむったのだろう。

ボクはぼうっとしたあたまで周囲をみる。

すぐに ここが何かの会場なのはわかった。

カノン>お、やっと目覚めたか

アキラ>こ、ここは・・・?

カノン>ここか?ここは、あれだ。

アキラ>なになに・・・第37回記念特別花会 開催会場・・・? 

カノン>そのとおりだ。それでな。

あと1時間で賭場が開く。準備をしてくれ。

アキラ>え。ええええええええ・・・・・

カノン>早く準備しな。さもないと殺されるよ。

アキラ>・・・!!ひ、ひいい・・・ホンモノ、ホンモノだああ!!

カノン>おっと、うろたえるんじゃないよ~。

何度か賭場は経験してるんだろ?
緋色の晒の賭場師「(ひいろのさらしのとばし)アキラ」くん

アキラ>そ、そりゃそうだけど・・・

アキラN>ボクは急に背筋がピンとなるのを感じていた。

同じムジナのナントカというやつだろう

アキラ>た、たしかに、初めてじゃない・・・・

はじめてじゃないけど・・・・唐突すぎるよ・・・

カノン>・・・すまないな。

アキラ>これだけはハッキリとして教えてほしい。

どうして、こんな真似をしたんだ?

ボクなんて、そんじょそこらに転がっている

ただの一般人じゃないか!

カノン>だけど、立派な賭場はひらいていたじゃないか

アキラ>!

カノン>・・・この記念特別花会はな、

来賓ふくめて50人ほどの規模で行われる大規模なものだ。

おまけに、ここに来る奴はみんな血気盛んなやつらばっかだ。

アキラ>50人・・・だとっ!

カノン>なにかコトが起これば、

責任を取らされてこの世とオサラバ。

そんな状況で賽打ち押し付けられたら、キミならどうする?

アキラ>・・・・・! たぶん・・緊張のあまり・・

なにも手につかないと思う。

カノン>そうだろ?私もいっしょだ。

緊張のあまり、フラフラとこの場に来てみてたんだ。

そしたらキミが見事な賭場をひらいてた。

アキラ>・・・!

カノン>それをみていた私は、

喉から手が出るくらいに君が欲しくなった。

アキラ>・・・・!

カノン>・・・その喉から手が出てしまったということさ。

まあ、諦めてくれ。

アキラ>・・・・ああ、わかったよ

・・・今宵のことは・・・あきらめよう・・・

カノン>さすがだな。物分かりが早くてたすかる。

シーン3-2★中島組 大広間 その2

 

 


アキラN>僕たちは化粧をしたり、衣装に着替たり、

道具の確認や差し入れの手配などに手を焼いた。

そうこうしているうちにあっという間に時間は過ぎ、

開場の6時を迎える。

カノン>ささ、みなさま、今一度静粛におねがいします。

開場までいましばらくおまちくださいませ

アキラN>言うが早いか、カノンは2人に目配せを送る。

アキラ>!?

カノン>ああ、君には言ってなかったな。

あそこにいるのは、雅と辰。私の部下だ。

アキラ>そ、そうなんだ・・・

で、彼らとあわせて4人で、どう動くんだ?

カノン>私がおもうに、

彼らには順番に壺振りをやってもらおうと思っている。

アキラ>ちょ・・・ちょっと待て!ひい・・ふう・・・みぃ・・・

アキラ>じゃ、じゃあ、中盆は?

もしかして一人でやろうっていうんじゃないだろうな?

カノン>そうだが・・・

アキラ>やめておけ。危険すぎる!監視が甘い!

もし、誰かが物言いを打ち上げてみろ・・・

見張りが薄いと指摘され、場は壊れる!

カノン>なっ・・・では、どうしろと!

アキラ>提案だが、中盆は最低でも3にしてはどうかと思う。

雅さんと辰さんはぼくらと合わせて4人で座ればいい。

カノン>!

