Tornado 劣性モルフ(Recessive Morph)
Tornado
2019年に確立されたNew Recessive Morphの
Tornadoについてまとめていきたいと思います。
色合いにも特徴はありますが特筆すべきはやはりPatternにあるMorphで
感覚的にはConfusion/Acidの柄を更に粉々に粉砕した様なPatternをする所にあります。
暗色部は黒色がしっかり出ており
明色部はPastelの様な黄色味の強い色合いをしています。
↑Adult Tornado
他のMorphと同様にBrown Outをしますが渋さが増していきます。
眼の上部が銀色になる事が多く
BEL ComplexやBlackpastel/Cinnamonに似た眼になる事が多いです。
次にTornadoが誕生するまでの経緯をまとめていきます。
TornadoのOriginatorはD&Jo's Pythons のDarren になりますが
そのDarren がStuart Goff の孵化したばかりの2匹の♀個体の可能性を示す投稿を見つけ
すぐに両親についての問い合わせをしたのが始まりです。
Darren の目に留まったClutchの掛け合わせは
Toffino 50% het Pied × Toffino 50% het PiedのPairです。
このClutchでは狙っていたToffino Piedが誕生し
Stuart Goff は喜んでいましたが2本の変わった個体も同時に誕生しました。
この2本は互いに違う表現をしており
色・柄共に同じものとは思えないほどかけ離れていました。
この2本がTornadoとSandstormのOriginalになります。
しかし、Sandstormの方は残念な事に孵化してから2~3週間後に亡くなってしまいました。
参考にSandstormの画像を下記に載せておきます。
↑Sandstorm
Ghostにかなり似ており、緑が強く出ていると感じます。
ほぼ間違いなくGhostだと思うので互換性があるのか検証結果が楽しみなMorphです。
現在、Shed Testの結果待ちだそうです。
Darren はこのClutchの両親についてStuart に聞いたところ
Albino × het Toffee Piedから生まれている事が分かり
更にどこから来たのかを聞くと
AlbinoはVPI から輸入したMorton Write Lineの個体で
het Toffee PiedはPaul Angelides とStuart が持っていたBlack Axanthicを
交換して手に入れた個体だと判明しました。
その後、この両親のPairをStuart から購入し
再度同じ掛け合わせでPairingをする事になります。
そして無事卵を採る事に成功し孵化するのを楽しみにしていました。
その結果、またしてもTornadoとSandstormが誕生する事となります。
そして劣性モルフである事が確立されました。
↑het Tornado × het Tornado
het × hetの掛け合わせからTornadoが誕生した事も確認されています。
↑Tornado Baby
かなり細かく乱れているのが分かります。
Color Morphと相性が良さそうですが
更にPatternを乱すためにLeopardやConfusionと混ざった時に
どの様な変化が起こるのか見てみたいです。
↑Adult Tornado&Young Tornado
この様に並べて比べてみると
あまりBrown OutはしないMorphなのではないかと思います。
そして2022年にDarren は
KINOVA/Justin Kobylka にいくつかのhetと2本のHomoを売りました。
ここからJustin が様々なMorphと掛け合わせてまだ見た事のない個体達を作出していくはずです。
個人的にはClownとComboになった時に
どのくらい化けるのかで価値も変わっていきそうな気がします。
様々なPattern Morphが存在しますが
Singleでここまで細々として存在感のあるMorphは珍しいと思います。
それも劣性ならではの表現の強さではないかと思います。
2重劣性、3重劣性が当たり前になってきた昨今の情勢の中で
新しい劣性モルフが出てくると一気にBreedの幅が広がります。
その中で自分の好きなMorphと組合わせたり
世界中の人たちが注目する様な掛け合わせを考えたりするのも
BallpythonのBreedの醍醐味ではないかと思います。
今回はTornadoについてまとめていきました。
まだ比較的に新しいMorphなのでComboなどもあまり出ていませんが
1.2年ぐらいで様々なComboが発表されていくと思います。
攻撃的なPatternが好きな方には特に刺さるMorphで
劣性ならではの表現の強さが特徴のMorphです。
毎年New Morphが確立されていく事で
Breedの幅が広がり既存のMorphの新たな良さの発見に繋がるのも
Ballpythonの面白いところだと思います。
また新たな情報やComboが発表され次第
更新していきたいと思います。
δ7Ballpython
画像引用 Face Book