Puzzle 劣性モルフ(Recessive Morph)

 

 

Puzzle

 

Puzzleの特徴は名前の通り、Puzzle Pieceを組み合わせた様なPatternにあります。

凹凸Π〓←よく見るとこの様な箇所が沢山発見出来ると思います。

また、ホモ体のPuzzleのEye Lineは太くなる事がほとんどです。

het PuzzleにおいてもEye Lineが太くなる事があり

そこでhetを見抜ける可能性があるとも言われています。

 

そんなPuzzleは2011年にExotics by Nature/Sean Bradley によって

遺伝が確立されましたが、そこに至るまでに様々な物語があります。

 

2003年にSean Bradley Super Pastelの♂を探している中で

Greg Graziani に連絡を取り、購入しました。

そして、2005年にSuper Pastelの♂とNormalの♀から生まれた

Pastelの♂と♀を1匹ずつをお客さんに売る事となります。

その後、2008年に購入したお客さんが

Pastel ♂×Pastel ♀

の掛け合わせで繁殖に成功したところ

いくつかの奇妙な個体が生まれてきました。

 

その個体をSean Bradley に見せた時、

初めてPastel Puzzleを見る事となります。

これがPuzzleの誕生になります。

 

2009年にSean Bradley はいくつかの繁殖を行い

Puzzleの遺伝子がどこから来ているのかを検証した結果

Greg Graziani Line Pastelからではなく

♀のNormalPuzzleの遺伝子が隠れていたと結論付けました。

 

そして2010年にPastelの♂♀を買ったお客さんが個体達を手放すことになり

再びSean Bradley の元に帰ってきました。

 

最終的に2011年、Sean Bradley は単一のPuzzleの孵化に成功し

劣性遺伝であるMorphとして確立されました。

 

この事からPuzzleGreg Graziani Line Pastelに付随していた

Morphではなく所有していたNormalに隠されていたMorphである事に

なるのですが、Puzzleには以下の様な事が起こった例もあります。

 

het Puzzle×het Puzzleの掛け合わせで

生まれてくるはずの無い

Super Pastel Puzzleが誕生したりと

Pastelと関係している事例がいくつかあります。

 

個人的にはPuzzlePastelはかなり深い関係があると思っています。

現在、OriginatorのExotics by Nature/Sean Bradley 

Ballpython Breedからは撤退しているのでこれ以上深堀した

詳細が更新されることは無いかと思われます。

 

劣性の中でも異彩を放つ存在のPuzzleですが

Morphとして確立されてから約10年、

まだまだ高額な部類でありやりがいのあるMorphだと思っています。

 

Puzzle Backというakaがありますが

Super Jungle Woma aka Puzzle Back

 の事を指すためPuzzleとは関係ありません。

 

間違えやすいので誤った認識をしない様にお願いします。

 

Puzzle Comboで付けられたaka

Buzz aka Pastel Spider Puzzleと言うものがあります。

中々珍しいComboであり市場に出回る事がほとんど無いので

知られていないのが現状です。

 

ここからはPuzzle Comboをいくつか紹介していきたいと思います。

 

 

↑Pastel Puzzle

 

やはりPastelとの相性は抜群で分かりやすくPuzzle Piece

Patternとして浮き彫りになっていると思います。

更にDGの様なパキッとした黄色がPastelによって表現されており

ここまで色濃いハイイエローが出てくるComboは多くありません。

成長していくとメタリックになっていくのも特徴の1つです。

 

 

↑Pastel Enchi Puzzle

 

先程の個体にEnchiが入った個体になります。

Enchiが入る事で金質が上がり、メタリックな印象を受けると思います。

バンディット表現が強いMorphですが、PuzzleのPatternを乱す作用と相まって

他の組み合わせでは生まれない見た目になっています。

個人的には体の背中側とお腹側を2つに分けた時に

色・柄が違う表現をしているところが興味深いポイントです。

若干の背中のオレンジ色はPastel.Enchi.Puzzle

重なった事で生まれていると考えられます。

 

 

↑Pastel Banana Puzzle

 

幅広い層から愛されているBananaとのComboです。

これでもかと言う程、Puzzle Backが効いている個体です。

Pastelが入る事でBananaの黄色味は薄れてしまう事がほとんどですが

暗色部がかなり濃い色をしており

オレンジ色と紫色が入り混じっています。

 

Puzzleの良い所はColor&Patternの両方と相性が良い事です。

Color MorphとはPuzzleのPatternがそのまま生きるのと

Pattern MorphとのComboは更に乱れる事でそのComboでしか

作れない表現がある為、どちらとも相性が良いと言えるMorphだと思います。

 