アキラ>俺が進行を担当し、

あとの二人は俺たちの隣に座って、

ひたすら不正がないかを見張るんだ。

君はそのまま壺振りを担えばいい。

カノン>なっ・・・

アキラ>カタギのボクがいうのも変だが、

どんな状況でも不正はしこりをのこす。

未然に防ぐこと、それは雰囲気よりも大事な鉄則だ。

ちがうか?

カノン>アキラ!・・・

アキラ>丁半のばあい、イカサマをするのは賭け手のほうだ。

ボクがやってる時も一緒だったさ。

いいか。

目の前にいるのはみんな野獣だと思ったほうがいい。

やつらがヘンなことをしないよう、

いざこざが起きないよう、管理するのだ。

カノン>・・・!

アキラ>大丈夫だ。これで、秩序と公正は、保たれる・・・・

カノン>アキラ・・・

 

シーン3-3★中島組 大広間 その3

開場!となろうとした直前に、カノンは世話人に耳打ち、

急遽、雅と辰を呼び、きちんと配置した状態になってから

始めるとした。定刻におくれること5分。

みな、厳粛に、席についた・・・・
タツ、アキラ、カノン、ミヤビの順に座る。

距離はそれぞれ50センチ★★★★★

アキラ>さあ、時間だ。はじめよう・・・場がひらく・・・・

カノン>そして、私は、声を発した。

カノン>みなさま今日はよろしくいらっしゃいました。

頭に座す、わたくしめは、名を。カノンともうします。

身にまといしは 桔梗の羽織。

つらづらと咲き乱れまするは、桔梗の花びら。

そして、この絢爛たる絵図(けんらんたるえず)の姿に

あやかりまして・・・

通り名を・・・桔梗のカノンと名乗っております。

なにとぞよろしくおねがいします。

アキラM>さすがは、カノンさん・・・すげえな・・貫禄がちがう・・・

カノン>でははじめます・・・・・よござんすね・・・・

方々、いざ尋常に!・・しょうぶ!!

アキラ>サアサア どちらさまも はったはった! 

上方さまも 下方さまも、かけ忘れはご法度ですよ~

さあはった!さあはった!

丁が15、半が11.半はおらんか 半はいませんか・

あ、半に賭けますか。半ですね、半ですね。

はい、そろいました!! 賭け、成立しました!!

カノン>では、アガります。・(ふんっ!・・・・)

・・・丁!!ニロクの丁!!

アキラN>途端に眼前の盆台(ぼんだい)で

金子(きんす)が駆け巡る。右へと左へと左へと右へと・・・

カノンN>場が進むたび、賭けに出される金子の量が

少しずつ増えてくる。あわせて、場の空気も上気してくる・・・

アキラN>こういう時に物言いがつくと、場は一気に崩壊する・・・

それは、カタギの催し物のときも変わらない。

だから、ボクは常にそれを恐れていた。

カノン>アキラ・・・そこのつづら・・・

アキラ>えっ?・・ああ!

アキラN>そこには氷嚢で冷やされた、食べ物が用意されていた。

ボクは一区切りついたところで声を上げる。

アキラ>さて、さて、さて~ここでちょいと一服いれましょう!

手前どものこしらえました「鉄火巻き」でございます。

どうぞ、めしあがれ。

アキラ>カノン・・・さん・・・

カノン>賭けのレートが急に上がり始めたから一息いれたんだ。

アキラ>なるほど・・・

カノン>場の雰囲気が狂気に変わらないように、な・・・

アキラ>暑い・・ボクの緋色のさらしは腹のほうまで

汗でびっしょりになっていた。
思わずカノンをみやる。 カノンは額に汗を浮かべながら

凛とした顔つきで場の動向を統べていた。一重の瞼が

時折引きつけを見せる。緊張が最高潮に達している証拠だった。
カノン>ふぅ・・・暑い・・・・

アキラ>その声に、ふとその背中をみやる。

カノンは胸から上をすでに脱ぎ去っていたが、

さらけ出した肌は汗でびっしょりに濡れていた。

アキラ>ボクは布を出すと、汗しぶきを拭きぬぐってやることにした。
カノン>!ッ
アキラ>不意に敵意と憎悪を感じたボクは思わずその手を止める。
アキラ>ごめん。拭き上げてあげようかと思ったものだから、つい・・・
カノン>・・・あ、いや・・
アキラ>・・・・
カノン>続けてくれ。頼む。

アキラ>カノンさん・・・

カノン>すまない。後ろを見せるのは嫌いなのでな・・
アキラ>・・・・・・・・じゃ、はじめるね・・・
カノン>ああ・・・

アキラ>・・・ほんとに・・・ゴメンネ・・・

カノン>勘違いするな。背後を預けるのは

お前ががはじめてなだけだ。

アキラ>・・・・!

