Paint 劣性モルフ(Recessive Morph)
Paint
Granite表現が際立つ劣性MorphでSideの虫食いPatternが特徴的です。
Morphとして確立された当初は共優性Morphとして認識されていましたが、
後に劣性Morphであると定義された過去があります。
この辺も後ほど解説していきたいと思います。
Paintは2008年にCharles Glaspie によって確立されたMorphで
当初は共優性遺伝であるとされていました。
その理由としてはPaint ClutchにおいてNormalとは
違ったPatternをするBabyが数多く生まれ
それらを更に掛け合わせると表現が強く出たSuper Paintが生まれてきた為です。
しかし、市場に出回りPaintが各地で繁殖されていったところ
必ずしも表現の出たPaint×Paintで掛け合わせても
Super Paintが生まれてくるわけではなく
逆にPaint Clutchで得られた表現の出ていない個体同士で掛け合わせたところ
Super Paintが誕生する事がしばしばありました。
これらの事を踏まえて
Charles Glaspie は2019年にPaintを共優性Morphから劣性Morphに再定義し、
2019年12月にMorph Marketのデータベースも変更されました。
先程述べたNormalとは少し違う表現の出た個体と言うのは
PiedにおけるPied Markerの様なもので
hetでも分かりやすく表現が出た個体が稀に生まれてくる事が
Paintでも同様に起こる事でこの様なややこしい混乱を招くことになりました。
Pied Markerにも言えますがMarkerがあるからと言って100% hetが入っている事の
保証にはならない事と入っていないからhetが入っていない事にはなりません。
あくまで1つの指標として捉えて下さい。
Paintには別LineであるとされているMorphがいくつかあるので下記にまとめます。
Sentinel (Ben Siegel)
Speckled (Mark Haas)
↑Sentinel
↑Speckled
SentinelもPaintと同様に
2019年に共優性Morphから劣性Morphに再分類されています。
PaintはOriginatorのCharles Glaspie でさえも
あまり力を入れて繁殖していない為
中々市場に出回る事が少ないMorphの1つです。
Granite表現が好きな方に多く愛されている印象を持っており
自分自身も好きなMorphなだけに残念ですが
近年少しずつ人気が高まってきている様に感じます。
途切れたStripeにSideのPixel Patternは潰れた感じが強ければ強いほど
渋さと存在感が増しカッコよくなると思います。
ここからはPaint Comboをいくつか紹介していきたいと思います。
↑Spotnose Paint
Pattern MorphのSpotnoseとのComboになります。
黒が少し強くなりつつSideのPatternが更に細かく乱れているのが分かると思います。
Paintの良い所はPatternを大振りに乱しても
細かく乱してもカッコよくなる所にあると思っており
Pattern MorphとのComboで様々な表現を楽しめると感じています。
その中でもSpotnoseはSideを乱す効果があり、
この個体は尻尾付近まで乱れが続いており
ハートマークの様になっています。
↑Pastel Spotnose Paint
先程のComboにPastelが入った個体になります。
Pastelが入る事により色がワントーン明るくなりつつ
黒い部分がそのままの色を維持している為
Contrastが効いたバキバキな見た目になっています。
Pastel自体にもPatternを乱す効果がある為
Sideの柄は激しく乱れ
Stripeは途切れが細かくなり犬の骨マークみたいになっています。
しっかり頭は抜けつつ体色部は明るくなりすぎないところが
カッコよさを引き立たせています。
↑Pastel Yellowbelly Paint
この画像からでもお腹が乱れているのが分かるくらい
Yellowbellyの効果が発揮されている個体です。
少しリデュースタイプのPaintで中々この画像だけを見て
Paintである事を見抜ける人はいないと思います。
Pastelの効果でContrastが効きつつYBが入る事で
より濃い色が再現されいます。
個人的にはAsphaltを加えて
Pastel Paint Freewayを狙ってみたくなる個体です。
↑Graffiti Yellowbelly aka Calico Paint Yellowbelly
GraffitiとはCalico Paintの別名です。
PaintとCalicoがComboになるとCalicoの個体差にもよりますが
かなりわき腹が赤くなります。
この個体は+でYellowbellyが入っている為
更に色が濃くなりながら乱れています。
SideのGranite模様の1つ1つが大きく
スポットの中までオレンジがにじみ出ています。
黄・黒・白・橙の色が全て濃く出る事によって
パキッとした派手な印象を受けます。
やはりPaintのGraniteの模様にCalicoのSideの白上り、
Yellowbellyのお腹の乱れと色を上げる効果が合わさると
この様な厳つい見た目の表現が生まれますね。
↑Graffiti Pied aka Calico Paint Pied
中々珍しいComboで世界的に見ても数少ない
Paint Piedの個体です。
PaintがPiedになるとSideの模様は縮小されつつも
乱れは横に繋がりながら潰されたような表現になる所が面白いです。
Stripeが逆に繋がる傾向にありSuper Stripeの様な
印象を受けました。
Calicoが入ってい影響かSideもうっすらと色上りをしており
明るい黄色が出てきています。
Low Piedで柄の面積が大きく出ており
個人的に好きなTypeのPiedです。
派手なPatternが好きな方には
物足りないと感じてしまうかもしれません。
↑Paint Clown
Clownとの2重劣性Comboになります。
やはりClownは相手のMorphの特徴を
これでもかと引き出してくれる最高のMorphです。
背中のStripeは繋がり太くなりつつ
中の色が少し抜けています。
SideのGranite Patternはギザギザに乱れながら
横に繋がったり独立したりをランダムに反映されています。
激しく乱れたClown Comboは人気が高く
ここから更にPattern Morphを加えて
派手な模様を楽しんでもいいですし
Color Morphを加えて色の変化を楽しむのも良いと思います。
Paintの2重劣性Comboはまだまだ出ておらず
これから出てきますが、
AxanthicやGhostとのComboが楽しみです。
今回はこんな感じでPaintについてまとめていきました。
共優性Morphから劣性Morphに変更された
変わった経歴を持つMorphです。
Granite表現をする劣性Morphは珍しく
Granite系のMorphはほとんどが共優性/優性モルフです。
その中で共優性/優性Graniteとの違いは艶のある色合いにあると思います。
Stripeが途切れつつその周りを黒色が覆いながら
Sideの色は上がり艶のあるグラデーションがかかります。
Yellowbellyが入ると更に色を上げ
オレンジに近い発色が出てくる事や
お腹のPatternを乱してえぐみを出してくれる為
相性の良いMorphだと感じています。
まだまだPaintを用いたComboは数が少なく
劣性Morphという事もあり他の劣性MorphとのComboも少ないです。
あまり注目されていないMorphですが
いつの日か日の目を浴びる日が来ると思います。
それでは次の記事で会いましょう。
δ7Ballpython
画像引用 WOB