清龍洞門 | Nature | Photography | Music | Art

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日々好奇心の趣くまま

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京都の日本海側から始まって鳥取砂丘に至る長大な「山陰海岸国立公園」。
もしくは最近はより格好よく「山陰海岸ジオパーク」ともネーミングされているようです。

地形マニアにはたまらない複雑に入り組んだ断崖の隙間に海水浴場が点在するという魅力的な海域。

大阪在住だった少年時は毎夏このあたりの海に親と海水浴に来てはマスクとスノーケルだけつけて海の中を探検するのが楽しみで、泳ぎ方・潜り方、更には海の面白さと恐ろしさを同時に知った「原体験の海」でもあります。

このあたりの海域には大規模な洞門が数多くあり、実は今回の主目的はこのあたりで海初めを兼ねての洞門巡りだったのです。もちろん泳ぎで。

しかしながら海況はよくなるどころか日毎に大荒れになって止む気配がなく、ヘタに難易度の高い外海の洞門に入ろうものなら命に関わりそうな状況。

そんな中、隣接する海岸から近いことや入り江の奥に位置するため、辛うじて行けそうだったのが竹野町にある表題にある洞門。

最近では「青の洞窟」と銘々されているようで、カヌーツアーの目玉になっているようです。 パンフレットなどにはカヌーでしか行けないと書かれてあるが、フィンを履いて往復1kmほど泳げる能力があれば体ひとつでも行ける。

残念ながら今回は時間的に太陽の方向が合わない上に波風で濁っていてあまり色はよろしくないが、太陽の条件が合って海況がおだやかだと入り江を奥に進んでいくと驚くほど蒼い水を湛えた巨大な洞窟があり、その洞窟を抜けると突如鮮やかな緑の森が広がっているというすこぶるドラマチックな体験ができる。

真横の海岸からエントリー、春の日本海らしい濁った海とホンダワラの森の中を藪漕ぎしながら進む。





海岸線に沿って入り江の奥に進んでいくと巨大な洞門が口を開けている。



中に入るが先の様子はまだわからない。



更に進むと突如明るい森が現れる。



その気になれば上陸も可能。今回はしなかったが。



洞窟上部にも森が広がる。



森から洞窟方面を臨む。強風で飛んできた葉っぱが多く浮いているが、こんな状況でも水の色は非常に蒼い。



大きな穴は2つ開いている。右の穴から入ってきた。時折巨大な波がきて足元を掬われる。危険なレベルではないが。



水温はおそらく17~8℃。黒潮の分流が来ているので同時期の伊豆と同等か暖かいくらい。

できれば監視がきつくなる海水浴シーズン以外で海況がよさそうな頃合に他の洞門も合わせて再チャレンジですかね。