カノン>よろしく頼む。あと、鉄火巻き・・・

アキラ>・・!

カノン>キミのぶんまで準備がなくって申し訳ない。

アキラ>あ、いや・・・そこは気にしなくっていいよ・・・
アキラ>・・休会のあいだも、カノンの肌からは

汗がとめどなく噴き上げてきていた。

アキラ>あのさ・・・カノン・・・?

カノン>・・・どうした?

アキラ>あ、いや・・・・雅さんと辰さん・・・

両名の動きがおかしい。

カノン>おかしい?どういうことだ?

アキラ>先ほどから なにやら 観衆に耳打ちをしている。

カノン>ええっ!?

アキラ>鉄火巻きをお客に配るのはまちがいじゃない・・・

でも、お客と耳打ちする話をするのはおかしい・・・

だって、本来、賭け手との不正をみつける役目だから、

コソコソ観客と話すのは怪しすぎるよ・・・。

何かが起ころうとしている。用心を。

カノン>了解した。だけどな、アキラ・・・

アキラ>!?

カノン>本日の私たちの役目は、

まず第一に賭場の仕事をおわらせることだ。

アキラ>そう・・だな・・・

カノン>あの2人がなにをしているのかは、ここがはけた後で、

私が直々に聞いてみることにする。それで、いいか。

アキラ>わかった。

カノン>ありがとう・・・さあ、時間だ。再開しようか

 

アキラ>さあ~さあ~さあ~次です次です、次の場に入ります。

僕たちはまた、緊張の渦中に飛び込んでいった。

再開後、第一場 サンミチの丁

第二場 グサンの丁

第三場 サブロクの半

第四場 サニの半

そこまで来た時に、恐れていたことが起きた。

アキラ>はい、そろいました!! 賭け、成立しました!!

カノン>では、アガります。

声>ちょ~~いと まてや!

カノン>!?

声>とぼけんじゃないわい!このアマ!

わりゃ、イカサマしかけおったな!

カノン>イカサマとはおだやかじゃないな。

貴様はだれだ。まずは名をなのれ!

声>ワイか。ワイは金属の鉄の蔵と書いて、鉄蔵っちゅうもんや。

休会後の四回の賭場。なんかおかしゅうないか?

カノン>おそれながら、どういうことでしょうか。

わらわはこの場をただただ公正にとりしきっているにすぎん。

不躾な侮辱は、賽打ちとして、断固、ゆるさぬぞ!

声>それじゃあ、聞くが、前後の四回の結果はなんぞ!?

四回のうち四回とも一つの賽は三から動いてはおらん

これをどう説明する!

カノン>それは・・・賽の目の気まぐれではないのか?

声>なんだと!

カノン>お天気様(おてんとうさま)でも、

次の目は予測できんと嘆いた賽の目。

所詮は人では測れないのではございませんのか?

声>ぐぬぬぬぬ・・・

カノン>そこまで言うのなら、

賽をあらためてみてくれよ!

万が一、細工が発覚したならば

我らは喜んで責任をお取りいたします。

声>おう、しかれば、すぐに!

カノン>まちなされ!

ただし、もし、賽に小細工がなかったとするなれば、鉄蔵さん、

オトシマエつけていただきますからね!

声>望むところだ!さあ、賽をみてくれ!!

カノン>アキラ! さあ!

アキラ>カノンさん・・・

カノン>かまわん!アキラ!!やりいや!!あけや!!

