Wookie 共優性モルフ (CoDominat Morph)

 

 

Wookie

 

Star Warsのチューバッカの種族であるWookieから名前を取られたMorphであり

近年ではCo-Dominat Morph(共優性モルフ)の可能性も出ているMorphです。

 

Singleでは大きな個性があるMorphではないですがComboで力を発揮するタイプで

特にClownとのComboは他のMorphでは出せない表現になる事から

世界のBreeder達の心を掴んでいるMorphです。

 

そんなWookieは2013年にThe Herp Vaul によって確立される事となります。

2013年3月にAfricaのBeninからWildの個体を輸入すると

その個体は既に妊娠しており、直ぐに7個の綺麗な有精卵を産みました。

所謂CH(Captive Hatched)になります。

そして5月に無事孵化するとNormalとは違った個体が誕生し

Wookieという名前を付ける事になります。

 

SingleのWookieの特徴は暗色部は黒が強く、若干赤みがかった色が出ます。

SideのPatternの栓抜き柄が縦方向に少し伸び背中を跨ぐ事が多いです。

 

Comboでは中々Wookieの判別が難しくなる事が多いですが

SideのPatternが縮小し、ひし形になる事が多く

そこで判別するのが1番分かりやすいと思います。

お腹からの色上りもWookieの特徴の1つです。

 

個体差が大きいMorphではありますがClownなどのComboで

大きく活躍する事が多く

近年更に人気が高くなっている印象を受けます。

Wookieが一躍有名になったComboにKrakenがあります。

 

 

↑Kraken aka GHI Mojave Wookie BP RS YB Clown

 

海の怪物巨大タコ、Krakenの別名が付けられたComboで

Sideのタコの吸盤の様な模様が特徴です。

WookieのSideのPatternがひし形になりやすい事を

利用したComboで世界中のBallpython Breederが衝撃を受けたはずです。

黒色の発色も深く、明色部のオレンジ色もどちらかというと

銅の様な色合いを醸し出しています。

 

そしてWookieはまだ判明していない事が多く

Super Formはあるのか?

Complexに属しているのか?

等の疑問が残っています。

 

Super Formに関しては近年それだと思われる個体が

複数誕生している事から共優性モルフである可能性が高いです。

 

 

↑Super Wookie

 

この個体は少し色が薄いですがもっと黒が濃く出る個体もいます。

SideのPatternはほぼなくなり背中のStripeは途切れています。

背中のStripeに関しても繋がる個体がいるため

やはり個体差の激しいMorphである事が伺えます。

Comboになった時にSideのPatternが縮小されることが多い事を

考えるとSuper Formになった時にその形質が強く出て

柄が消失していると仮定するとやはりこの個体はSuper Wookieで間違えないと思います。

 

 

↑Enchi Super Wookie

 

Pinstripe Wookie × Enchi Wookieから誕生した個体です。

親の掛け合わせから考えるとEnchi Super Wookieで間違いないと思います。

初めて見た時はEnchi Super Asphaltに近い表現をしている感じました。

金質が上がりつつSideのPatternは縮小し

メタリックな色合いが高級感を漂わせています。

頭の首付近の色抜けはSuper Wookieの特徴が出ていると思います。

 

次にComplexに属しているのか?

という点についてまとめていきます。

長い間、WookieSpotnose Complexではないか?

と言われており

その理由はChocolateに近い表現をする事や

Wookie ChocolateSuper Chocolateに似ている事等から

言われていました。

 

しかし、最近になってBlackheadWookie対立遺伝体である可能性が出てきました。

その理由としてはBlackhead Wookieを繁殖に用いてClutchを採った結果

BlackheadWookieが綺麗に分かれて子供に遺伝した為です。

この事から対立遺伝説が浮上していますが

まだSampleが少ない為、確定ではない現状です。

新たな結果が分かり次第、更新していきたいと思います。

 

ここからはWookie Comboをいくつか紹介していきたいと思います。

 

 

↑Wookie Clown

 

Wookieがここまで人気Morphになったのは間違いなくClownの存在があった為です。

背中は綺麗な1本線のBack Lineになりやすく

頭とSideの色はオレンジに近い褐色になるのが特徴です。

 

Wookie Clownのみでは大きな変化はまだありませんが

ここに更にGHIBlackpastel等を加える事で

Wookieが入っていないと表現できないPatternが出てきます。

他のMorphでは表せないPatternを作出できることから

替えの利かないMorphはこれからも人気が高い事が予想されます。

 

 

↑GHI Wookie Clown

 

Wookieが入る事で頭の色が抜け

Patternもリデュース傾向が強くなっています。

WookieはSideのPatternをひし形にする事が多く

この個体もGHI Clownと比べるとその特徴が出ています。

GHI Clownでは背中を跨ぐ事は少ない中で

ここまで跨いだPatternが出ているのも

Wookieの作用によるものが大きいと思います。

 

 

↑OD Butter Wookie het Clown

 

OrangeDream ButterWookieが加わるだけでここまでの変化が起こります。

Sideの縮小されたPatternとお腹側からの色上りは

完全にWookieの特徴が反映されています。

OrangeDreamの尻尾にかけてのリデュース傾向もしっかり出ており

それぞれのMorphが良い方向に重なった結果

ここまで綺麗な表現になっていると思います。

個人的にはCypress Clownをかけて

蛍光色の強い檜色を出してみたいです。

 

 

↑Blackpastel Wookie YB het Clown poss RS

 

Kraken aka GHI Mojave Wookie RS BP YB Clown

一歩手前とも捉えられる個体です。

SideのPatternが秀逸でYBもComboによって

SideのPatternを縮小させる効果があるため

Wookieと共に作用するとBlackpastelでもここまで変化します。

 

お腹は白上りしつつ乱れている事がこの画像からも見て取れます。

Clown化しなくともこの表現が好きという方も多いのではないでしょうか。

 

 

↑BP Wookie YB/Gravel Special Clown

 

WookieKrakenで大きな注目を浴びたMorphですが

Krakenとは違う方向のBreedingも面白い表現を作出できます。

 

この個体はODが入っていなくともこのオレンジ色の発色です。

柄の中の色がしっかりオレンジ色の発色を保っており

ここまで黒とオレンジ色を一緒に発言できる事は少ないです。

成長して大きくなっても綺麗な色を保ってくれそうな

期待感が高まる個体です。

 

 

↑Wookie RS SN CG YB Clown

 

Patternが激しく乱れている為、迷路のような柄になっています。

SpotnoseはSideのPatternが整いやすい傾向にありますが

ここまで乱れているのはWookieYBによるものだと思います。

 

個人的にBanana ClownCG Clownが好きなのですが

Baseとなる表現が強い為

他のMorphの足し算が難しい中でWookieがここまで

存在感を放ちつつ他のMorphと共存しているのが印象的です。

 

今回はWookieについてまとめていきました。

Morphとして確立されてからすぐに注目されていた訳ではなく

少し経ってから一気に人気Morphになった印象を持っています。

ちなみにOriginatorのThe Herp Vaul は既にBallpython Breederを辞めています。

 

ComboによってそのMorphの認知や人気が変わるのも

Ballpythonの面白いところであり

創造性を掻き立てられる要因の1つだと思います。

 

この先もWookieによって様々な魅力的なComboが作出されていくと思うので

個人的にも楽しみなMorphの1つです。

今回はこの辺で終わりにしたいと思います。

 

δ7Ballpython

 

画像引用 

WOB

KINOVA