 

↑Mojave Puzzle

 

SingleではSideの大きな栓抜き柄が特徴のMojaveをここまで

変える事が出来るのはやはりPuzzleのポテンシャルの高さが伺えます。

 

Mojaveと言うよりLesserに近い表現をしていますが

ほとんどのMojave Puzzleはこの様な表現になり、

Full Stripeに近い個体が多いです。

 

やはりMojaveや他のBEL Complex Morph

Stripeになりやすい傾向があります。

 

 

↑Lesser Puzzle

 

こちらがLesser Puzzleになります。

Patternの乱れはMojave Puzzleよりも激しい印象を持っています。

縦への乱れよりも横の繋がりの乱れが大きく

Puzzle PieceTetorisu Pieceの様な柄がしばしば表れています。

首元から尻尾の先まで乱れが続いており

Patternが好きな方には刺さる個体だと思います。

個人的にはここにSpotnoseを入れてみたくなります。

 

 

↑Blade Puzzle

 

Pattern MorphBlade×Pattern MorphPuzzleという組み合わせです。

 

リデュースタイプのBladeは暗色部を太くさせながら途切れさせて

リデュース傾向を強めるMorphですがそこにPuzzleが加わる事で

単独表現のPuzzle Pieceが浮き彫りになる事が多いです。

 

BladePuzzleは共に

Exotics by Nature/Sean Bradley と深い関係にあるMorphで

必然的にこの2つのMorphの掛け合わせが生まれてきたと考えられます。

 

他のComboでこの様な表現は作り出せないので

やはり独自性のあるMorphやComboは重宝されていくと思われます。

 

 

↑Puzzle Ghost

 

Double Recessive Comboになります。

Single Puzzleは黄土色の様な渋い色合いをしている事がほとんどですが

Ghostが加わる事で色がワントーン落ち着き

マッドな濃いオレンジ色になります。

Adultになった時の姿は迫力があり、かなり渋くなる事が予想されます。

 

PuzzleとColor Morphの相性は抜群で

その中でもPuzzle Ghostは好きなComboです。

ここにAxanthicSunsetを入れて

大化けさせてみたい願望があります。

 

 

↑Pastel Banana OD Cryptic Puzzle

 

乱れたPatternに滲んだオレンジ色がはみ出している

逸脱した表現のPuzzle Comboです。

Cryptic.PuzzleはEye Lineが太くなる特徴を持ちますが

この個体は太すぎてほぼ消失しています。

また、リデュース傾向を強めるODの効果も相まって

体の前半部分よりも後半部分の方が柄の隙間が空ているのが分かると思います。

 

お腹側のPatternは横に繋がる傾向があるのに対して

背中側のPatternは独立したPuzzle Pieceが散らばっています。

暗色部の濃いオレンジ色はOzzy Boids ODの綺麗が現れていると思います。

 

 

↑Pastel DG Puzzle

 

Pastelと相性が良いDG.PuzzleとのDouble Recessive Comboになります。

この個体はとにかくPatternが最高にPuzzleの効果を発揮しており

細かく大振りに乱れた柄は複雑なPuzzle Pieceそのものです。

綺麗に色抜けした頭とその周りを覆う繋がったEye Lineは

特徴が完全に出ており堪らない部分だと思います。

 

この様な個体を見るとPuzzlePastel の深い関係を感じ、

相性の良さを改めて再認識します。

ここから更にWhite Outが進んでいき、

白化していく成長過程も楽しめますし、

劣性を更に加えて3.4重劣性を視野に

Breed Planを練っていくのも楽しめそうです。

 

今回はPuzzleについてまとめていきました。

日本ではまだまだ市場に出回る事が少ないMorphですが

早くから導入してBreedを進めていき

World 1stでPuzzle Clownを誕生させたBreederさんもいます。

 

世界的にもまだまだ出ていないComboがあり、

今後更に注目されるMorphの1つだと思います

Puzzleの特徴はやはり独特なPuzzle Pieceの様な

Patternと太いEye Lineにあります。

 

PuzzleはCryptic.Amur.Gizmoに似た雰囲気を持っていますが

あそこまでPatternが乱れない為、完全に別Morphであり

Clownとも複対立遺伝はしません。

 

劣性遺伝は派手な見た目が多いですが

Patternでここまで目立つ劣性Morphは珍しいと思います。

 

今後のPuzzleの動向に要注目です。

 

δ7Ballpython

 

画像引用

 

WOB

Exotics by Nature