アキラ>(冗談・・きついぜ・・・)

カノン>アキラ!!!

アキラ>・・・・・!!!・・・・・どうぞ・・・・

カノン>賽の目は・・・・・・ピンゾロの丁!!・・・

カノン>くりかえす!!賽はピンゾロの丁!!

声>くそう・・・・くっそう・・・くっそう!!!・・・・絵図かきやがったな!!

カノン>結果は出ましたえ。 これでよろしいでございましょう?

雅、辰。この場のオトシマエはそなたらにおまかせしましたえ。

アキラ>お客人方!今一度もうしあげます!

厳粛に行われしこの場は残念ながらあれてしまいました。

今宵はこれでお開きにしたいとおもいます。

本当にありがとうございました!

 シーン3-4★中島組 大広間 その4

片付けがおわって、

帰宅準備のふたり・・・・★★★★★



カノン>こうやってこの日は乗り切ることができた。

カノン>アキラ・・・今日はありがとう。

アキラ>いや。キミがすばらしかったからだよ。

そして、君の部下も、すばらしいじゃないか・・・

カノン>ありがとう。

アキラ>それじゃ、ボクはここいらで。

カノン>はい。また・・・・

カノン>そのとき、私は背後から鋭い視線の存在を感じる。

気のせいかなと考えていたのだが、この気のゆるみが、

このあと、事件を引き起こすことになろうとは

考えてもみないことだった・・・・

エピソード1 END

華音版の設定となります。

設定メモ(世界観・キャラ・シナリオの順に掲載)        
★世界観    モチーフ    詳細・敵とその性質

 江戸時代    
黎明編    初期    鉱山が発見され、外国との貿易がうまくいっていたため。国内は平和。
        敵:神馬組「鉄蔵」ヒロインの友人を殺害、主人公たちの前にふさがる存在
        町民文化華やぐ世の中。
旋風編    中期    鉱山が枯渇。財政難になった幕府は重税を課す。そんなとき遊郭が隆盛。
        敵:悪の幕府要人で遊郭にも税を布き優遇。治安を悪化させた「ヒドウ」
        贅沢は遊郭の花魁がメイン。町民は質素倹約そのもの
妖夢編    末期    汚職があいつぎ、犯罪も顕著に、世直し運動勃発。新興カルト教隆起。
        敵:黒ミサの象徴「バラモン」
        贅沢は新興宗教のものに。民度は最悪→倒幕運動の引き金に。
        
★性格設定メモ        
カノン 華音→おおらか姉御肌な性格。        
好きな食物→        
嫌いな食物→        
イメージカラー ピンク✕赤        
信条・・・        
賽打ちとして賭場に生きることを宿命として考えている。当人はそれについてプライドを持っており、賭場の勝負はいつだって真剣そのもの。        
しかしながら自分はヤクザな人間ではないと自負している 。悪人やヤクザからのみ巻き上げることを画策するが、        
それ以外からは巻き上げようとは考えていない。        
        
職業→賽打ち・・・賽振りの中でもエリートとうたわれる者。プロの賽振りというニュアンス。        
賽振りは華会を取り仕切るので、組に取り入れられることも多かった。その場合はイカサマをするのだが・・・        
彼女の場合、イカサマを行わず場を取り仕切るのを信条としているため、技術のわりには収入や地位は低い。        
        
★性格設定メモ        
アキラ 明→明るく器用な性格。        
好きな食物→        
嫌いな食物→        
イメージカラー エンジ✕赤        
信条・・・        
愛する人のためならエンヤコラ。        
極貧で幼年時代を暮らす人々が一人でもいなくなってくれればと思う。        
        
職業→運び屋・・・        
都のなかで荷物を運搬する業務。運ぶものは条件に合えば生ものや衣類反物など多岐にわたる。        
基本的に荷主との契約によって決められるため、一概に分別できる職業ではない。        
一般に労務系ではあるが、業者により保管業務が付加されたり、一部の加工業務がふかされたり        
することもある。ただ、昨今、いわくつきの仕事も多々見受けられ、それがもとで落命する事故も起きている。